くぼた沖縄日記 2012 秋
知らない街を歩いてみたい
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★11月12日 知らない町を歩く その2&美しい建物
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kuma caféでたっぷりとブランチ。今日は那覇市の隣りにある与那原(よなばる)町に行くので、市場中央通りを抜け開南のバス停に行く。初めは中城(なかぐすく)城に行こうと思っていたのだが、直前に届いたJTAの機内誌Coralwayで気が変わる。
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それは沖縄の建築の特集で、私の好きな大竹昭子さんが聖クララ教会(カトリック与那原教会)を紹介する文章だった。以前から見てみたいが教会なので関係者以外は入れないだろうと思っていた聖クララ教会が、だれでも見学させてもらえるとわかり、行こうと思ったのだ。
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聖クララ教会は、1958年の完成。近代建築の調査と保存のための国際機関DOCOMOMOの日本支部が選んだ日本近代建築100選に唯一沖縄で選ばれた。その後150選になり、那覇市民会館が加わった。
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30分ほどで到着。まずは町役場に行き、パンフレットをあれこれもらう。与那原町は綱曳が有名で、ガイドマップの表紙も、マンホールのふたも綱曳。綱曳押しってやつですね。町役場の駐車場には「オスプレイ配備撤回」の赤いのぼりが並んでいる。
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聖クララ教会は町役場から歩いてすぐだった。入り口近くにいた男性にあいさつし、中に入る。かわいい中庭を回廊が囲み、教会堂が向かいに見える。おお、あれが名建築の本で何度も見た建物か!教会堂の中に入ると、写真で見るより小さく感じて、愛らしい。教会堂北側の壁面全体がガラス窓で、とても明るい。そのガラス窓はまるでモンドリアンの絵のように、不規則に区切られて所々色ガラスがはめ込まれている。モダンだ。与那原の町が眼下に一望できる。
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機内誌で紹介され、見物に来る人がわさわさいたらどうしようと心配していたのだが、平日の午後のせいか、教会堂の中にいるのはわたしだけ。しばらく椅子に座ってぼんやりする。なんとも静かな空間で、落ち着く。
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ずいぶん長く座っていた。では、与那原の町を歩いてみよう。道端に大きな石のシーサーがいる。ずいぶん古そう。火事や邪鬼から集落を守るために置かれているもので、与那原町には7体の石のシーサーがあると後で知る。もっとちゃんと見とけばよかった。
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沖縄の有名な聖地巡礼のコース東御廻り(あがりうまーい).の巡礼地のひとつ「御殿山(うどぅんやま)」と「親川(えーがー)」。御殿山って那覇にある有名沖縄そば屋の名前だとばかり思っていたが、そうだったんだー。押しの「綱曳資料館」は月曜だからか休館。
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適当に歩いていると、ウインドウに東恩納美架さんの陶器が飾ってある感じのいい「Yuna」という雑貨屋さんが。こんちは〜。あれもこれも、いいわ〜。こんなお店に出会えるとは。お店の方と話しながら商品を見る。
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アートユニット「カニメガ」のあいうえお版とアルファベット版の沖縄スタンプ。あいうえおはすべて「わ=ワラビーくん」「り=りゅうちゃん」(どちらも沖縄の新聞社のマスコットキャラ)「ら=しまらっきょう」など沖縄にちなんだもの。「い」がいっこく堂で笑う。
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アルファベットは、沖縄名物花ブロック(透かし模様の入ったブロック)に見立てたスタンプ。無地(?)のブロック(無傷版、ヒビ入り版)もあり、ブロック塀の上に乗る黒猫もあり、ネコ除けのペットボトルもある。楽し〜。出会った時が買い時で、イニシャルのアルファベットと無傷版ブロックと猫のスタンプ。さらにそら豆柄とおにぎり柄のハンドタオルを買う。
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もう一度聖クララ教会を見てから帰ろう。与那原交差点の正面の小高い丘の上に建つ聖クララ教会は、まるで沖縄の家にある魔よけの壁ヒンプンみたいだ。併設のクララ幼稚園から階段が続き、出来た当初はこちらが教会の入り口だった。
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さっきと違って、入り口のたたきに靴がたくさん。話し声も聞こえる。そろそろと入ると、教会堂に続く部屋に、老若の男性が10名ほど。挨拶すると、よかったらお茶とお菓子をどうぞとイスをすすめられる。
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沖縄ではお言葉にどんどん甘えることにしているので、ではと座ってお茶とサーターアンダギーをいただく。昨日幼稚園で行事があったらしく、皆さんはその片づけにこられたようだ。私が教会を見に来たと言うと、隣に座る助祭さんが、「そうそう建築雑誌なんかでちょくちょく取り上げられているんですよ」とおっしゃり、信者のみなさんが「えー、そうなの〜」って、ご存知なかったとは!
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助祭さんが、「じゃあ修道院の方も見ますか?」も、もちろん見たいですっ!やったー!その場でシスターに連絡してくださり許可をいただく。教会につながる女子修道院は、2階建ての建物。芝生の中庭を取り囲み、2階はシスターたちのプライベートな個室で立ち入り禁止。1階は厨房や談話室、宿泊者のための部屋などが連なる。壁もドアも木材で質素。教会堂も修道院もどこもきれいで、大切に使われているのだろう。
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助祭さんとお話ししながら見せていただく。教会堂のテーマが光だということ、「年に数日だけ教壇の横に置かれているマリア様の像に光が当たり、それはきれいなんですよ」と、とても幸せそうに話される。本当にありがとうございました。
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那覇に戻り、仕事帰りの三枝子ちゃんと待ち合わせて晩ごはん。昨晩って、今日だが那覇まで代行車に同乗させてもらったお礼を兼ねて、ピエトロさんのお店「ボラーレ」に行く。ピエトロさん昨日はありがとうございました。ピエトロさんは、大丈夫だったですか?「う〜ん、まあまあ、大丈夫ね」はは、ピエトロさんも飲み過ぎたか。
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三枝子ちゃんは夜中までのワイン飲み過ぎがたたって、今日は1日中ボロボロだったらしい。まだひきずっていて、おとなしくソフトドリンクを頼んでいる。食欲もあまりなさそう。一番軽いパスタのコースを頼む。生パスタうまし。
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食事を終え、早く帰って寝ますという三枝子ちゃんと別れ、赤嶺のユニオン(地元スーパー)で買い物をしてホテルに戻る。
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☆聖クララ教会
☆聖クララ教会 与那原町与那原3090-5
★Yuna 与那原町与那原548 TEL098-988-8792
☆kuma café 那覇市牧志2-21-1 TEL098-862-3395
★Volare(ボラーレ) 那覇市赤嶺2-7-12 TEL098-963-7747
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