ユナイテッド93
United 93

川崎・チネチッタ4

ユナイテッド93 」と「 太陽 」を見ておきたいと思ったのだけど、どちらも結構混んでそうだ。TOHOの「 花田少年史 」とつなげるか。

まずはチネチッタにいく。そしたら「ユナイテッド93」にまにあうし、席の状況 を聞いたら真ん中が空いているという。じゃ、最初の予定どおりにいこう。

「ユナイテッド93」。2001年9月11日。ユナイテッド93便は、あの日ハイジャッ クされたうちの一機だった。2機がWTCビルに、1機がペンタゴンに突っ込んだと いう情報を得た乗客たちは、犯人グループに立ち向かうことを決意する。

あの日、ハイジャックされた4機のうち、目標に到達しなかった一機。無線や電 話のやりとりから、乗客たちが犯人に立ち向かったとされている。その時、何が 起こっていたのか、真実はわからない。しかし、こうであっただろうということ を描いたフィクション。

ちなみに、この内容にそった再現VTRはDiscoveryChannel他でも映像化されてい ます。

しかし、今までみたことのあるどの再現ドラマよりも臨場感がある。テレビでの ナレーションがなんと陳腐さを加えていることか。今回の場合、背景の説明が必 要ないというのもある。音響の面をみても、SFや戦争ものよりも臨場感があった。

テロを描いたという点、そして、犯人の側も描くという点で「 ミュンヘン 」に近 いものを感じました。ただし、ミュンヘンとの大きな違いは、その事件をリアル タイムに体験していたということ。僅か5年前の出来事なのだから。

しかし、5年も経つのに、その真相にはまだ謎が多い。この映画も、機内で何が 起こったのかは、誰も正確には知り得ない。わずかな情報から想像するしかない。 そして、その情報も果して本当のことなのだろうか?この映画はフィクションで ある。事実を元にはしているが、アメリカのお役所の出す情報をそのまま鵜呑み にして大丈夫か?ということを見た人が判断する必要がある。

肯定と否定の意見を知った上で、自分で判断しましょう。 http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1461254 http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1466198

不謹慎ではあるが、セミドキュメンタリーとしてエンターテイメント作品として は素晴しい出来だと思います。

航空管制のシーンを見て、「 狂っちゃいないぜ! 」を思い出しました。担当機の 名札が行ったり来たりするアナログな世界がリアルですよね。

太陽
The Sun

川崎・チネチッタ7

ちょっと時間があくのでヨドバシで小物を物色。結局何も買わず、というか買え ず。急いで戻る。

既に開場していた。まだそんなに時間経っていないはずなのに、かなりの人がい ます。

「太陽」。戦局は日本にとって大変厳しい状況となっていた。軍は本土決戦もや むを得ないという判断だった。しかし、天皇裕仁は明治天皇の詩を例にだし、降 伏という選択肢もあることを諭す。彼がいま考えていることは、自分自身のこと、 国民のこと、そして家族のことだった。

天皇の戦争責任がどうのこうのということにはまったく触れないで、昭和天皇裕仁 の終戦間際の様子を描いた異色作。しかも、キャストのほとんどは日本人にもか かわらず、監督はロシア人。「 エルミタージュ幻想 」の人です。

もちろん、このテーマを日本人が描くということには、かなり難しい面があると 思います。この作品でさえ、日本での公開は難しいのでないかと言われていて単 館系で細々と公開。今後拡大です。シネパトスでしかやってなかったのですが、 チネチッタにポスターが貼ってあるのを見て待ってました。

イッセー尾形の演技が昭和天皇の特徴をうまくとらえていて素晴しい。そして、 僅か数分の出演ながら、桃井かおりがものすごく良い!この作品を語る上では、 彼女の演技は外せないくらい。

現人神であった天皇がひとりの人間として感じていた苦悩や葛藤は、我々と何も 変わらない。今としては当り前のことですけどね。

珍しく2作品ともパンフレットを買ってみました。実はチネチッタで買うのは初 めてだったりする。

[一覧] [前の日記] [今日は2006年8月19日] [次の日記]

[Top Page]