「SCW 蓼科ツアー2002 〜 私を女神湖に連れてって 〜

第3章 合流

やっと起きたオッチーと俺は高速を降りる直前のPA(名前は忘れた)で
休憩を取ることにした。

オッチーがキャプに電話で場所を確認したところによると、一旦高速を降りて
SSで空気圧を見てもらってから現地に向かっているという。
しかし既に俺たちが居るPAを過ぎたと言うではないか!!

いくらマーチとはいえ時速120キロから最高138キロでほとんど右車線を
快走してきたはずなのに・・・
大ちゃんカー(パジェロ)はそんなに速いというのか!?

俺は逆に急ぐ気をなくしてしまった。
この心境は遅刻寸前で間に合いそうなときには急ぐが、遅刻が決定したときは
ゆっくりと駅に向かってしまう心境とほぼ同じだ。

トイレへ行き、早くも今日3本目のコーヒーなどを飲んだ後、後数十キロに迫った
白樺湖へ向かった。
当初の集合時間は9時だったが、この時既に9時。
先に到着しているクロちゃんカーのメンツは起きて先に温泉に入る予定という
ことだった。

PAを出てしばらく走っていると突然、強引に俺の前に入ってくる車があった。

TOK 「何すんねん!!」

俺は驚きの余り、思わず長い間忘れていた関西弁が出てしまった。

しかしよく見ると、その車は大ちゃんカーではないか!!

どうやら俺達を既に追い越していたという情報は誤報だったらしい。
高速を一緒に降りた2台だったが、結局そこからはカーナビのない大ちゃんカーが
俺の後に付いてきた。

途中工事中の道があり、一方通行になっている部分があった。
旗を持ったおっさんが交通整理をしていたのだが、俺が通ろうとしたときに止まれと
いうようにパタパタと横に旗を振った。
俺は素直にブレーキを踏んだ。
しかし彼は旗を微妙に横か縦かわからない角度で振り続ける。

ん?これは進んでよいということなのか?
確かに逆方向から来る車はない。
今度は俺はアクセルを踏んでおっさんの横をすり抜けようとした。

だが、おっさんは俺を止めようとこっちへ向かってきた。
どうやらかなり怒っているようだ。
しかしもう誰も俺を止めることはできない。

俺は強引にそのまま一方通行を突破した!
バックミラーを見ると、大ちゃんカーは確実に止まっていた。

俺は悪くないはずだ。

さらにカーナビの言うとおり白樺湖へ向かう。

しばらく行くと信号があり、標識に白樺湖が載っていた。
どうやら信号を左折らしい。
しかし俺の信頼すべきカーナビは直進を指示している。

ここはカーナビを信じるべきだろう。
もし左だったとしても真っ直ぐ行けば合流するに違いない。

信号が青になり直進した。

すると・・・カーナビが突然左折が正しかったかのような表示に変わった・・・

オッチー&TOK 「え?」

しばらく進んでみてもカーナビはUターンを指示し続ける。
仕方なく広めの場所を見つけてUターンすることにした。

だがUターンの際、大ちゃんカーからは

「カーナビがあるくせに間違いやがって!」

というような視線を投げかけられていた。

俺は悪くないはずだ。

そしてついに白樺湖畔の温泉でクロちゃんカーに合流した。