沼津で週末を過ごすのは初なのです.バスで帰ってくるには最終が20:05.それならばバスを諦めればいいのだ,ということで,タクシー帰りをすることにしてレイトショーまで攻めよう.が,いろいろ問題はある.
ともかく,行きはバス.昨日久々にアルコールを摂取して深夜に帰ってきたので,起きたのは午後.掃除洗濯の後に夕方からのを目指して出発.
時間をWebで調べては見たのだが,情報が古い.一応メモしておく.何みよう? 「阿弥陀堂だより」の評判が高いようなので見ておくか.あとは「命」かな. 「アバウト・ア・ボーイ」ってまだやってんのか?
さて,沼津駅前着.まずは時間確認.結局かなり時間が変わっている.作品も入れ替わってる.「OUT」と「凶気の桜」が.そうか,「凶気の桜」ってメジャー配給だったんだ.とにかく,時間的にも「阿弥陀堂だより」からスタートするか.時間に余裕を持ってスケジューリングすると・・・「OUT」に「トリプルX」の先行というのがいいかな.
さて,見る作品が決まったところで,チケット屋を探してみる.富士急にはない.西武にもない.どこにあるんだプレイガイドは?
静岡県はまだ某協会の会員割引が効かないのである.だから一般料金だと1800円.実はレイトショーは900円で見れるらしい.それなら普通料金を下げてくれたほうが嬉しかったりするのだが.
見る前に腹ごしらえをしておきたいので,早々にチケットゲットは諦める.
さて,沼津の映画館は2つのビルに集約されている.この夏まで東映があったらしいのだが,駅前再開発のために閉館したそうだ.休館で再開,ではなくて閉館,というのが最近の映画館事情を表しているのかもしれない.現在,スクリーンの数は9つである.
まずは駅に近い「宝塚ビル」.「阿弥陀堂だより」は「名画座」.4階です.が,チケットは一階にある自動券売機で買うことになっている.一般1800円なり.割引券を持ってると200円引きになるらしいが,どこで手に入る?
エレベータで4階へ.降りたすぐに入口がある.これが「名画座」の入口.その横にカウンタ.その奥がトイレと「グランド」劇場.これってトイレにいくふりして「グランド」に入れるんじゃないか?まあ,そんなことはせずに,素直にチケットを切ってもらって「名画座」へ.
「名画座」は68席と沼津市内では一番小さな劇場です.名前からは昔の映画を上映してそうですが,現行作品を上映してます.中はかなり環境が整っています.まず綺麗.椅子はカップホルダつき.それほど大型の椅子ではない.かなりゆったりとした椅子の配置で狭苦しくない.そして,部屋の大きさの割にスクリーンが大きい.音響については不明.座席が5列しかないのですが,一番後ろでちょうどいいのかも.今日は私は3列目でした.
お客さんは,やはりどちらかといえば年齢層が高め.ご夫婦できている方や,おばあちゃんと孫(とはいっても二十歳過ぎ)とか.でも全部で10人いません.
「阿弥陀堂だより」.新人賞以来10年ヒット作がない小説家の夫と,心の病を患った医者の妻.妻の病気養療のために,二人は夫の生まれ故郷の村に住み移った.都会の喧騒とは無縁の村の人々との触れ合いにより,二人は忘れかけていた何かをとり戻しはじめる.
「雨あがる」の小泉尭史監督・脚本.主演も同じく寺尾聰.「雨あがる」は見てないんですけどね,私.
村の人々,とりわけオウメばあさんのポイントが高くて,北林谷栄の演技が光る.そのせいで,村の人たちのシーンが,ドキュメンタリー番組で寺尾聰がこの村の人たちにインタビューしているみたいな感じに見えなくもなかった.
時間をかけて丁寧にとっていることが伝わってくる.そして,自然な二人が良い.理想的な夫婦像だろう.同じ年代以上の夫婦には確実に受ける.
しかし,反面,展開が静か過ぎると思う人もいるのかもしれない.そういう人にとっては,つまらない,と映るのかも.実際,会社員の人,前半の方で席を立ってしまった.
加古隆の音楽はそれなりによかった.
同じく,宝塚ビルの6階.ここは「有楽座」と「宝塚劇場」がカウンタをはさんで向かい合わせにあるらしい.「OUT」の「有楽座」は左側.まだ時間があるのでロビーというか,入口前のスペースで待つ.
