NCALS文書管理項目からの文書型定義への要求 --NCALS文書管理項目の定義-- 文書参照ID: NCALS-RDP31-P10-001 版数: 01.01.01 文日時: 1996-03-041. 適用範囲
1.1 目的
この規定は,NCALS文書データベースの統一管理が,NCALS共通文書頭部
及びncals文書型定義へ適用する。1.2 適用分野
この規定は,データ通信又は記憶媒体によるNCALS共通文書規約に定義さ れた文書の交換に適用する。1.3 規定事項
この要件書は,次の事項を規定する。 (1)文書管理項目を構成する属性 (2)NCALS文書管理項目における文字列の長さ (3)個人名の様式 (4)版数表示の様式 (5)日付及び時刻表示の様式
2. 参照規格
この規定で引用する規格を,次に示す。 JIS X 4101 開放型文書体系(ODA)及び交換様式-第1部 総則 JIS X 4104 開放型文書体系(ODA)及び交換様式-第4部 文書概要 (1993) JIS X 5603 開放型システム間相互接続の抽象構文記法1(ASN.1)仕様 JIS X 0301 日付及び時刻の表記 (1992) NCALS/SWG31.1.1 文字符号に関するNCALS共通文書様式規格案3. 用語の定義
この規定で用いる主な用語の定義は,JIS X 4101の3.(用語の定義)に よる。4. 文書管理項目定義の目的
異なる電子計算機間を移動または改版成長する文書を分散 配置された文書データベースによって正確に管理し,NCALS目標業界における 文書交換の統一管理を実現することを目的とする。5. 文書管理項目の内容
文書管理項目で使用できる属性はNCALS文書頭部の属性の部分集 合とし,その一覧を示す。5.1 文書頭部属性の値(value of document header attribute)
属性値は,利用者の指定によるものと,この要求書にて指定されるものとがある。 属性の値が文字列の場合は,"文字符号に関するNCALS共通文書様式規格案"に おけるNCALS文字符号集合の文字を用いる。5.2 文書構造体の存在(presence of document constituents)
5.2は,削除。5.3 文書特性(document characteristics)
これについては,"共通文書型はん用DTDの制定"で定義する。5.4 文書管理属性(document management attributes)
5.4.1 文書記述部(document description)
5.4.1.1 表題(title)
この属性は,文書に著者が指定した名前を与える。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。 文字列の長さは,附属書1 "NCALS文書管理項目における文字列の長さ"に示す。5.4.1.2 主題(subject)
この属性は,文書の主題を示す情報を与える。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。 文字列の長さは,附属書1 "NCALS文書管理項目における文字列の長さ"に示す。5.4.1.3 文書参照(document reference)
この属性は,文書を識別する。 この属性の値は,この文書を他の文書から参照する場合に用いる。 文字列の長さは,附属書1 "NCALS文書管理項目における文字列の長さ"に示す。 (1)ASN.1のオブジェクト識別子 (2)NCALS文字符号集合に含まれる文字の列5.4.1.4 文書種別(document type)
この属性は,例えば,書簡,手紙,報告書,資源な どの文書の種別を指定する。この属性は,単に,非公式な名称を示すだけとし, 特定の文書クラス記述部との関係を指定するものではない。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.1.5 要約(abstract)
この属性は,文書の要約を与える。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.1.6 キーワード(keywords)
この属性は,文書の内容に関して論理的な関連付けを可 能とする文字列を一つ以上指定する。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.2 日付時刻群(dates and times)
5.4.2.1 文書日時(document date and time)
この属性は,発信者が文書に付した日付及び時刻を指定する。 時刻は,任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に従う。 例として,"1995-09-20T20:30:00", "1995-05-05", "1995"5.4.2.2 作成日時(creation date and time)
この属性は,文書が最初に作成された日付及び時刻を指定する。 時刻は,任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に 従う。5.4.2.3 局所格納日時(local filing date and time)
この属性は,文書が格納された日付及び時刻を指定する。 時刻は,任意選択とし,指定しなくてもよい。複数の記入項目 がある場合は,最後の記入項目が最新の局所格納日時を示す。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定 した様式に従う。5.4.2.4 失効日時(expiry date and time)
この属性は,それ以後,文書が無効とみなされる日付及び時刻を指定する。 時刻は,任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式 に従う。5.4.2.5 発効日時(start date and time)
この属性は,それ以後,文書が有効となる日付及び時刻を指定する。時刻は, 任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に 従う。5.4.2.6 除去日時(purge date and time)
