佐知子の歌日記・第五集
佐知子の第二歌集〜コロナに怯ゆ〜
マスクは無しのアウトロー

残雪の尾根道(高鈴山)

世界中コロナウイルス漂いて流す石鹸の泡にも怯える

朝刊の四十ページそれぞれにコロナウイルス棲息してる

館内に行司の声の高らかに響く大阪無観客場所

安倍首相緊急事態宣言す コロナウイルスまだ潜みいて

世界中のコロナウイルス無くなれと
        赤赤燃えるスーパームーン

オリンピック延期とさせて蔓延の
        コロナウイルスいったい何者

「人類は滅亡するか」SFのタイトルのごとしコロナに怯ゆ

学校へ行きたいと孫らは言えり
        コロナ休校に二月
(ふたつき)が過ぎ

日本間にはそぐわぬパソコン置く息子
        本日からはテレワークなり

「見つけた!」と状袋に二十枚 弟からのマスクが届く

もう五月いやまだ五月 終息は何時のことかとコロナに問えど

冷蔵庫・米びつすぐにすき間でき健やか息子の在宅ワーク

(コ)来ぬ人を(ロ)路傍で待ちし(ナ)夏の日に
       
(ウイ)憂いの指もて(ルス)留守電さぐる

雨風にさらされ生うる野の草よ人とコロナを如何に見いるや

あじさいの花芽日ごとにふくらんで暫し忘れる世の中のこと

宣言が解除されるも外出は鎧のごとくマスクをつける

忘れたと引き返すまでの五分間マスクは無しのわがアウトロー

マスクしてまたは小声の「こんにちは」
        山でのあいさつ新しくなる

まずは桶よくよく洗い口閉じて湯舟につかる日帰り温泉

コロナゆえ富士山閉ざす令和二年
        眺めるばかりの霊峰となる

記入台済めば素早く消毒し扇風機まわる知事選会場

息子との食事時間が増えたのは在宅ワークのおかげと気づく

マスクがけを常と見ている赤子にはわかるだろうか素の人の顔

キャンセルのキーを押す指進まずに
        ツイてないねと夫はささやく

腕重く気だるい夕べ じわじわと
        コロナワクチンわが身をめぐる

高齢がワクチン接種待つ部屋に黒髪長き女性がおりぬ

蒸し暑き三浦半島の山に来て 人の気配にマスクをつける

金木犀今年二度目の花咲かせコロナに籠もる人を誘う

「つ」が書けたとドリルを見せる五歳児の
        マスクは無しのはじける笑顔

よしなにと祈るほかなし明日打つ三度目となるコロナワクチン

西へ行くほどに緑増す東京の東のわれに来よと言うがに

ワクチンに三十八度の熱だすもカレーライスを平らげる息子

四回目のコロナワクチン接種券 終わりなき世の招待状か

あたたかな日差しあふれる休日の梅園は「密」ですが・・・知事殿

アルプスのテレビ画面に「来年!」と無言で誓う家居の今年

混雑避け雨の日に行く眼科なり ピンクの合羽に銀の自転車

東京のGoToトラベル始まりて胸張り山へ行く行け行くぞ

歯科眼科きのうはワクチン五回目の
        いつまで続くか老い人の忙

令和2年から令和4年にかけての新型コロナに関する歌を編集しました。

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