時間になり,係りの人が扉を開ける.が,誰も出てこない.既に終わっているのを確認して中に入る.
暗い.スクリーンは微妙にライトアップされているが客席は暗い.上映中なみ.設備についてはこちらも上々.やはりゆったりめに配置された椅子.ものはさっきの「名画座」と同じもの.床の傾斜もそれなりにある.そして,二階席状態で階段を上がったところにも席.見に行ってみたが,人はいない.全148席.
ってことは前の回にお客いなかったのかい!初日だよな,「OUT」.
二階からはスクリーンを見下ろす形になるので,一階席の一番後ろに座る.入口入ってすぐのところ.スクリーンの大きさはまずまずです.
飲み物を買いにでる.久々に瓶のコーラだ.
戻ってきてしばらくすると電気がつく.やっぱり点いてなかっただけなのね.BGMも流れ出す.そのうちお客もポツリポツリ.最終的には私を含めて5人・・・.
「OUT」.夫の博打と暴力に耐える弥生.夫はリストラ,家庭不和の雅子.寝たきりの母親の介護に疲れるヨシエ.カード破産寸前で借金を重ねる邦子.弁当工場で働く,ありきたりの主婦たち.弥生が夫を絞め殺してしまったことで4人の歯車が狂いはじめる.
江戸川乱歩賞でデビュー,今では直木賞作家の桐野夏生原作.既にテレビドラマにもなっている,この作品をわざわざ映画化.どう見せてくれるのか.原作は読んでないや.文庫にはなってるけど.
20世紀FOX配給なので,例のファンファーレで始まる.その後日本語がでてくるって,ちょっと違和感.
なるほど,そういう路線で来たか.サスペンスバリバリではなくて,コメディを入れてきている.しかしながら,ヒューマンドラマ.
役者が揃ってるなぁ.原田美枝子をはじめとして,脇も固められている.ただ,しょっぱなで「ああ,イチがぁ〜」と思ってしまうのは私だけ?
彼女たちの人生が狂い始めたのではなく,動き始めたのかな.
スチールではなくアドフォトグラフィックというところにアラーキーの名前が.いわゆる宣伝用の撮影ってことなのかな.
さて,「ボウルビル」に移動.時間的にはやはり「トリプルX」だな.先行だけど.
なにー,先行レイトのため一律1800円.ありゃー,900円で見れるかと思ったのに.
まあいい,チケットを買って6階へ.「プラザ」劇場です.階段下りてすぐが入口でカウンタがあります.既にエンドタイトルになっていて,扉が開いてます.
エンドタイトルが終わるのを待って入場.が,こちらもまたまた暗いまま(^^;
こちらも椅子は同じもの.やはり同じようにいい感じ.全254席.気持ち横長な劇場.スクリーンもちょうどいいサイズです.真中あたりに座ってベストな感じ.
基本的に劇場内は綺麗.改装したって感じです.残念ながらトイレは古い.水道も壊れてます.あ,宝塚ビルの方はトイレも新しく綺麗でしたよ.
しばらくしていきなり電気がつく.ご愛嬌ならいいが,いつもこんなんだと困りますね.
「トリプルX」.権力や警察なんてくそ食らえ!なストリートガイがNSAにスカウトされてシークレットエージェントに.チェコに送り込まれたザンダーは地下組織「アナーキー99」に潜入し彼らの目的を探る.
うっひょー!スゲェー!カーアクションにバイクアクション,スノーボードに銃撃戦,なんでもありあり.あまり内容知らなかったおかげで楽しめましたー.久々に痛快.ハチャメチャ007,あるいは大人のスパイキッズって感じ.
NSAって山の中腹にあるの?場所は未公表だったような・・・?でもほんとにそこにあったりして.
これなら,続編もありそうだ.
開始の時も気になったのだが,幕を開閉するモーターの音がするんだけど,幕は開きっぱなし.これは何?
あと,鼻歌みたいな感じの音楽がもれ聞こえてくるんですが・・・.
さて,「エンジェル・アイズ」には一時間もあいてしまうので,今日はこれで帰ることにする.タクシーです.
さて,ここで見直してみよう.映画3本見る場合の,普段と沼津の差額は,レイトが同じ料金だとして800×2+タクシー代4000円弱.これだと自宅まで往復する乗車券代になっちゃうんだよなー.快速を狙えば,新幹線つかったのと30分くらいしか時間に差がない場合もあるし.微妙だなぁ.