日本縦横断無謀!?ツーリング
3日目 おい!高速乗れよ!
7:25 田沢湖キャンプ場出発。南へ!
1時間半ぐらい走ったころ、またまた看板発見。なになに?清水の郷?湧き水がたくさんある?
へぇ〜、おもしろそう!行ってみよ!
ひとまず案内所へ。お姉さんから地図をもらって、ついでにおしゃべり。この辺りは扇状地の扇端に位置していて、伏流してきた水が地上に湧き出る場所。そのため、この六郷地区には湧き水が多く存在する。ちなみに、深さは場所によるけど、井戸を掘れば必ず水が出るので、上水道がないんだって。
定年退職して、半年かけて日本中をバイクでめぐっている人がいるんだって。う〜ん、いいなぁ〜。もっと長期間の〜んびりバイクで旅したいなぁ〜。
案内所の近くにヤマイヌを止めて、近くの清水へ歩いていく。
“御台所清水” 鷹狩りにいらした佐竹の殿様が料理用にここの水を使われたことからこういわれているらしい。 観光客のためにコップや柄杓が用意されていた。ついでに脇にある民家には“流しそうめんセット”の貸し出しができるというのぼりがあった。 早速、飲んでみる。冷たくておいしい。 飲んだ後で、神様を祭った祠に気付き、手を合わせる。 そこへ、おじいさんがじょうろに水を汲みに来た。挨拶をして、少しおしゃべり。 清水のことをいろいろと話してくれた。 去年の大きな地震で地盤がずれたらしく、清水の水量が減ったんだって。 東北って昔の日本の生活が残っていて、慌しさがなく、おっとりしている。 |
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“諏訪清水” “藤清水”の脇にある清水。神社の敷地の中にあって、周りの植物とかがまるで沼のような景色を作り上げている。流れが弱く、腐葉土が多く、水はやや澱んでいた。 |
森と清水の郷・六郷。こういう場所って大好き。こういう所に住むのもいいなぁ。
いい気持ちで六郷をあとにし、ひたすら南へ向かって走る。
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そろそろ休憩するかな、と思うころ、道の駅が見えた。 よし、ここで休憩しよう。 と思ったら、びっくり!た、建物の屋根が笠! ここは道の駅 おがち 小野小町生誕の地。そのため、道の駅の建物の屋根が当時の女性が旅をするときにかぶっていた笠の形をしていた。 |
R13をさらに南下し、山形市内を通過。交通量が多いが難なく通過。
県道12号に入って蔵王へ。もうすぐ15時という時間に道端の山川牧場へ。『ジパングツーリング』に載っていたさくらんぼのピザを食べに寄る。その店内でかかっていたラジオを聞いてびっくり!
ラジオ「事故のニュースです。国道13号は山形市で事故のため、現在通行止めです。」
え?マジ!? 私、ちょっと前に通ったよ!通行止め?初めての場所で、国道が通行止めになって、“迂回してください!”って言われても迷っちゃうだけじゃん。危機一髪?
一安心しつつ、ピザを食べる。焼いたさくらんぼは甘酸っぱくてピザにぴったり。おいし〜い♪
ちなみに、この牧場には看板犬がいる。
ピザを食べ終えたら出発。景色を楽しみながら走り、下りにさしかかった頃、斜面に沿って雲が駆け上ってきた。音もなく雲の中に入ると、周囲は濃い霧で数m先の車すら見えない。感激しつつ、スピードを落とす。
蔵王を出て、R4に入る。ひたすら南下。
山から下りると一気に気温が上がった。とはいえ、走っていればエンジンは空冷できるし、私もウェアのベンチレーションのおかげで快適。しかし、不幸は福島市街地で起こった。
時間は午後6時ごろ。気温はまだまだ高く、帰宅ラッシュの真っ最中。私とヤマイヌの周囲はひたすら車ばかり…。車のエンジンでただでさえ高い気温はさらに上がり、ほとんど進まないためヤマイヌのエンジンは放熱できず、私もウェアのベンチレーションが機能せず、サウナ状態。水分を取りたくてもヘルメットが邪魔して飲めない。先の車の中はクーラーをガンガン効かせて、その中でお茶を飲んでいる…。とはいえ、初めての道では抜け道などわかるわけもなく、おとなしく(!?)耐える。
予想以上に市街地を抜けるのに時間がかかってしまった。遅れを取り戻すべく、ひたすら水戸を目指して走る。須賀川市からR118に入る。
Iさんからメールで「矢祭町の辺りでR349に乗ってくると楽だよ」とアドバイスをもらう。そろそろ9時になろうかという頃に矢祭町にたどり着き、R349を探すべく標識に注意する。
あ!あった!『R349 鮫川 左折』の標識!
あれ?水戸じゃないの?…よくわかんないけど、ここを左折すればいいんだよね?行っちゃえ!
