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218話「記録指針が丸い理由」

どうなることかと思ってたら、見事に馴染んでます、ロビン姉さん。三バカ連中を笑い転げさせたハナハナギャグ、意外なまでの芸人根性に拍手。そういやパントマイムって、最も基本的かつ根元的な芸のひとつだよなぁ。(でも、幼い彼女が寂しさを紛らわすために「一人ハナハナ影絵」とかやってる所を想像すると、ちょっぴり切ない)
アラバスタ編で「歴史ドラマ」というコンセプトを浮かび上がらせた後、「考古学者(歴史家)」が仲間になるというのは、なるほどって感じ。でもって、伝承や古謡なんかにも詳しいとすると、後は楽器が出来れば、ルフィが前々から欲しがってた「音楽家」は彼女で決まりかな?
そもそも昔は、歴史は吟遊詩人が語り継いでいた訳で、「歴史家→音楽家」という構図は良いと思うんだが。「過去を探求する考古学者」としての夢破れ、死のうとまでした彼女が、「麦わら一味の音楽家」として、新たな人生をスタートする。生身の人間たちが切り開いてゆく、新たな歴史の語り部として・・・素敵な構図じゃないですか(^^)。
それと、回想での、コブラ王の「語られぬ歴史はつむぐことができるのか」とのセリフに、ちょっと注目してます。ロビンが求めた「真の歴史の本文」を指すとも、「これから密かに語られてゆく、ルフィたちの伝説」を意味するとも取れる言葉。それとも「各国の権力者たちが守ってきた歴史の秘密」かな? 深いッス、実に。
ロビンがあとどれだけ同行するにせよ、もー美味しすぎで次回が待ちきれんです。しかも、「空からいきなりガレオン船&空島?」なんつー所で引いてくれちゃって、どうしてくれるんだ尾田先生。いきなり空の冒険かい! 万一、実用的な飛行機の類が出てきてしまったら、うちの考察ページの面目が!(笑)
でもって、まだロビン姉さんを信用してないゾロですが、次回からの「空島?」編では協力せざるを得ないでしょうね。最も正確な知識を持つロビンと、最も安定した戦力であるゾロが本気で反目したら、乗り切れそうにないし。もっとも、「ゾロを一休みさせておき、ロビンに絶対服従なサンジを、彼女の指示を元に活躍させる」という展開も考えられるかな。どっちにしろ、またもやゾロとサンジの喧嘩ネタが増えますね(笑)。そして同人乙女たちが、こぞってそれを痴話喧嘩に読み替えて楽しむ、と(爆)。


冗談はさておき、今回思ったこと。なんかサンジって、「悪女」に弱くありません? 念のため既刊読み返してみたけど、あれだけオーバーにメロってるのって、ナミとロビンだけだし。
ナミは彼と出会った当時、アーロンに仕える「裏切りの魔女」だったし、ロビンには「信用できないオーラ」が漂いまくってる。こういうタイプに参りやすいんじゃないか、という気がしてます。(そんなにすれていないビビが相手の時なんかは、まだ冷静な方だった)
つまり、油断のならない女、相手に本心を読ませず、甘いセリフを吐きつつ陥れる女、そうする他に生き延びる手段を持たない、不幸な女・・・そういうのに、誘蛾灯に惹かれるごとくコロッと参ってしまうような。(もっとも根っからの悪女ではなく、どこかに純粋性が残り、境遇に耐える強さも持つタイプ・・・と付け加えておきましょうか。サンジの名誉のために)
で、俗に「男の理想の女性像は、母親がモデル」とか言いますよね。(何だかんだ言って、絶対どこかに影響は受ける)サンジの実母について、作中では描かれていないけど、もしかしたら彼女は「ナミやロビンと似たような境遇の女性」だったのでは?
実際に裏社会で生きてるのかもしれないし、別の、でも厳しい状況にいるのかもしれない。そしてサンジのことも、「愛情」よりは「利用価値」に重きを置いて育てざるを得なかった。・・・そのことが幼い彼に「愛されるためには、その人に忠実に仕える、役に立つ存在でなければならない」という感覚を植え付け、後の強迫的なまでの女性への奉仕に発展した・・・なんて、うがち過ぎな見方でしょうか?
仮にそうだとすると、「すれているせいで年上っぽい感じがするナミ」より「実際に大人の女であり、しかもより長年の辛酸をくぐり抜けてきているニコ・ロビン」の方が、サンジの「瞼の母」像に近い訳で・・・さあ、どうなる?!
もっとも私はゾロサン派なため、サンナミ派ほど直撃は受けませんが(笑)。上記の個人的裏設定をベースに「女性相手だと、自分を殺して尽くすことしかできないサンジが、初めて『自分自身』として向き合い惹かれ合った相手がゾロ」なんて妄想すると、実においしかったり(^^;


