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「バイファム」第11話感想

再びナレーション。軍からの連絡がないまま数日が過ぎ、子どもたちもあせりだしたある日、アストロゲーターが飛来してきて、そろそろ自分たちの手で地球に行かにゃあかん、という内容。結局ここにどれくらい滞在したのか、はっきりとは読みとれない。
シャトルは操縦を覚えるだけでなく、メカニックの調整もする必要があるらしい。それをカチュアに手伝ってもらうバーツ。ロディが前回コックピットまわりしか頭になかったのは、結構うかつかもしれない。
とは言え、コックピットはコックピットでマニュアルと首っ引き。スコットもケイトも頭が痛い。そっちにもカチュアは的確なアドバイスをする。"DSU" = Direct Sideforce Control、"Orbit Insertion"など専門用語が飛び交う。周りのみんなは、そんな彼女に感心賛嘆(しかし声は下手……)。「マニュアルを全部暗記している」、「理解力がはやい」、「あたい、尊敬しちゃう」。
クレアと年少組は荷物の積み込み。作業車から降りるクレアがひそかにパンチラ。高ゲタを取り外すケンツ。高ゲタって溶接してくっつけてるんじゃなかったっけ……。取り付け方法がよく分からない。とことん武器しか頭にないケンツは、ディルファムを持っていこうとする。そんなの無理だし、それにジェイナスにはバイファム、ネオファムがあるんだけど。しかしシャロンも「バカ」なんて、はっきり言うからケンカになる。それに「ペチャパイ」にまともに「あと2年もすればボインボインの姉ちゃん」なんて答えなくても。泣き出すマルロ、ルチーナ。止めに入るクレアたちだが、そう簡単にはほこを収めない。しかし、さらばディルファム。
ケンカはあっても作業は遅れないようで、燃料を積めば、あとは出発するばかり。出発の30分前に滑走路にシャトルを出しておけば、あとはコンピュータが全部やってくれるらしい。なら、なんだってあんなに色々覚えたんだろう。もしかして、コンピュータが何をするかはあらかじめ人間が指図しておかなくてはならないんだろうか。とにかく、これもカチュアのおかげとスコットは褒めそやす。しかし本人は照れるばかり。恥ずかしくなって出ていく。
そんなことより、カチュアはジミーがいないのに気づく。さっきやら何やら一人でやっているジミー。滑走路で何をやっているのやら。彼は、滑走路に自画像を描いていた。もしそれを両親が見つけてくれたらと願って。その思いつきにみんなも参加する。ただ一人、カチュアを除いて。一人ぽつねんとしている彼女をケイトが見とがめて、カチュアが答えようとしたとき、ディルファムが出てきた。
自分たちの両親は地球に行ったんだし、こんなことをしたって無駄だと思うバーツ。ロディは無駄だとしても損はないと答える。2人が、RVでみんなの分をまとめて描いてあげた。
いよいよ離陸。滑走路に描いた自画像はみるみる遠ざかり、あっという間に大気圏離脱。そしてシャトル内は無重力状態に。ここでオシッコしたらどうなるか知ってるか、シャロンの言動は相変わらずはしたない。オシッコが水玉になると知ってためそうとするマルロ、2人をたしなめるクレア、「寝たふり」のシャロン。
無重力になって、ケンツがうろちょろし出す。コックピットにまで入ってきてうっとおしい。ステーションに敵がいたら、とか本人は役に立っているつもりかもしれないが、計器類まで触る。「ケンツ・ノートン軍曹!!」に思わず反応して敬礼、シートで待機を命じられる。
ステーションが近づいてきて、ジェイナスが無事なのも分かった。だが、カチュアはその荒れたステーションに取り残されたときのことを思い出していた。目の前で両親を乗せたシャトルが発進していく、しかもそのシャトルは敵の攻撃にあってあっけなく爆発していった。絶望し、床にふせってむせび泣くカチュア。そのそばをジミーが通りかかる。我に返ったカチュアは、ついさっき両親が死んだ宇宙を眺め、そして……。カチュアの思いを知らずジミーは、「パパ、ママ」と呟く。泣けるシーンだが、絵がつらい。特に、シャトルの爆発の照り返しを受けるあたり。