…これがそもそもの間違いだった。ここでIさんに電話かメールで確認しておけば、良かったのに…
しかし、道は半端じゃなく狭い…。IさんはR118よりR349の方が楽って言ってたけど、こんなにカーブが多くて狭い山道が快適なのかなぁ?オフを走りなれてるIさんには楽なのかな?悩みつつ、走る。とはいえ、このルート、面白い!真っ暗な森の中を走るのは半端じゃなく楽しい。
楽しみつつ、疑問は消えない。山川牧場で地図を見ていたら、R118は水戸へのメインルート、R349はもう一つの水戸へのルートと書いてあった。それだったら標識に『水戸』と書かれていなかったのはおかしくないか?Iさんが“楽”って言ってたけど、この道を“楽”と言うだろうか?否。“面白い”とは言っても“楽”とは言わないだろう。じゃ、間違えたのかな?
自問自答しつつ、懐中電灯で地図とにらめっこ。が、小型の懐中電灯のもとではよくわからなかった。とはいえ、どうしてもふにおちなくて、『R118方面 左折』という標識があるT字路で左折する。(記録していないが、多分、田村市松内で県道50号に入ったと思う)
やっと国道に出てびっくり!地名が郡山…。迷っただけでなく、北上してたの? (T_T) ってことは1時間以上迷走していたのか…。
泣きたくなったが、ここで泣いてもどうにもならないんで、再度走り始める。
そして、またまた矢祭町に差し掛かる。さっき間違えたところを通り過ぎ、100m走ったところでまたR349の分岐。こちらは道幅も広く、なにより行き先に水戸と書かれている! (-o-) もしかしなくても、Iさんが言っていたのはここのことだった…。
Iさんが勧めてくれたルートは確かに走りやすく快適だった…。
この快適ロードを爆走していると、いきなり後ろからやってきたハイエースが無理な追越をして、しかも私の直前に割り込んできて急減速!追越されてるときから少しアクセルを戻していたし、直前に割り込んできたところで軽くブレーキをかけて車間距離をとろうとしていたおかげで衝突せずにすんだ。ハイエースは少し走ると、今度は急ブレーキをかけて停止。これもなんとか衝突せずにギリギリでこちらも停止。
この車、変だぞ。と思ったので、ハイエースが走り去るまでひたすら動かずにいた。相手はしばらくすると走り去っていった。ハイエースが見えなくなったのを確認して、こちらも再出発。これって事故を誘っていたんだろうか?走り始めて、警察に通報ということに思い至ったが、残念ながら正確なナンバーを記憶&記録しておらず、水戸ナンバーということしか覚えていない…。ま、こちらには被害なかったし、ほっときましょう。
気を取り直して、水戸へ向けて走る。那珂町に入ったあたりで、Iさんとの待ち合わせ場所を決めてもらう。待ち合わせ場所に着くとすでに日付は変わっていた…。しばらく待つと、対向車線を走るバイクがこちらを見ながらホーンを鳴らし、Uターンしてやってきた。Iさんだ!遅くなったことをまず詫びなければと思っていたのに、あまりの驚きに何も言えなかった。なぜって、Iさんが乗っていたバイクはCB スーパーボルドールだから!
それはそうと、私とヤマイヌを見て笑いまくりのIさん。?そんなに変な格好してる?それとも汗臭い?尋ねると、笑いながら「がんばってるね」と一言。…なんのこっちゃ…
ひとまずIさんの先導でファミレスへ移動。ファミレスの駐車場に並んで止めると、やっぱりCB1300SBだった。この春、試乗会で試乗して、ロード用にぜひ欲しいと思い、このHPでも誉めまくったバイクが目の前にいる!「いいよ〜。180km/h出しても快適だよ」とコメントを頂き、さらに欲しくなる。それを口にすると「浮気するの?」と言われ、絶句。う、浮気になるの?
夕食というより夜食を注文し、遅くなったことを謝罪し、言い訳としてR349を迷走したことを話し、遅れた一件の話はおしまい。食事をしながら北海道を出発してからのことを話しまくった。
近くにキャンプ場がないのでIさん宅に泊めてもらうことに。Iさん宅に移動すると早速ヤマイヌのメンテナンスをしてくれた。札幌を出発して軽く1200km走っている上に、青森県では雨に濡れまくったヤマイヌ。なんと、チェーンが錆びかけていた!Iさんは教育的指導をしつつ、ヤマイヌにチェーンオイルをかけてくれた。
「明日、一番にオートショップに行って、携行用でいいからチェーンオイルを買って毎日さしなさい!」
「はいっっ!」
本日の走行距離564.5km
I さん、遅くなって本当にごめんなさい m(_ _;)m
道、間違えなかったらもっと早く着いたのに…
高速乗ればよかった… (T_T)