Tech-Ezo (Hokkaido PC and Network Users Group)
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Lin.001 Visorを使おう1(準備編)
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はじめに

 普段Palm(Visor Prism :以下Visor) の母艦としてLinuxを利用しているのですが、実はこれといったこだわりがある訳でなく、単に自宅ではほぼLinuxで過ごしているので「Linuxでも使えたらいいなぁ」という程度のものでした。

 とろこが使いはじめるとこれが結構便利で病み付きになってしまっています。何がいいって、pilot-link はコマンドベースのツールなので、環境としてXすら必要なくtelnet(ssh)接続してリモートでの操作も可能、さらにスクリプトに埋め込んで使えるなんていうのも魅力です。その辺りのネタも徐々にアップして行きたいと思いますが、まずはLinuxとVisorで通信できるように準備するところから始めましょう。

 動作環境ですが、下記2種類の環境で使っています。私は自他共に認めるVine好きなので他のディストリビューションのことは分かりませんが、Vine 2.5(2.1.5)では準備作業もとても簡単です。

本体 CPU Memory OS
FMV-Deskpower SIV207 K6 366MHz 160MB Vine 2.1.5
Dynabook Satellite 1800 Celeron 700MHz 128MB Vine 2.5


pilot-linkのインストール

 まず、VineのFTPサイトなどからpilot-linkを入手しましょう。pilot-linkはVine Plusの方に含まれています。さて、入手できたらスーパーユーザーで下記のようにインストールします。ちなみにここでの作業は基本的にスーバーユーザーで行います。

# rpm -Uvh pilot-link-0.9.5-0vl2.i386.rpm

 Vine2.5ならこれで準備完了です。Vine2.1.5以前の場合には、使う前にVisor用のドライバを読み込んであげる必要があります、ドライバの組み込みは下記の通り。

# /sbin/modprove visor

 おっと、1つ忘れていました。使用するデバイスですが /dev/ttyUSB1 を使うようです。Vineではインストール後から使えるようになっているようですが、一応確認して見ましょう。

# ls -l /dev/ttyUSB1
crw-rw-rw- 1 root root 188, 1 Oct 9 2000 /dev/ttyUSB1

 もし「そのようなファイルまたはデバイスはない」と怒られたら、mknodコマンドを使って作成します。

# mknod /dev/ttyUSB1 c 188 1
# ls -l /dev/ttyUSB1
crw-rw-rw- 1 root root 188, 1 Oct 9 2000 /dev/ttyUSB1


疎通確認

 さて準備完了しました。それでは、クレードルにVisorを乗せてパソコンとUSBケーブルで接続されているか確認しましょう。ここまで大丈夫でしょうか?。ここがちょっと面倒なところですが、Visorの場合HotSyncを開始するまでデバイスが存在しません。よって、手順としては...

  1. USB接続されたクレードルにのせる
  2. コマンド入力(ただしEnterは押さない)
  3. VisorでHoySyncを開始
  4. 「ピピピッ」または「ピッ」という音か、ハードディスクが「ガリガリッ」という音がなったら...
  5. Enterキーを押下

...といった流れになります。試しに下記のコマンドを叩いて見ましょう。

# pilot-xfer -p /dev/ttyUSB1 -l
(以下のようなメッセージが表示される)
Port: /dev/ttyUSB1
please press the HotSync button now...
Connected...
Reading list of database in RAM ...
'AdressDB'
'Datebk3HDB'
.
.
.
List done.
#

 上記のように、Visor内のソフトウェア一覧が表示されたら成功です。


もうちょっと細工しておきましょう

 とりあえずここまでの作業でVine <--> Visor間のHotSyncは可能になりましたが、もうちょっと細工をしてより簡単に使えるようにしときましょう。

# ln -s /dev/ttyUSB1 /dev/pilot
# chmod 666 /dev/ttyUSB1

 1行目では pilot-link が -p オプションのデフォルトで使用するデバイス /dev/pilot を /dev/ttyUSB1 と結び付けています。これにより、"-p /dev/ttyUSB1"のようにデバイスの指定をしなくても利用できるようにしています。2行目では、一般ユーザーからも利用ができるようにしました。

 もう1つ、Vine2.1.5の場合にリブートする度に "/sbin/modprove visor" をやり直さなくてもいいように、/etc/rc.d/rc.localの最後に追加しておきましょう。エディタで直してもいいですし、こんな方法もあります。

# echo /sbin/modprove visor >> /etc/rc.d/rc.local

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※全ては自己責任でお願いします。 最終更新日 2002.7.18