「くぼた沖縄日記'99 八重山愛の頭突き編」

 ★11月19日 4日目 語り部おじさん登場

竹富島は、石垣から10分で来られるせいか、訪れる人の多さに比べ、泊まり客は案外少ない。観光客が少ない朝と夕方以降、連絡船が途絶える正午前後はとても静か。

幸せな朝ご飯をいただいて、庭で一服してると、観光客を乗せた水牛車がやって来るのが判る。ハイシーズンには、5分間隔で運行してるとか。このときも、民宿の横の道で、水牛渋滞。ガイドのおじさんの三線(ほとんどは「安里屋ユンタ」ばっかり)が、驚くほどへた。3年前もへただった。企業努力せい!

竹富島は周囲9キロ、標高21メートル。平皿を伏せたような、真っ平らな島。歩いていけないところはない。ゴムぞーりでぺたぺたと、歩き出す。竹富の家並みを眺めるにはここしかない、人間工学に全くもとづかない、「なごみの塔」に登る。ガイドブックなどに写っている、高所から撮った家並みは、全てここから見たもの。


ネコが多くうれしい。多分ノラなのにみんなきれい。「いわごー!」と言いながら写真を撮る。ブーゲンビリア、ハイビスカス、エンジェルトランペット(ダチュラ)、コダチヤハズカズラ、などなど花いっぱい。野生の ポインセチアも色づき始めている。海岸を歩く。大きなウミガメの死骸。


午後、宿に戻りベンガルヤハズカズラの花の下で溶ける。


靴に履き替え、別の星砂の浜、アイヤル浜を目指す。全く人気のない道を片道25分。歩く度、周りで何種類もの蝶が飛び立つ。誰もいない浜で星砂捜し。

沢さんとの約束で、夕方西桟橋に行く。沢さんと同宿の若いご夫婦が、おじさんの話を聞いている。私も末席に。どうやら話は琉球王朝の話。聞いているうちに、おじさんの母親が12才の時、一度死んで50日目に生き返った話になる。ん?話はいっこうに終わる気配がなく、どんどん?な話に。もう夕食の時間。私ひとり逃げる。


今日も泉屋さんは満室。商売繁盛。思ったより早く、沢さん達戻る。若いご夫婦2組、若い女性スカイメイト二人組、女ひとり旅4人。みんなで話がとても弾んで楽しい食事。さっきのおじさんのことが話題になり、「語り部おじさん」と銘々。おじさんは民謡「安里屋ユンタ」の安里屋クヤマの末裔。今も 島の重要かつガッカリ観光ポイントである「安里屋クヤマ生誕の家」に住んでいる。「家に話を聞きに来なさい」だって。食後、スカイメイト二人組は、おじさん家に話を聞きに行ってしまった。

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