沖縄日記番外編 フランス日記2011

★6月6日(月) オータン(ブルゴーニュ)

6時半、ホテル向かいのパン屋さんでパンを買い、リヨン駅に向かう。広い上にコンコースが2カ所あり、複雑なリヨン駅だが、事前にJALのスタッフからしっかり教えてもらっていたのですいすいと。コーヒーを買い、ベンチに並んでパンをかじる。乗る予定のTGVは、ちょっと遅れているようだ。

席は2階だった。見晴らしもよく、パリからしばらく走るともう、うねうねとした丘が広がる絵にかいたようなヨーロッパの農村地帯。1時間20分で昔の岐阜羽島駅という感じの、何もない畑の真ん中のル・ク ルゾ・モンソーTGV駅下車。オータンはここからバスで40分ほど。パリのメトロもビックリの片道たった1.5ユーロ(180円)。

ホテルに荷物を置いて、ロマネスクのサン・ラザール大聖堂へ向かう。持参したマイ双眼鏡で柱頭彫刻を見まくる。中世の妄想炸裂!解説の大きなプレートと双眼鏡を持ち、眼鏡をかけたりはずしたり、ああ、めんどくさっ!

しかし、一番見たい「眠るマギへのお告げ」は、どこだろう…。それは、イエスの誕生を祝福しに来た東方の三博士に、天使が訪れてヘロデの元へは帰るなと知らせる図だ。寝ている3人の博士の一人の手に、人差し指でそっと触れる天使。触れられた博士は、「パチリ!」と目を開く。私たちは勝手に「パチリ」と呼び、見たい見たいと思い続けてきたのだ。

 

近くのレストランで、クレープとお茶で軽い昼食を取り、目と鼻の先のロラン美術館へ行く。ここの目玉は12世紀に作られた「エヴァの誘惑」のレリーフ。もとは大聖堂にあったものだが、18世紀の改築の時に捨てられたとか。(相方のアダムは行方知れず)泳ぐように横たえた姿勢で、左手は後方の禁断の果実に伸びている。瞳は遠くを見て、なんだか途方に暮れているようだ。

ミュージアムショップで、欲しかった「パチリ」のエンボス加工のカードを購入。「エヴァ」もあったので、もちろん買う。これは使えん。美術館のおじさんに「パチリ」はどこにあるんでしょうと尋ねると、「大聖堂の上にある」とのこと。

大聖堂に戻り上の方を見るが、見つからない。脇の部屋のドアが開いていて、奥にらせん階段が見える。ま、上がってみましょうと階段を上ると。あったー!上ってここだったのか。やっと会えた。写真OKで撮りまくり。さっき来た時は、展示時間外でドアが閉まっていたのだ。

ローマ時代に栄えたオータンの町。その頃の城壁が残る。お天気も良く、ぶらぶらと歩いてまわる。「フランスのワインを巡る9日間」と日本語で書かれた観光バスと出会ってびっくり。こんなところで日本のツアーと出会うとは。ブルゴーニュやシャンパーニュのワイナリーをまわって、ワインの試飲をしたりケース買いなんかするんだろう、きっと。

夜、ホテルの部屋から、ライトアップされた大聖堂の尖塔が見える。ホテルのフロントの女性も、ツーリストインフォメーションの若い女性も、ものすごくチャーミング。オータンに来てよかった!思いついてくれたHに感謝!

 

                                              ← BACK        TOP PAGE       NEXT→