「SCW 蓼科ツアー2002 〜 私を女神湖に連れてって 〜

第11章 飲み会の後は?

こうして飲み会は無事終了を迎え、各自部屋に戻って就寝の準備に入った。
時刻は1時くらいか。

しかし部屋に戻った俺の脳裏には2年前の悪夢が蘇る。
そう言えばここから女神湖に行ったよなぁ。。。

とりあえず靴下を脱いで寝る格好になったとき、案の定キャプが来た。
たちの悪いことにこの男は旅行に行くと寝ないという習性がある。
廊下で会ったマッツンに

TOK   「これから女神湖行くらしいよ。」
マッツン 「え!?これからっすか??」

などと自分は行く気ないくせに適当に誘いながらキャプの部屋に行ってみると
OZAが居た。
さすがのキャプも前日のトラブルなどで疲れきった顔をしている。
OZAも眠そうだが女神湖に行くような格好をしていた。

どうやら本気で行く気はないくせにみんなそれぞれが牽制しあっているという
意味不明の状態らしい。

とにかく俺は酒のせいもあってもう眠い。
さすがに今年は行くのはやめておこうと思い、部屋に戻ってOKと相談した。

TOK 「女神湖行くらしいで。」
OK  「今日これ以上無理をしたら100%風邪を引くのが分かるからやめとく。」

なるほど、俺もその気持ちが十分分かる状態だ。

次にクロちゃんが歯を磨きながら部屋に来た。
何を言ってるのかわからなかったがしきりにセロの部屋を指差している。

行ってみるとセロが携帯で彼女と電話しているではないか!?
意味もなく邪魔してみようとしたが本気で嫌がられたので退散することにした。

部屋に戻った俺はなぜか女神湖に行く気になっていた。
昼間でも寒いのにこんな時間に女神湖なんかに行けば体調を崩す確率は極端に高い。
それでも考えてみればせっかくのチーム合宿。
無理をしてでも行かない手はない。

牽制しあっているやつらの中に率先して行こうというやつが居ればプライドを守るため
にも全員参加するしかなくなってしまうのが男の世界である。
無理矢理に各部屋をノックして回り参加者を募ると、キャプ・OZA・クロちゃん・マッツン
が参加することになった。
マッツンなどは以下のように説得された。

キャプ  「女神湖に行けば元OLや元ギャルがいるらしい。」
マッツン 「マジっすか?!行きます。」

しかしマッツンは長野を舐めていたため短パンと半そでしか持っていない。
バイクで来ているMTならあったかい上着を持っているに違いないと思い、MTの部屋を
訪れた。
MTの部屋の壁には2着の上着がかかっており、片方は薄いウィンドブレーカー、もう
一方は暖かそうなジャンパーだった。

TOK 「MT、上着をマッツンに貸してあげてよ。」
MT  「これでいい?」

なぜかMTは薄い方を差し出した。

TOK&マッツン 「なんで?!」

思わず突っ込んでしまうような選択である。
どう考えても外が寒いのはわかっている。
結局MTが理解できないまま、強引にジャンパーを借りることにした。

みんな死にそうな顔をしながらも玄関の鍵をそっと開けて女神湖へ出発したのであった。