第4章 終わって

その日の夕方、浜辺に座り込んで、完走パーティーが開かれた。この最中、最終ランナーの親子三人がもうすぐ帰って来る、という放送が流れた。何と言うことか、島の人達は制限時間が過ぎても給水所を片付けることなくこの三人を待ったという。11歳の女の子と母親は脚を引きずりながら、それでもゴールまで歩いたのだそうだ。オンブすると失格となるため、父親はさぞ辛かったろう。

夕陽の浜辺で完走者パーティー

走った人ひとりひとりが、いろんな思いを残しマラソンは終わった。夕陽の落ちる浜辺で、地元青年団の差し出してくれた焼酎のうまかったこと。
与論献奉(泡盛をふるまう)

日本女子ランナーの第一人者「谷川真理」さんも気軽に握手してくれた。完走者が心ゆくまで楽しんだ夜だった。
谷川真理さんも元は市民ランナー
サトウキビ刈りも手伝いました

翌日、痛々しく脚を引きずりながら大勢の人達が観光バスに乗り込んでいたのは、今大会最後の余興だったのだろう。

応援の人達と選手達が一つになって作り上げたマラソン大会、さあ、あなたも来年は走ってみませんか?
戻る トップへ