ホタル

渋谷・渋谷東映

今日はいつもよりさらに遅く,最終を狙います.9時前に終わってくれるとうれしいので 適当なのを調べると・・・ありました,「ホタル」.渋谷で東映も初です.

さて,結構ぎりぎりについて5分前.東急文化会館の斜め向かい,「東映プラザ」の 7階です.ちなみに,9階に「渋谷エルミタージュ」があります.仙台でも 「東映プラザ」ビルといいましたが,これはお決まりなんでしょうか?

チケット売り場は1階角の入口のところにあります.エレベータで上へ. 降りると,なぜか逆向きの行列.エレベータを待つ人々でした.

あまり時間的余裕がないので中へ.おおーっ,なんか仙台の東映につくりが似てる. 特に壁の装飾なんか色違いじゃないかと思うほど.絶対真似したよこれ.

椅子は左右に2ブロック.この椅子はもしかして「渋谷東急2」の色違いか? と思ったのだけど,似てるのは裏側だけでした.表はこっちの方がちょっと 高級な感じ.色は赤系の臙脂色劇場全体が赤系の色調です.

天井が特徴的で,開始前の電気が消えるときにルーレットみたいに光がまわります. なんか落ち着かないんですが,これ.

電気が消えると幕が開く.これは当然なのですが,ここは2重になっています. 緞帳とカーテンといったところでしょうか.珍しい.

予告開始.センターの音が遠い.はっきりいって音が悪い.これだったら仙台の方が いい音してるぞ.

と思ったら,ドルビーのデモに続き本編に入ったら全然良くなる.なんなんだろう, 予告との差は.ここにかぎらず,他のところもそういう傾向にあるような気がする. 予告の録音なりプリントなりが手抜きってことか?

「ホタル」.時は昭和が終わり平成が始まった年.「日の丸特攻隊」だった山岡は 今は漁師.「大葬の礼」の翌日,同じ特攻隊員だった藤枝が雪山で自殺する. 追い討ちをかけるように妻知子の余命が1年半だと告げられる. いやでも思い出される「あの頃」.これまで多くを語らない山岡だったがある決意をする.

「鉄道員」のスタッフが再集結した作品.前作は原作が直木賞受賞,高倉健久々の映画, 広末涼子が出演,主題歌に坂本未雨,作詞は奥田民男,作曲坂本龍一,とまあ話題性には ことかかなかったわけですが,今回はそれに比べると控えめ.でも,前作は健さんだけが すばらしくて,他がつりあってなかった.今回はかなり良いです.

あの時,そして今,「何が大事なのか」を考えさせてくれる.

戦争体験者にとって,戦後は永久におわらないのです.そしてまた,勝手に終わらせてはいけない. 過去を葬るのではなく語りついでいかなければならない.それがこの映画のテーマです.

うちでは両親祖父母とも戦争体験がありますので,他の人よりは結構話を聞かされて いるほうだと思います.

予想はしていましたが,客の年齢層が高い.白髪のおばあさまなどもいらっしゃったりして. 十代はいなかったように見受けられました.公開からもう結構経ってるからというのも ありますが,もっと若い人がみておくべき作品です. ストーリーはフィクション.でも,個々のエピソードは真実,そして事実. 「パールハーバー」だけでなく,こっちも見ようよ.

その「パールハーバー」の予告が流れたんですが,見に来てた年配の方々は どういう気持ちで見ているのか,あるいは公開後に見にいくのだろうかという ことを考えてみたりして.

「パールハーバー」だけでなく,巷で話題の「教科書問題」,あるいはこの「ホタル」も ですが,伝えるということは伝える人の主観が入るということを忘れてはいけません. 特に,戦争を取り上げる場合,かならず「勝者」と「敗者」がいます.

以前も書いたかもしれないけど「喧嘩は殴られた方だけが覚えている」.

終了後,場内のライトのつき方がまた妖しい.青紫のライトがボワ〜っとついてくる感じ.

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