219話「サルベージ王マシラ」

ますます馴染んでしまっているロビン姉様。考古学者としての本領も、ばっちり発揮してます。
でもサンジの、「死体と美女ってのもオツなもの」発言には一瞬ギョッ。いや彼の名誉のために、「学者として、生死を静かに見据える彼女の、クールな横顔に魅了されている」とでも言い換えますか(^^; 実際、気味悪がりもせずに遺骨を検分し、過去を割り出すロビンは格好良かったし。
しかしよくまあ、手元に都合良く資料があったもんだ(笑)。非常に内容の濃い歴史事典が、GM号にあったか、それともロビンに持ち込まれたか。後者のような気がするけど、それだけの物を作成できる文明レベルなら、ワンピ世界に本格的な「近代」が訪れるまで、あとちょっとか?
ということは・・・ナミが「世界の地図を作りたい」と言ってるけど、おそらく「世界の部分ごとの、かなり正確な地図」なら出来てるのかもしれない。それが統合されて「世界地図」という形にならないのは、グランドラインとレッドラインによる世界の分断のため、他の海に行く人がわずかしかおらず、ニーズが無いという事情のためかもしれません。世界地図は、海軍本部あたりにならあるかもしれないけど、グランドラインについてはまだ未踏破部分が多く、それも完璧ではない、ってことで多分・・・。
閑話休題。「空島」はますます謎です。でもって、情報探しに海底探検か。・・・突っ込み所多し。まず、いくら即席潜水服があるからって、ルフィじゃ戦力にならん(笑)。ゴムゴムの能力使えないじゃん。うっかり伸びちゃったら潜水服が破れて即アウト。いや、だからこそゾロ&サンジが脇を固めてるんだと思うけど・・・どっからどう見ても「おれが海底探検行くんだ〜っ!!」と駄々こねての志願だな、ルフィ。しかも、泳げない彼にとって「苦しまずに海中へ行ける」というのは初めての体験のはずで、相当舞い上がってることは間違いなし。来週は一体、何をやらかしてくれるやら。
それからゾロ、剣を海に漬けたら錆びるよ(苦笑)。まあ分かってやってるんだろうし、後で念入りに手入れするつもりだろうけど。ルフィをフォローしつつ、ゾロ&サンジの海中タッグバトル、という展開になってくれれば非常に美味しいんだが。「原作レベルのゾロサン」に私が何より期待してるのが「タッグバトルの場面」なんで、「もしかして次は・・・」とワクワク中だったりしてます。

で、またまた出てきた変な奴(笑)、マシラ一味。サルベージ専門海賊? それでやっていけるってことは、あのへんの海域って深すぎず浅すぎず、「腕のいいサルベージ屋には都合のいい深さ」なのかな。
それにしても間が悪いな、ルフィたち。潜る準備がもうちょっと遅けりゃ、船上と海中に別れてしまうこともなく、サルベージを見物できたというのに(笑)。まあ、こうなるからこそ目が離せないワンピースなのかも。
・・・そして問題は、マシラ一味の下っ端を殴ったのは誰か(笑)。本命でサンジ、対抗でルフィ、大穴で海中生物(笑)だけど、かなり波乱の兆し・・・。

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