1.オブジェクト指向とは?
- テレビとオブジェクト指向★
- オブジェクト指向でないもの
- オブジェクト指向の目的
- オブジェクト指向によるシステム開発
テレビとオブジェクト指向
例えば、ここに1台のテレビがあるとしましょう。ちなみにS社の製品です。
一体、内部がどういう仕組みになっていて電源が入るのか、チャンネルが
変わるのか、などを完全に知っている人はあまりいないと思います。
もちろんそんなことは知らなくとも誰でもテレビを操作することができます。
別のところにもう1台テレビがあります。これはP社の製品です。
別にS社とP社が申し合わせて、内部の構造(部品の種類・数量・配置、
電気的な制御など)を完全に同じにしているとは思えません。でも
同じようにテレビを操作することができます。これはなぜでしょう?
テレビというものは電源ボタンを押せば電源が入り、チャンネルのボタンを
押せばチャンネルが変わるものだ。という決まりがあり、それさえ守れば
世界中のメーカーがそれぞれ内部構造をどう作ろうが、使う側としては
問題ないわけです。
これはテレビに限ったことではなく、扇風機でも掃除機でも自動車でも
何でも良いわけです。極端に言えばこの世の中に存在する全てのものは、
この考え方で扱うことができます。
(見かけは違っても、「車」であれば操作は同じ!)
これがすなわち「オブジェクト指向」です。
テレビというモノ(オブジェクト)に何らかの指示を与えれば、テレビは
共通の振舞いをしました。モノを中心に考えて、あとはそのモノが、どう言う
指示が来ればどういう動作をすれば良いのか、それさえ明らかにしておけば、
内部構造をどう作ろうが全く関係ない、すなわち部品とか属性とか
ロジックとかいったものを隠蔽してしまえるわけです。
=オブジェクト指向とは、モノのあり方に着目して、現実の世界をモデル化することである!
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