Title(横浜の自然・市民の森から)
kaeru
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日野地区の自然                         2020/10/20 改訂

 現在の日野中央地区には、県立日野団地、県立南稜高校、日野中央公園、横濱横須賀道路の日野インターチェンジなどができ、森や田圃や畑が住宅地になるのに反比例して、何処にでもいた、兔、鼬、鼠、土竜、蛇等の小動物、昆虫、魚、鳥、そして木々や草花等が次々と消えていってしまいました。

日野から見た箱根、富士、丹沢

 川に下水が流されていた時代は、春日神社の前を流れる日野川(下流は横浜港に流入する大岡川)にいた鰻、泥鰌、ハヤ、アメリカザリガニ、鮒や蟹もあまりいなくなってしまいました、しかし下水道が整備され、水が綺麗になった現在は魚が沢山いるし、それを狙う鳥も増えてきました。 日野川の日野橋付近で今年も母カルガモが七羽の雛が育てるのを見ましたが、子育ての下手な親鳥は二羽生んでも雛を全滅させる例が沢山有りました。

 日野地区にいなくなったのは、上流からの汚水の影響よりも、底や側壁をコンクリートで固めてしまったためのようで、それにつれて翡翠等の鳥も少なくなりました。ホーホーと夜になると春日神社の森あたりから聞こえてくるアオバズク(梟)もいつしか声を聞くことがなくなり、鳶も見かけなくなりました。家の周りへ残飯をもらいに来る狸達だけがかろうじて棲んでいる。蛙も蛇も野鼠ももういなくなりました。蜻蛉は田んぼや池がなくなると数を減らし、山が削られ立ち木がなくなると清水も涸れ蟹も姿を消しました。蝉と蝶ぐらいしかいま居ません。

 蝶類は案外多くて、モンキアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、キアゲハなどよくみかけます。鳥はヒヨドリ、セキレイ、オナガ、キジバトなどは夏でもたくさんいるし、冬になるとメジロやシジユウカラ等種類が増えます。
 12月の下旬ともなるとメジロのほかにもシジュウカラやジョウビタキ、セキレイなどが家の周りに毎日やってくるようになります。一月に入って、ツグミが隣の空き地に数羽のスズメに混じってやってきています。

 物質的に豊かになり、家が増え、便利になった交通、買い物、豊かな食生活などに満足している間に、生き物たちがいつのまにか身近から消えてしまったが、円海山あたりの市民の森や横浜自然観察の森、舞岡公園などにゆくとまだ幾らか残っていて、見ることができるのでほっとします。

日野中央に取り越された里山に咲くヤマザクラ

かろうじて日野地区に残された里山にはヤマザクラやオオシマザクラが咲きます、木が大きいので遠くから綺麗に見えますが側へ寄ると逆光になり見にくいです。この写真の上部は洋光台の住宅団地になっています。

日野インター近くに残った里山のヤマザクラ

横浜横須賀道路の日野インター近くの里山に咲くヤマザクラ。日野公園墓地にもヤマザクラやオオシマザクラが沢山あり外側は里山のままになっているでここにも桜が多く見られますが墓地の中も桜が切られず残されているので現在ではヤマザクラやオオシマザクラの名所になっています。