13階段

渋谷・渋東シネタワー4

呪怨 」はまだ混んでいるだろうなぁ.「 カンパニーマン 」は銀座でしかやって ないからなぁ.銀座にいくなら「 猟奇的な彼女 」と組合せたいなぁ.でも時間が あわないなぁ.じゃあ,「 13階段 」あたりをからめたらどうなる?それだと終電 間に合わないなぁ.

などと考えながら洗濯していたら,時間が過ぎる.そういや,今日から渋谷でも 「猟奇的な彼女」がはじまったんだよなぁ.じゃあ,渋谷でならどうだ?

時間が中途半端だなぁ.あまり遠出する気分でもなかったし渋谷でと考えると, 初日は避けたかったのだが「13階段」と「 レッド・ドラゴン 」.どっちも混んで るかもなぁ.ちなみに,こちらも終電ぎりぎり.

渋谷.とりあえず,一旦「渋東シネタワー」までいって混み具合をチェック. ん,「座れます」状態.そんなに混んでないのかな?時間まで靴をお買物.

時間前に戻る.今日は「4」なので地下.まだ2回目かな.入ると右の通路に沿っ て列が延びていて,ちょうど角のところ.おー,結構混んでんじゃんと思ったら, 詰めてみたらそれほどでもなかった.

「13階段」.障害致死で刑に服していた三上が仮釈放される.一週間後,警務官 の南郷は彼のもとを訪ね,冤罪の可能性のある死刑囚の無実をはらすための調査 の仕事を手伝わないかと誘う.報酬は一人1000万,ただし期限は3か月.

第48回(平成14年)江戸川乱歩賞受賞作江戸川乱歩賞 は新人でなければならない という規定はないのだが,近年は新人の登竜門となっている. 正賞は シャーロック・ホームズ像 (だったのだが,江戸川乱歩像に変わったらしい).副賞が1000万円(ただし,複 数受賞の場合は頭割り)と受賞作の印税.受賞作は 講談社 から出版されることが 約束されており,文庫化の優先権も講談社がもつ.映像化権については フジテレビ が持つことになっており,この権利は3年間である.

いつからこの映像化権なんてものまで規定されるようになったのかは不明ですが, 少なくとも 93年以後は大抵の作品はドラマ化,あるいは映画化されているようだ. しかし,映画になったのは第43回の「 破線のマリス 」だけ.この時はフジテレビ が映像化を諦め,映画にはかかわっていない.ちなみに,第45回の「 八月のマルクス 」と第46回の「 脳男 」もドラマにはなっていない(はず). その二年のブランクを経て,初めてフジテレビが製作にかかわった映画化作 品がこの「13階段」である.

文庫になるまで読まない主義なのと,現在刊行中の(中途半端な) 江戸川乱歩賞全集 を買い続けているということもあって,原作は未読.映画だけみてると主人公 は山崎努のように感じるのだが,エンドロールの順番からいくと反町の方が先ら しい.

その反町であるが,思ったよりいい演技をしていた.山崎努はいわずもがな. 先日の「 刑務所の中 」とは立場が変わって,今度は看守役である. 雨あがり決死隊 の宮迫が死刑囚を演じているのですが,これがうまい. そのへんのアイドルあがりの女優に演技させるより,ずっとうまい.

なかなか引き込まれる展開であったのだが,終盤,ちょっともたつく. 同時進行するふたつの場面を切替えるというのは,小説でも映画でもよく使われ る技法であるのだが,なんかそのテンポがよくない.さらに,主人公の独白.ミ ステリとしては絶対必要条件なのであるが,エンタテイメント作品としては急に スピード感を失ったような.

でも,全体としてはかなりよい出来.

「13階段」というのはいわゆる死刑台への階段が13段あるといわれているところ からきているのですが,実際は13段ではないらしいです.少なくとも日本では.

音楽がなんとなく マイケル・ナイマン っぽい雰囲気があって,誰だろうと思って いたら,日本人ではなかった.「 ニック・ウッド 」という人でした.

レッド・ドラゴン/Red Dragon

渋谷・渋東シネタワー2

劇場を出て,またチケットを買って,今度は4階へ.左側通路で待たされる. まだまだ人は少ない.が,間もなく込み合ってくる.

今日は全席自由なのです.いつもの感覚でからするとちょっと前目かなと思う 位置ではあったが,まずまず正面に座る.

「レッド・ドラゴン」.グレアムはFBIの心理分析捜査官であったが,レクター の逮捕とともに引退していた.しかし,連続猟奇殺人がおこり,彼も操作に協力 する.そして,事件の解決のためにはレクターにも協力を求めざるをえなくなった.

えーと,「 羊たちの沈黙 」の前の話.どのくらい前の設定なんでしょ?

以前に「 Manhunter 」というタイトルで映画化されていたらしいのですが,コケ てしまったそうでして,今回汚名返上のリベンジなわけです.

アンソニー・ホプキンスは文句なし.でも,この話ってグレアム捜査官が話のメ インで,その次は犯人なんですよね?レクターはシリーズを結びつける重要な役 どころではあるけど,この話ではメインではないはずで.でも,いないと話はな りたたないしなぁ.なんつーか,話の上でのウェイトと話題としてのウェイトが 違うからしてちょっと違和感.

でも,サスペンススリラーとしては十分の出来.「 ハンニバル 」よりか好き.

チルトン博士がコメディになってます.

最後はきちんと「羊たちの沈黙」につなげております.

しまった! 江戸川乱歩展 なんてやってたのか.終わっちまう.

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