がま口塾
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がま口弘美の日記 がま口塾便り
12, 2003年6月24日(号)
『お金を儲けることの是非』
 雨の坂道を傘をさして登ってくださった9人の皆さん、有難うございました。ベランダの赤幕をもう少しカッコいいのにしたいのですが、とりあえずはこの1年間の、初めて来て下さる方の目印にはなったようです。のらりくらり、何気ない話のなかのキラリと光る何かを探し続けていきたいと思っています。第2期がま口塾は4年後がゴールの計画です。ゆっくりゆっくりありのままのおしゃべりの路を歩きます。

●今日のテーマの趣旨がよくつかめてない。手話通訳をしているので、比較的、働いても働いてもお金にならない仕事をしている。実はお金儲けをしたいのだけど、それとは正反対の方へいく生活。将来北京のマンションを買って、日本と行き来がしたいと邪悪な心を抱いて(ひえーっ!笑い)、とりあえずジャンボ宝くじを買ったのだが300円しか当たらなかった。(笑い)今、お金儲けはぴんとこない。

●お金儲けということではなく、お金をとるということに了解が得られていない社会だと思う。Mさんの話を聞いた時、特に女性はお金を出したがらないということをおっしゃった。Mさんの子育ての教室では、4回で8000円と聞いて吃驚したら、「お金をもとるからこそきちんとしたものをやらなければいけないし、スタッフもそろえているので、その金額を認めてくれる社会になって欲しい」と言われた。さっきの手話のこともだが、特に女性は、できればただのほうがいいと思っちゃうところがあるのではないか。ボランティアというとお金をとることも悪いような社会の了解があるうに思うが、おかしいなとずっと思っている。
 私の友人が、がま口塾のようなことがとっても良かったので、自宅でやろうとして1回300円にしたら、おしゃべりするのに何故300円なのかとブーイングが出たそうだ。光熱・水道代で当然貰いたいのになかなか了解が得られないと言っていた。実は、私も生活が苦しいので、参加費が1000円以上だと考えてしまう。300円くらいならいいなと・・。何かをすればそれなりのコストがかかるのは当然で、かからないというのは、人件費をとらないでやっているから。もしくは税金でやっている。

 保育園へ子供を預けようとした時、民間の施設では、値段のダンピングがおきていた。1時間1000円を割って参入してくる業者もある。1年の内、1月1日だけが子供が来なかった日だというくらい厳しい状況で、24時間フル回転でやっと営業がなりたったそうだ。コストがかかるのだということがあまりにも私達は分かっていないのではないかと思う。時代がこんななので、どんどんそれが進んでいるということを私は問題提起したい。

●無料の講習会は皆行く。(笑い)それはそれでいいけれど、無料ばかり探さずに、自己研鑽のためなら、お金をかければ、立ち向かう気持ちが違うのではないか。私は演劇や音声表現の勉強を10年くらい続けて勉強してきた。幅を広げるため、朗読だけでも3人の先生についている。プロではない。

●じゃ、勉強したことをどのように生かしているの?
●ほとんどボランティアの仕事で、交通費がでればいいかなって感じ。2回ぐらい打ち合わせに出て、本番や って、それで5000円頂く時は、本当に足が出ている。姿を出すときはそれなりの衣装も用意する。私に頼んだら頂戴とは言わないだろうと思うのか・・。(笑い)(交通費出るだけましって感じね)
ラッキー!それにお茶、お食事だったらもっとラッキー!(笑い)プロではありませんからと言っている。自分はお金を払って勉強して、吸収するものは吸収して、今はジャンプできるだけのものを積んで、ボランティアであろうが何であろうが仕事をどんどんして、将来への実績としている。

 公的な機関からの講師の仕事で謝金が出たとき、担当の方が「講師にしては高いよね」とおっしゃった。講師によって違うのだろうが、1万円でも高いって。受講者は無料。(うーーーむ)けっこうショック。