この属性は,それ以後,文書を格納場所から除去してよい日付及び時刻を指定する。 時刻は,任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に 従う。5.4.2.7 解放日時(release date and time)
この属性は,それ以後,属性"安全保護種別"で指定された制約から文書を 解放してよい日付及び時刻を指定する。時刻は,任意選択とし,指定しなくても よい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に従う。5.4.2.8 改版履歴(revision history)
この属性は文書の履歴を示し,いつ,どこで及びだれが文書を作り及び改版したか を示す。 この属性の値はパラメタの群の列とし,各々の群が履歴の一つの記入項目を表す。 列の最初の群は文書の最初の版の情報を示し,最後の群は文書の最新の版の情報を示す。 各々の群は,次に示す任意選択のパラメタからなる。 (1) 改版日時(revision date and time) このパラメタは,文書の各版の日付及び時刻を示す。時刻は, 任意選択とし,指定しなくてもよい。 この属性の値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に規定した様式に従う。 (2) 版数(version number) このパラメタは,改版の結果生じた文書の版数を示す。パラ メタの値は,附属書3 "版数表示の様式"に規定した様式に従う。 (3) 改版者(revisor) このパラメタは,改版を行なった人を示す。識別項目として, 一人以上の個人の名前,組織内でその人々の地位を識別する情報及び組織の名称を 指定してもよい。 このパラメタは,次の三つの任意選択の副パラメタをもつ。 (a) 名前(name) パラメタ"名前"の値は,附属書2 "個人名の様式"に規定した 様式に従って,一人以上の個人名とする。 (b) 地位(position) パラメタ"地位"の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列と する。 (c) 組織(organization) パラメタ"組織"の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列 とする。 (4) 版参照(version reference) このパラメタの値は,次のいずれかを選択する。 (a)ASN.1のオブジェクト識別子 (b)NCALS文字符号集合に含まれる文字の列 このパラメタの値は,参照される文書の文書管理項目属性"文書参照"に指定 されている値と一致させる。 (5) 利用者注釈(user comments) このパラメタは,実施された改版について記述する。 パラメタの値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.3 発信者(originators)
5.4.3.1 組織(organizations)
この属性は,文書を発信した組織を識別するために用いる。組織名は,複数で あってもよい。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字からなる文字列とする。5.4.3.2 作成者(preparers)
この属性は,文書を物理的に作成した一人以上の人及び(又は)一つ以上の組織 の名前を識別するために用いる。 この属性の値は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入項目は次の二つの 任意選択のパラメタを含む。 (1) 作成者個人名(personal name of preparer) パラメタ"作成者個人名"の値は,附属書2 "個人名の様式"に規定した様式に 従った個人名とする。 (2) 作成者の組織(preparer's organization) パラメタ"作成者の組織"の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とし, 文書の作成の任を負った組織について,例えば,名称,所在地,電話番号などの 情報を示す。5.4.3.3 所有者(owners)
この属性は,文書の内容について責任をもつ人の名前及び(又は)組織の名前を識別 する。人及び組織は,複数であってもよい。 この属性の値は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入項目は次の二つの任意 選択のパラメタを含む。 (1) 所有者個人名(personal name of owner) パラメタ"所有者個人名"の値は,附属書2 "個人名の様式"に規定した様式に従った 個人名とする。 (2) 所有者の組織(owner's organization) パラメタ"所有者の組織"の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とし, 文書を所有する組織について,例えば,名称,所在地,電話番号などの情報を示す。5.4.3.4 著者(author)
この属性は,文書の知的内容を作成した人の名前及び(又は)組織の名前を識別 するために用いる。人及び組織は,複数であってもよい。 この属性の値は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入項目は次の二つの任意 選択のパラメタを含む。 (1) 著者個人名(personal name of author) パラメタ"著者個人名"の値は,附属書2 "個人名の様式"に規定した様式に従った 個人名とする。 (2) 著者の組織(author's organization) パラメタ"著者の組織"の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とし, 文書を著作した組織について,例えば,名称,所在地,電話番号などの情報を示す。5.4.4 その他利用者情報(other user information)
5.4.4.1 著作権(copyright)
