Morse Light
簡易モールス発光通信器
7L1RLL(若鳥)
2001.10.01, Version 1.5
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1.簡易モールス発光通信器の製作のいきさつ
川崎HAMネットなど非常通信協力団体で,非常時にアマチュア無線によって,
電話,電信及び映像による情報伝達が訓練されている。
もっと基本的な手段で,横浜港,川崎港など水上の船舶,夜間の見通し距離
間で混信のない通信ができないかと考えていたとき,軍用船舶が僚船との交
信に光線の遮断によっていたことを,思い出した。
現在の探照形携帯電灯は,焦点を合わせることによって比較的遠距離から点
滅が確認できることと,そのスイッチに縦振り電鍵を並列に接続すればモー
ルス符号を送信できることから,約30分間で,携帯電灯を改造した(写真
参照)。
2.改造方法
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部品
自分の電鍵の出力プラグに合せたジャック。例:3.5mmミニジャック(モノラルでよい)。
弱電配線用ビニール被覆より線10cm。ジャック詰め栓ゴム(不使用時の防水)。
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穴あけ加工
熱溶解性の合成樹脂の携帯電灯のランプハウス後面の予備ランプのない方に6.5mmの
穴をあける。工具は,半田こて及び仕上げ用のドリル(又はやすり)。
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配線
ランプスイッチと並列にミニジャックの先端端子及び接地端子に半田付けする。この極性
は,電鍵のこうかん(棒)を接地側とする。ただし,極性が違っても,感電する電圧ではない(9V程度)
が,水害時など湿気の多い場所を考慮し,安全側としたほうがよい。
3.改造例
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携帯電灯
“National製BF760型”,単1乾電池6本の装填品(有り合せ品)
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ミニジャック
パネル取付け用途のステレオミニジャック3.5mm(有り合せ品)。
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電鍵
アマチュア無線で実際に並行利用の電鍵。Hi-Mound社HK-704M。
又はJRC KY_3A
4.電子キーヤの接続の参考
普通の電子キーヤは,その出力トランジスタが,電灯電流の入り切り
までの能力はありませんので,接続しても電灯は点きません。しかし,その出力素子が
EC飽和電圧0.4V,電流70mA程度の光結合素子(例:TLP521-1)であると,ゆっくり点灯し短
点が短くなります。後者の場合,短点と長点との比率を変えて判別しやすい長さとし,3
字/分程度の遅さで送信してみてください。
また,計算機のコンデストプログラムのCW出力でも,導通時の飽和電圧が十分低ければ,
電灯を点けることができます。リレーによっている場合は,疑いもなく点灯できます。
micro-processorと組み合せれば,緊急信号(陸上:OSO,海上:SOS)の自動送出も可能で
しょう。
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