●金額に合わせた程度のお話しかしないようにしなかったの?(爆笑)(それはできないよねえ!)
●それは出来ない。最大限のことをする。いいかげんにするっていうのは無理。
●そういうところが日本人の謙譲の美徳っていうのか、(笑い)
●契約社会で自分の持っているものをキチッと認めてもらった中で、やりたい。ただならいいかでは評価にならない。
●試食会みたいなもの。(爆笑)ことば悪いけど。(うんうん)(ほんとにそう)
●でも、試食は後で利益に繋がる。技術を貯金にしなくっちゃね。
●種をまいていつか実になればいいかなという気持ち。どこでも「これからも宜しくお願いします」と言う。
儲けをするためには自分でもきちんと、いつまでも研鑚は必要と思う。大学で聴講生としても学んでいる。
新聞で無料の講座とというお知らせがあって来ている聴講生もいるけど、私はお金を払っている。
●無料といっても、社会還元とか宣伝と言う意味もあるよね。
●家計で削れるのは食費。外食を減らして・・・(ああ!だんだん私がついていける話になってきた!)(爆笑)

●圧倒されている(爆笑)。2年前に結婚して親戚縁者の全く無い名古屋に来た。で、きっかけ作りに無料の・・(爆笑)。専業主婦で、いかにお金をかけないできっかけをどこでみつけようかと(それもいいよね)。がま口塾も名古屋市のすごく受講料の安い、8回コースの講座に出て、講師の坂東さんに会って知った。出費ばかり抑えていると、家計簿をつけながら『あんまりクリエイティブじゃないなあ』と思ってて、これでずっとやってても人生広がらないし、働きに行くのなら、先に展開があるような仕事がしたいし。だから、今はちょこちょこちょこちょこきっかけ作りをしている状態。(お子さんは?)まだ。(ああ、それで・・)子供が出来たらもっと保守的になる。現実的には、少ない出費で世界を広めるということ。(効率ね)そればっかりを考えている状態。人に会うというのが、自分にとってのネットワークの広がりになる。

●私も圧倒されている。がま口塾は誘われて、ホームページも見て来た。1年前に結婚して、大阪から主人の出身地の名古屋に来た。専業主婦なので先ほどから耳が痛くて、よく無料の講習を利用している。(いいのよ!)主人の給料で過ごすことと、将来的なことを考えてしまう。私達の時代になると年金がどうなるか分からない。又、自分達の両親の今後のことを考えると、どうしても財布の紐が硬くなる。独身時代は自分の趣味なとに色々使って自己投資した。ある年代になると、やっぱり化粧品を買ったり、洋服を買ったりする見た目の美しさよりも、自分の中で勉強して身につけた知識の方が年令を経て行くに従ってやはり出てくると思うので(拍手)(そうなのよ!)(自己投資に気持ちがいくよね)。英会話教室などで入会金を取られる2万円とか3万円とかも、普通のことだと思っていたけれど、主婦になってしまうと5000円とられるにも抵抗を感じてしまう。(笑い)
今は子供もいないので、アルバイトを見つけようと思っている。今日は刺激を求めて来た。

●ありすぎて今夜眠れないかもよ(笑い)。私、がま口塾から帰って、自分の小ささに落ち込んで眠れない時がある。(えーっ!)認識していないわけではないけれど、知らしめられる。

●私は音楽をやっていて、ずっとピアノを教えている。今はリトミックも教えている。会社勤めもしたことないし、社会に出たことも無い。3人の子を産んだ時も1ヶ月休んだぐらいで30年近くコンスタントに仕事を続けてきた。
私自身は、高い値段で儲けようとは思っていないんだけど、でも、教えるからには、きちんとお金は貰う。人と自分を比較することはしないようにしようと思ってやってきた。私の先生は、「えっ?本当にこの値段でいいんですか?」っていうくらいの良心的な方だった。短大で声楽をやっていたけど、その先生は、学生の間はホームレッスンはお金は要らないとおっしゃった。(へーーーーーっ!)(すごい!)ほんとに素敵な先生だけど、今年これではついていけないって、音大を辞められた。
 本当に音大の授業料は高い。更にホームレッスン払う、先生のコンサートのチケット持たされる・・・、(分かる分かる)そういう状態でやっていて、果たして卒業して何になるか。昨日20年くらい前の生徒が来た。主婦になって子供が2人ある程度大きくなったので、ピアノを教えたいということだった。音大出てなくてカワイのグレードをとりたいということだったが、近くの先生に頼もうと思ったら、すごく高くて吃驚して、レッスン受けないでグレードを受けたそうだ。ワンレッスン何万円もとる先生。(それって先生の言い値?)
 