ジェイナスに乗り込んだ一行。もうすぐ両親に会えると思っているマルロ。ルチーナは地球に着いてからだと言ってはいるが、半年の航海は5歳の少女には果てしなく長い時間だろう。
ケンツを軍曹と呼び始めたのはなぜかと問うクレア。曖昧な答のバーツ、ロディだが、名ニックネームだ。
うっとおしいからはやく明かりをつけろと頼むシャロンは、ひょっとすると暗いところが苦手なのかも。それを聞いてブリッジに向かう男連中。バーツはメシを作ってくれとクレアに頼む。クレアはペンチを連れて食堂へ行くが、シャロンも強いて連れて行く。「あなたも女の子なんだから」と。今だとこういう発想はどうなんだろう? シャロンはカチュアも道連れに。
が、カチュアはジミーがステーションの部屋に行きたいと言いだしたので、ケイトさんに頼んであげると答えたから、手伝わなかったのかも。それとも手伝ってから頼みに行ったのか。
ブリッジに入ったケイトたち。ボギーに明かりをつけてと命じる。「ありがとう」に「どういたしまして」と返事が。コンピュータは無事だった。ブリッジを子どもたちに頼んで、ケイトは謎の石板のところへ向かう。ロディたちはまたマニュアルと格闘することに。
無重力のチューブ部分を通って石板のある部屋へ。この中は重力があるらしい。異常は認められない。が、石板をおさめたケースの表面に水滴が。彼女を追って、カチュア、ジミーが入ってくる。臭いをかぐジミー。ケイトにお願いがあるカチュアだが、石板に気をとられる。彼女は前に石板をどこかで見たことがある気がすると。
意外にせっかちなジミーはその間にケンツに頼んで宇宙服を着て、ステーションへ向かってしまった。「バカ野郎!!」、ケンツが勝手に判断したのをどなりつけるバーツ。年長組に相談もせず、命綱もつけてやらない。生命にかかわることだというのに。「ちょっと軍曹っておだてりゃ」ケンツは助けに向かう(二重遭難になるような)。ロディ、それにカチュアもついて行く、というか、2人にケンツがついて行くべきと言うか。
ステーションでは、ジミーは熊のぬいぐるみ、絵本(?)、それに一家3人が写った写真なんかを集めて、いざ帰ろうとしたら、帽子(?)がひっかかって、それをひっぱったはずみに外へ投げ出されてしまった。間一髪ケンツが彼を見つけ、ロディ、カチュアが助ける。カチュアも「ママのカバン」を見つけてジェイナスへ無事戻る。「もういいのかい?」――それだけでいいのかと訊くロディ。カチュアはただ「ええ」と。
食堂で自慢顔で手柄を話すケンツ。頭に包帯を巻かれるジミー。彼の拾ってきたカバンに手を伸ばすシャロンだが、ジミーはそれを持って出て行く。「あいつ、アイソがなさすぎるぜ」しかしペンチの「あの子、幸せよ。パパやママのものが見つかって」に「言えてる」とシュンとなる。
カチュアは部屋で母のアルバムを見ていた。前から気になっていた、自分の赤ちゃんの頃の写真がないわけを。しかしもはや両親はいない。ジミーは自分の両親の写真を彼女に見せ、地球へ着いて会えるのだと語る。しかし彼の両親も死んでしまったことを知っている彼女は、ただ抱き寄せて頬ずりするしかない。「パパとママのそのお写真、大切にするのよ」
カチュアが母のカバンを見つけたあたりで使われていた曲は、明らかに「冬景色」(文部省唱歌)のパクリである。パクリが多いのが「バイファム」の音楽の特徴だ。某F誌でも揶揄されていた。
シャロンとケンツのケンカを止めるときのクレア、ケイトの差し出した写真を見るときのカチュアの手つきが細かかった。
原画
渡辺浩、只野和子、江古田豊、松下浩美、こうじなひろし

Vd: 1999.8.8, Vd: 1997.12.12