この属性の値は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入 項目は次の二つの任意選択のパラメタを含む。 (1) 著作権情報(copyright information) パラメタ"著作権情報"は, 文書の著作権が帰属している一つ以上の法律上の当事者の名称を識別するために用いる。 パラメタの値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。 (2) 著作権日付(copyright dates) パラメタ"著作権日付"は,パラメタ(quot;著作権情報"に よって識別された著作権者が著作権に付した日付を指定する。日付及び著作権者は, 複数であってもよい。このパラメタの値は,附属書4 "日付及び時刻表示の様式"に 規定した様式に従う一つ以上の日付文字列とする。5.4.4.2 状態(status)
この属性は,例えば,草案,素案などの文書の状態を指定する。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.4.3 利用者特定符号(user-specific codes)
この属性は,例えば,契約番号,計画番号,勘定科目番号など の,利用者が特定した付加的な符号を指定するために用いる。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.4.4 配布先一覧(distribution list)
この属性は,文書の意図された受信者の一覧を指定する。 この属性は一つ以上の記入項目からなり,各々記入項目は 次の二つの任意選択のパラメタからなる。 (1) 受信者個人名(personal name of recipient) パラメタ"受信者個人名"の値は,附属書2 "個人名の様式" に規定した様式に従った個人名とする。 (2) 受信者の組織(recipient's organization) パラメタ"受信者の組織"の値は,NCALS文字符号集合に含 まれる文字の列とし,文書の受信者が属す組織について, 例えば,名称,所在地,電話番号などの情報を示す。5.4.4.5 追加情報(additional information)
この属性は,文書管理項目の他に属性で指定できない情報 を指定するために用いることができる。この属性は,任意の 値をとってよ い。5.4.5 外部参照(external references)
5.4.5.1 他文書参照(references to other documents)
この属性は,参照を行なう他の関連文書をすべて指定する。 この属性は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入項目 の値は次のいずれかとする。 (1)ASN.1のオブジェクト識別子 (2)NCALS文字符号集合に含まれる文字の列 この値は,参照される文書の文書管理項目の属性"文書参照"の値と一致させる。5.4.5.2 旧版文書(superseded documents)
この属性は,最新の文書によって置き換えられる一つ以上 の文書に対する参照を指定する。 この属性は一つ以上の記入項目からなり,各々の記入項目 は次のいずれかとする。 (1)ASN.1のオブジェクト識別子 (2)NCALS文字符号集合に含まれる文字の列 この値は,参照される文書の文書管理項目の属性"文書参照"の値と一致させる。5.4.6 局所ファイル参照(local file references)
この属性は,文書の複写を格納した場所を示す。 この属性は一つ以上の記入項目からなり,一つの記入項目 が文書の複写を格納した一つの場所に対応する。 各々の記入項目は,次に示す任意選択のパラメタからなる。 (1) ファイル名(file name) パラメタ"ファイル名"の値は,格納システムの中で文書を一意に認識するために 使用することができる文字の列とする。 (2) 文書の位置(location of the document) パラメタ"文書の位置"の値は,格納システムの中での文書の位置を示す。 例えば,文書が格納されている格納システム名,文書名簿 (directory),書類挟み (folder)の名前などを含む。 (3) 利用者注釈(user comments) パラメタ"利用者注釈"の値は,利用者可読注釈を記述するために使用する。 各々のパラメタの値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.7 内容属性宣言(content attributes)
5.4.7.1 文書量(document size)
この属性は,文書全体の概算の量をオクテットの個数で示す。 概算の量は,真の量を下回ってはならない。 文書の量は,文書頭部の量を含み,文書本体が存在する場合にはその量も含む。 この属性の値は,文書を構成するデータの流れのオクテットの数を下回らない 整数とする。
5.4.7.2 ページ数(number of pages)
文書に特定割り付け構造が存在する場合,この属性によって,その特定割り付け 構造に含まれるページ数を指定する。 この属性の値は,整数とする。5.4.7.3 言語(language)
この属性には,文書の内容が記述されている一つ以上の主要言語を指定する。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字からなる文字列とする。5.4.8 安全保護情報(security information)
これらの属性は,安全保護の情報を与えるだけとし,安全保護の手順を確保す ることを意図したものではない。5.4.8.1 承認(authorization)
この属性は,文書を承認又は認可する一人の個人又は一つの組織を識別するため に用いる。 この属性の様式は,次のいずれかとする。 (1)附属書2 "個人名の様式"で規定した様式の個人名 (2)NCALS文字符号集合に含まれる文字の列による組織名5.4.8.2 安全保護種別(security classification)
この属性は,文書所有者が指定した安全保護種別を指定する。 この種別には,文書の可視性,複製,記憶,監査,破棄などの要求に関するものを 含む。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字の列とする。5.4.8.3 アクセス権(access rights)
この属性は,文書の現在の所有者が規定した文書の秘密性に関する一つ以上 のアクセス権を指定する。 この属性の値は,NCALS文字符号集合に含まれる文字からなる文字列とする。