 例えば、東京の音大の先生に習いたくって、新幹線に乗って親子で行く。ほとんど練習してなくて、先生に「こんなんじゃ見れないわ!」ってバシッってやられても、ちゃんとワンレッスン何万円も払って新幹線で帰ってくる(うわあ!)。そういう話を私は若い頃からずっと聞いていたけれど、本当に私の先生はいい先生が多くて、私もそういうことだけはしたくないなと思って来た。ピアノの調律代とか計算しだしたら大変だけど、そんなにたくさん貰わなくても、私はいいかなという気持ちで続けている。でも、自分で勉強するお金については、この夏の講習でも、10万とか・・・でも、どこかで自分が儲けたお金をそれに使えばいいと考えて勉強だけは細々と続けている。無料が流行る中で、一方で本当にすごい高いお金を出している。音大に入った後はその先生にお礼を払う。どこどこ大学は何十万とか・・・。自分は音大へ行かせてもらったのに、自分の子どもだけは行かせられないと思う。今後あの世界はどうなっていくか。コンクールで賞をとらせる先生もいるけど、私の場合はずっとピアノを続けて、本当に音楽が好きになって大人になったら楽しめたらいいな・・・それが私が教える生徒でありたいと思っている。

 私も『えっ?!これはボランティアだったの?』という話もあったが、この年になったらだいぶそれも無くなってきた。シニアのピアノ教室もいいと言う話もあるが、今は小っちゃい子が多く、とても楽しみ。2年3年たって変わっていく子供が可愛い。転勤族の方が「先生は安く教えすぎる」とおっしゃったことがある。税金の申告も良心の問題。
●前、ピアノ教室に税務署の子供がいて、告発したって話があったね。
●じゃ、親の職業欄を作って生徒をとる(爆笑)

●テーマに関して私のイメージは、お金儲けばっかり考えているのは是か非か。私としては、非で行きたい。それは、別のこととして、テーマでふと思ったことは、子供の頃、叔父や叔母の家へ行くと、ラジオをいつもかけていて、数字ばっかり言ってた。(ああ、株・・)朝から晩まで株の話。お金儲けは大切なこととは思うけど、広がりを感じないことがある。原体験が悪かったのか、ああいう人間にはなりたくないと思ったのが、道のまちがいだった。(間違いじゃないよ!)(笑)で、がま口塾に至ったのですけど、このやり方もめずらしいと思わない?
 皆さん、賽銭箱にいっぱい入れてくださってもいいのよ!分かってる?(うんうん)(爆笑)今日の会話がその人にとって100万円の価値があると思ったら入れてほしいの。自殺しようと思っている人が、ちょっと待て、がま口塾に出てから考えようと思ってきて、自殺を思い留まったら、その人にとって1億円かもしれないでしょ?

●でも、自殺するような人はお金もってないよ。
●そんなことないって。持ってても死にたい人あるって。そしたら皆の話が1億円の価値があると思うので、1億円入れて下さっても歓迎(笑い)。でも、本当にお金が無くて、それでも人の話に触れて嬉しいと、1円入れてくださったらそれは私にとって本当に嬉しいこと。お金の価値は決められない。その人にとっての価値。結果的には賽銭箱の中身の多少に関わらず、色々な人に出会って私が一番勉強になって得をしている。
 昨日も東京で7月の東京での特別例会の打ち合わせをしてきた。1988年にがま口塾を開いて、色々な方が集い、転勤などで色々なところへ散って行かれた。そういう方や、二期の新しい方も集って皆ボランティアで手伝ってくださる。私は本当にお金持ち・・・というか、人持ちというか・・・幸せ。

●ちょっと安心した。今日は儲けているわって話しかと思って来たので。(笑い)人生70年、独身の時OLしていた以外は一度も儲けたことがない。結婚して子育てが終わる頃にパートタイムという職業がチラホラしだして、子育ての手のあいた社宅の奥さんたちが、皆何かの方法で出かけて行った。私も行きたいと夫に言ったら、子育てに手を抜いた分、将来つけが回ってくると反対したので、、喧嘩をさけて従った。私のお金儲けは「使わない」こと。
 乳飲み子を抱えたある時、夫に子供の服をデパートで買って来るように頼んだ。男の買い物なので、一番見やすい所に飾ってあったのをサッとつまんで買ってきた。当時お米が10kgも買える高さだった。そこで私は今までにお祝いで貰った服をほどいて、糊をつけて型紙にした。ちょっと大きくなったから1p大きく見積もってとか、貰ったロンパースをほどいて作るところから始めた。それで夫に託児所に子供を預けて洋裁を習いにいきたいと言った。夫は最初に洋裁をした人はどうしたんだと言い、私に洋裁の独習書を買ってきた。(うわあ!)
 
