Title(横浜の自然・市民の森から)
kaeru
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舞岡公園                      2019/3/15改訂

  三浦半島から少し離れていますが、東海道線の戸塚駅から地下鉄で一駅目の舞岡駅から南へ10分くらい歩いた所にこの公園があります。 昔ながらの横浜の里山や谷戸の環境と雰囲気を維持管理しながら残そうとしている公園で、丘の上は普通の公園風に整備されていますが、谷戸は昔ながらの農村風に管理された田圃になっています。 田圃に水を供給する貯め池も幾つか在り、農薬などを散布しないので、メダカ、スジエビ、ドジョウなどの小魚が住んでいます、だからコサギやカワセミなどがねらってよくやって来ます。カルガモやキジも住み着いているようです。

かわせみ    

  森の部分を立入禁止にしているのでウサギやキジもいるようです。田圃の周りの葦が茂る湿地にはメダカがいて真冬でも見ることが出来ます。鳥類の数も多く特に冬は観察に訪れる人が多いです。戦前の弘明寺の市街地を出たところから始まる田んぼが上大岡を経て日野地区まで続いていた風景を見るようで何時いっても懐かしいです。

  小さな浅い池と湿地と、それに田圃を含めて環境が昔の谷戸風に整えられているうえ、 池から小魚やトンボの幼虫などの大敵である大型魚を排除しているので、メダカや体が透き通って見えるスジエビやホタルやトンボの幼虫などが沢山居ます。昔ながらの自然を残そうとしていろいろ管理しているようです。

  近くに農業専用地区もありますが、農道は全部舗装され、ビニールハウスが立ち並んでいます。排水路もコンクリート化されていてこういうところに虫も鳥も居そうにありません。それでも梨畑を白い花が咲く頃訪れるといい気分になります。

スジエビとメダカ
  4月に入り水が温む頃ウグイス、ヒバリ、ヒヨドリそして蛙などが長閑に鳴いています。もう近くではここしか残されていないメダカなどを見ると失われたものの貴重さに今更気づいています。

  5月の末になると田植えが始まります、遠足にきた幼稚園児が田植えの始まっていない田圃にトジョウを捕まえようと入り込み手足も服も泥だらけにしてはしゃいでいました。どうりで田圃の端に水道の蛇口が沢山並んでいるわけです。

  この時期の花はウツギ、エゴノキ、ゴンズイ、ハコネウツギ、ガマズミなど、目立つので直ぐ気が付きます、クスノキやシイノキ、クリなどの花は普通花と認めてくれる人は少ないですが、キリの花はさすが色や形が良く綺麗です。

  6月になると不如帰の声が聞こえてきます。

   不如帰鳴き去り渡る舞岡の 谷戸は日暮れて白き花浮く

アオスジアゲハとコンズイの花 コサギ
  苗代でガルガモが餌を漁っています、田植えの用意が済んだ田圃ではコサギが餌を漁っています。あぜではムクドリが餌をとっています、耳をすましてみましたがあいにくキジの声は聞こえて来ませんでした。

  7月から8月にかけてはスジエビやメダカが沢山観察できます。

  10月の半ばを過ぎる頃、カワセミがよく訪れる池端で、ゴンズイの種がおちて始めています、マユミの実は未だ桃色になったばかりです、ムラサキシキブ、ガマズミやウメモドキ、桐、クサギの実などが綺麗に色づき見ごとです。

  カワセミが真っ逆様にダイビングして見事に魚をとらえていて、2,3回繰り返すとまた森へ戻って行ってしまいます。コサギはしばらく魚を漁っていたかと思うと水からでて池端や側の枯れ枝で羽を繕っています。食べ頃の木の実が池のそばにあるのかヒヨドリがそんなものを食べないカワセミまで追いかけ回しているのを見たことがあります、セキレイも池へやってきます。

  ここでは冬もメダカを見ることが出来ます。2月末の暖かな日差しの日にそっと湿地を覗くと澄んだ水にメダカが5,6匹泳いでいました。この日はアカハラの外にも、珍しいといわれるヤマシギを近くの湿地で観察することが出来ました。少し距離はあるものの林の下草を刈り取り観察しやすい環境にしてあります、掲示板があるので双眼鏡さえ持参すれば初めて見る人でも鳥の名前を知ることが出来ます。(主として2009-1-11頃迄の記録)

ロウバイ

ロウバイ 2009-1-11撮影

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