くぼた沖縄日記2002 「ジェットコースターな日々 毎日がお祭りさっ!」

3月10日 4日目 ★パーティー・パーティー withワイン

またもや街をふらつく。牧志公設市場に7年ぶりで入る。沖縄を紹介する本やテレビでは、必ず出てくる所だけど、ちょっと高いし、観光客ねらいな感じがして、(私も紛う方なき観光客だが)初めて来た時に一度入ったきりだった。

一度会ったことがあるkoba'sのシェフのお友だち、シンスケさんの店、2階にある「道頓堀」を偵察。聞いていた通り、エライ繁盛。日曜で休んでいる、となりのお店のテーブルまで使って忙しそう。厨房の中で、シンスケさんが走っている。うーん。落ち着かない。ここはちょっと苦手。

壺屋から桜坂。写真を撮りながら歩く。桜坂は飲屋街。夜はたいへんディープな所らしいが、昼さがりの桜坂は静まりかえって、人気がない。階段が妙に気になる。なぜか、道端の椅子を机がわりにお絵かきをしている少年。
営業しているお店があり、中からにぎやかな話し声。これって昨日から、ずーっとやっているんだよね。ここでも猫、猫、猫。返事をする猫多し。餌をやって、愛想しまくり。猫に選挙権があったら、当選するな。

信号のない所で道を渡ろうとしていると、そばにいたおじさんが、「ほい、一緒に渡ろう」そのままなんとなく一緒に歩く。「観光?」「そうです」立ち話をしているおばさんたちに、「これ新しい彼女」おいおい!

ありゃ、やって来た栄町市場は、ほとんどのお店が日曜でお休み。ぽつん、ぽつんと開いているお店があって、薄暗い中にさびれ感たっぷり。「那覇に泊まってるの?」「そうです」「今晩国際通りで飲もう!どうする?」「今晩は約束が」「そうか、またな〜」と去ってゆくおじさん。これって、ナンパか?

壺屋に戻って「金壷食堂」でお昼。ここは台湾精進料理。バイキング500円!お店の中には、迫力のおばさん5人組。厨房の中のおばさん2人と、私のテーブル越しに、大声の中国語がバンバン飛び交う。ここは、どこ?日本人は私と、黙々と食べているおじさんと、テレビの中の談志だけ。

5人組おばさんたちは、模合のお集まり。模合帳簿も見える。私の目は、お金を勘定するおばさんの手元に釘付け。なんとー、2pはある1万円札の束。ごっつい模合。そんな模合を、500円のバイキングの店でするか!?

宿に戻って、夜に備えお昼寝しよ。何気なく宿の1階にあるアクセサリーショップに入る。あ、かわいいビーズ!
好みのビーズがたくさんあって、すごく安い。買い込む。いつも行く京都の店で、不当にボラれているのではないかと、むくむく疑惑が湧く。お店の女性とも話して、時間がなくなる。シャワーを浴びて、ちょっとうとうとする。

夕方になって、今回の旅のメインイベント!「カフェ レストラン ビストロkoba's(長い!)10周年記念パーティー」
中村うさぎとお揃いで買った、ドルチェ&ガッバーナの服に着替え出かける。(大ウソ)

パーティーはごあいさつも、みんなで乾杯もなく、さみだれ式に大勢の人が来て、勝手にワイワイとお酒を飲んで、食べている。おいしい、おいしい。シェフの奥様、ひげなし縮小コピーの坊や(かいらし〜)、お母様ともごあいさつ。大阪からと紹介され、まあまあそれは、と固い握手をする。

てだこ亭の未登利さんご夫婦、イタリアンレストラン・アンジェロの女主吉川さん、吉川さんのお友だちMさん、謎のお金持ちKさんと同席する。元スタッフの喜屋武さん、かわいいソムリエール高江洲さんにも会う。みんなシェフが好き。人望あるよ、シェフ。ねーねーもうれしいさあ〜。那覇の激戦区で10年。よく頑張りました。それにしても、初めて来た沖縄の最初の晩に、いきなりこのお店に出会えたとはねえ。よくあの地下に続くらせん階段を、降りたもんだと思う。ま、うちの人徳やな。

それにしても、小池”叶美香”が来ない。遅いねえとシェフが気にして何度も言う。「昨日の『こうちゃん』がよくなかったかもなあ…」ほんと、美香さんどうしたのかしら〜。やっと連絡が取れ、頭痛がしてホテルで寝ていたらしい。よくなったらおいで、待ってるよと返事する。

全部スタッフがするから、僕はお客ですと言っていたシェフ。結局途中から、エプロンをつけてしまった。やっぱり。シェフが包丁を使う横で、少年がじっと見ている。将来有望。始まりと同じように、さみだれ式に人が帰る。

12時近くなり、おいとますることに。ついに小池さんは現れず。高江洲さんから「今年もう一度、沖縄来てください。一緒に飲みましょう」こ〜んなにかわいいお嬢さんにおねだりされたら、う〜ん、そうねえ、来ようかな〜。私みたいなおばさんでさえこうなんだから、おじさんはひとたまりもないだろう。彼女が肩をすくめて「えへっ」と微笑む後ろで、オヤジたちがころころところがる様がありありと見える。かわいい高江洲さんと別れがたく、見送ってくれるドアの所で、ずいぶん立ち話する。

沖縄最後の夜が終わる。

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