 何にも知らなくても出来上がっていくので幸せだった。既に娘も40歳を過ぎ、孫もいるが、夫の物以外の家族の服はコート、ジャケット、Tシャツ以外は買ったことがない。親戚のお祝い事も全部手作り。今も娘が「近所の誰々さんが転勤で引っ越されるから、3歳用をお願い」と頼んでくる。(わーっ。笑い)布買ってボタン買って送り賃出して、おまけに量販店に行って見てみると、昨日私が作った服、280円で売ってる!(あーあ・・・)だから娘に、あんまり恩にきせずに差し上げてねと言う。娘は「お母さん違う。品が違う」と褒めてくれるけど。だから、出るだけで入ってこない人生です。出るのを最小限に留めるのが私のお金儲けだったかなと思う。

 私の友達は今皆ひまで、朝から晩まで夫の悪口言いながら「ボケるー、ボケるー」と言っている。(爆笑)そして私の作品をインターネットで売りナヨ!と言ってくれる。(オーッ!いいと思う!)止めて!(笑い)趣味はお金儲けに変えたら苦しみに変わる。私のは、ただだから喜んでもらえると思う。編物も何も知らないで機械を買ったら、講習券がついていた。小さな子供を抱えて、習いに行く足も勇気がなかったので、本をめくって悩みながらやったら・・今はもう自由自在。(すご〜〜〜い!)娘に作ったマタニティを小さくしてネグリジェにしたりするが、最近孫が妊娠した時のために壊さないほうがいいかと思って娘に相談したら、婿が「その頃には僕がお爺ちゃんになっているから、娘にはデパートごと買ってやるから結構」と憎らしいことを言った(ウォーッ 爆笑)。娘はオートクチュール○○子だと言ってくれるし、友達も売れと言いつつ、その代わり1割頂戴。(爆笑)私に残るのは僅かだからしない。私は1人住まい。体操してお掃除して、朝8時にはミシンに向かう。退屈を知らずに来る日も来る日も家族のために洋裁人生。

●私もずっと母の手作り。今着ているこれも。(わあ!)私の結婚式のお色直しのウェディングドレスから、孫の服まで全部。
●私ひ孫まで作ってやりたいの!
●母は父が亡くなってから時間があるようになった。近所の人に頼まれるようになって、お金を貰う訳にいかないと始めは言っていたけど、お菓子もらったりあれこれ頂くよりお金のほうがサッパリしてるかなということになって、73歳の母が、ここ数ヶ月のことだが、お金を貰うようになった。私は払わない。(笑い)私の娘の「おばあちゃん、紺のワンピースがほしい!」の一言で母は舞い上がってしまっう。実は今日もその出来上がりをボタンホール屋さんまでとりに行く。

●私達の時代は自分の喪服が縫えなければお嫁に行く資格が無いと親が思っていた時代。(へーーーえ!)
和裁だけはお勤めの帰りに習っていた。でも、それは今全然役立っていない。今リフォームを考えている。
●結婚式には、たいがい母の作った着物のリフォームの服を着ていく。
●我が子は体型も好みもよくわかっているので、よく着こなしてくれる。

●ある先生が言った。小学校で米作りの実習があった。田植えして稲にして、脱穀してお米にして、それがいくらになるかまでやらなきゃ、社会との関わり、「こんなに大変だったのにこれにしかならないか」という事を分かるまでやらないと勉強じゃないと。服だと今は中国などから安い服がいっぱい入っている。そうすると正当に認められないという虚しさがある。材料費の方が高くなっちゃう。正当な労力を正当に評価して、それが価格に反映されたらいい。シイタケでも、中国産は一山百円。国産農家はやっていけなくなって止めちゃう。私はシイタケを使ってシコミをする仕事をしたことがある。中国産のは、何日たってもシンナリしない。どうもホルムアルデヒドにつけているらしい。それは、日本の商社がそういう風に指導するから。国産のは、すぐシナッとしちゃぅ。消費者は今安いのばかり求める。何かあるとワッと安全性を求める。それならそれなりのコストがかかるということを分かるべきだと思う。日本の農家では作り手がいなくなってしまって、空いた土地は産廃かオームに売ってしまえなんてことになりかねない。そういう素地はある。生業で食べていけるという風でありたい。

●スーパーで岐阜県産と中国産のシイタケが並んで売ってある。作った人の顔が見える商品がいい。お米もインターネットで友達に頼んで買ってもらったりしている。この年になって自己投資。1人になったから。
●現実は私も安売りに行く。すぐに害が出ないから分からない。(そうそう)
●今日来た若い方達、すぐ老後は来ますよ(爆笑)。
●30歳で結婚したが、あっという間の25年。私いつの間に55になったのかしら?と思う。光陰矢のごとし。
●厚生年金も、二転三転どうなるか分からない。必ず減るとは思わない。今の計算だって大間違いの基に出来ている。人生60年、50年の計算で、こんなに90や100まで年寄りが生きるとは思わないから大盤振る舞いしてしまった。これからは逆に早く死んで行くかもしれない。
●コンビニの前でしゃがんでジュース飲んでオニギリ食べて(ファーストフードで育って)・・ああいう人達の人生80年はないと思う。100才の時は化石になっている。(笑い)
●紫金草合唱団という全国に広がっている合唱団とお付き合いがある。先日東京での会があった。最高例の方は83歳で全国に出かけていらっしゃって「出たきり婆さん」を自認推称しておられる。福岡でも70代の方がこんど合唱団を立ち上げられる。皆さんすごいパワー。私達も貴重な世代の方達から勇気を貰う。

●金儲けをしようと思って一時道楽をしたことがある。だけど結局いつも発想が早すぎるのか諦めました。これは「山伏タケ」。皆さんにさしあげます。今、アルツハイマーに効くと時々テレビでもやっているが、これをバブル期に目をつけた。薬品会社から、粉にしてお茶を作ろうとか話があったが、料理として使ってこそいいものであって、薬なんかにするものでないと言いながら、何とかしようと思った。静岡大学の研究などで、リーグルゾンという、アルツハイマーに効く成分がアガリスクよりものすごく多いことが分っている。定年後に家内と北京を旅行中に食べて、名古屋に戻ってもう一度食べようと思ったら、ない。香港の友達とエスペラントでやりとりしてこれを送ってもらったり、自分なりに研究した。2年間料理教室にも通い、その頃定年で、バブル期。5000万円ほどの資本をかけて企業化しようと思った。
 バブルが終わった頃、私はある会社の旅行主任でフィリピン航空とタイアップして、セブ島など、リゾートを作って旅行会社に座席を売ったり、フィリピンの観光大臣を呼んで、こちらでレセプションをしたり、色々なことをした。バブルで親会社が倒産するし、株もダメ。とにかく清算すれば借金をしなくていいということで処理をした。
金儲けはやっぱり自分1人ではできない。パートナーを探してからしなければ。
 この山伏タケも瀬戸市の料理店で作って評判もよかった。(何がネックに?)料理人にそっぽを向かれた。金山のようなせわしい場所で、出勤途中の人を対象に、中国の朝のお粥のようなものに入れた、朝食メニューとして売ろうとか色々なアイディアはあったけど、結局ダメだった。(笑い)資金も、相談に乗ってくれる人もない。30数年船と機械を相手にしていたから、商売についてはこっちは素人。

●今だったらインターネットでやったらいい。
●山伏タケは、今は長野県で栽培してどんどん出ている。(へーっ!)半分薬のように売っている。いまだに私の所にお料理に使った私のがいいと言って北海道の方からも注文があるので、私は止める訳にもいかない。一個1000円くらいで売っている。(中国から仕入れて?)そう。むしって健康茶に混ぜたりして飲む。高いお金を出して買うんじゃなくて、料理として美味しく食べましょうというのが僕の主義。製薬会社からの粉にして薬で売ろうという話を断ってしまった。
●昨日テレビで発明主婦が二軒の家を建てたというのやってた。製薬会社とやってたら、ちゃんと家に化けたかも。
●その頃、バブルが弾けて、新しいことに皆挑戦しなくなっちゃったの。ラーメンに衣笠タケ一つ浮かべるだけで、50円高くても売れると言って、あちこち、チェーン店などにも営業に回ったけれど全然ダメだった。
●チェーン店はトップをせめないとダメじゃないか。
●今更そんなことしなくてもという時代になってしまった。
●ちょっと有名な人がマスコミでチラッと喋ったらすぐ広がる。私もSARSの免疫効果ににブロッコリーの芽がいいと聞いて毎日ひとパック買って食べている。信じるところにはまる。これ一つ煎じて飲んだらアルツハイマーになりにくいとか、薬事法に引っかからないように宣伝されたら、私たちみたいな年代の、そういうことばかり恐れて生きている人達は信じる。
●ブームもある。(紅茶キノコとか色々あったね)

●研究とか勉強とか投資がいっぱいだけど、回収されていない。(今日はそんな話ばっかり)(笑い)
●「キノコ料理500」等という中国の本を研究して家内と作っては、インターネットで紹介していたが、バーチャルレストランで終わっている。
●思いとどまって損しなかったことが」「お金儲け」だったかもね。(そうね)
●今はこういう一冊300円の小さい本を作って、若い人達に手軽に読んでもらいたいと思ってやっている。
 息子が脊髄バンクのよびかけのCDを作ったので、これもカンパとして紹介している。
●儲けとは程遠い。
●儲けは全くない。9条の会の会員になった若い人に、安くして講演会にきてもらって(爆笑)。私自身も9条の会として頼まれて講演に行く。お金を儲けたかったけど諦めたという話。

●私は実はクリスチャンなので、奉仕の精神は十分ある。仕事とした時は、神様に与えて頂いた能力と個性を磨いて努力したことでした仕事として正当な報酬を頂く。それを献金して、自分の望む道で使ってもらうようにしている。最終的には飲んだり食ったりの使い方はしていない。
●お金を儲けてそういう風に使って行く若い人達が育ってほしいと思う。(そうそう!)この冊子の表紙の絵も愛知県芸の中国からの留学生が描いたもの。留学生はこれで儲けたら、そのお金の一部をフィードバックして、次の若い留学生を育てる。国際競争だってシャカリキに儲けることばっかり考えるんじゃなくて。

●私は今SARSの医療衛生支援の準備をしていて、目標額は10万円。政府の10数億の援助に比べれば、本当にささやかな煙のような存在。でも、勇気を出して正しい報道に寄与した人とか、真摯に戦った人。そういう人々にエールになるように使いたい。意味としては等価だと思っている。この小さな冊子でも、こめられた想いをわかって私たちが読めば、それも単純なお金の価値以上の大きなものがある。
●基本的に今、私はお金がない。だから、皮肉をこめて、そういう救援活動の要らないような世の中を創らなければならないと思う。(拍手)口ばっかり出してお金を出さないから嫌われるところがあるが。

●今日は年代の違う方の話が聞けた。私たちは世代間交流がほとんどなく、こういった会は若い人が利用するのはなかなか難しい。新聞の意見欄を読むと、ある程度、若い世代から見ているのと、ご年配の方から見ている意見の違いが分かるけど、生ではなかなか・・・。
●親子でもこういう話はあまりしない。私は今やらなければ出来ないということをやりたかった。仕事をしっかりこなすために、職場から遠い家に戻って子供を幼稚園に迎えに行き、又職場に引き返し、何も言われないようにするためには寝る時間をおしんで仕事をした。
●分る。私も舅がいるのに出歩くから、今日も5時に起きて、夕飯の支度をしてしまって出てきた。
●意地の世界に何年もいた。

●昨日、東名事故で亡くなったご夫婦は家族の知人。一人っ子さんがたった一人遺された。親も突然消えることがあるし、その逆もある。お金儲けは死ぬ時プラスマイナスゼロなら許してもらって清らかにこの世を去りたい。私達の親は、ただほど高いものはない。ただのものには近寄るなと言った。
●昨日、栄でティッシュと引きかえ券配ってて先着100名様に何とかという誘いがあった。下着の宣伝の何か。袋に入れて只で配っていた。危険だと思って断った。
●よく2、3ヶ月だけお店をオープンしてすごく人が集っている会がある。何をやっているのだろうと思うのだけど、必ず2、3ヶ月でお店が消える。健康卵が80円とか・・・。聞いたところでは、集って「この卵欲しい人!」って言うと、皆が「はい!」って手を挙げる。(集団心理!)だんだん色々なものが出て、最後に蒲団が出て50万円だけど20万円で欲しい人!」になる。そして違う場所に行って契約書をとる。原価は数万円のものかも。

●今日の話で、お金儲けのできない私も安心して夜寝ることができる。老人も力をあわせれば価値ある色々なことができる。これからの若い方達も頑張ってほしい。
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