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「バイファム」第8話感想

第2ステーションで静かに待っているジェイナス。前回から?日経過。
洗濯当番はシャロンだ。これ見よがしにイチゴのパンツが干されている。普通、洗濯物はなぜかTシャツとかシーツ、タオルばかりで、下着は(意図的に)描かれないのだが。洗剤のTVCFとかでも。「赤ちゃんみたい」なそのパンツに手を延ばすマルロ。とってどうするんだ…。「イチゴが泣くぜ」とひっぱたいたら、泣き出してしまった。シャロンって結構恐いお姉さんに見えるんだろうか。
シミュレーションにせいを出す、バーツにロディ。「新記録だぜ」ってあたりはゲーム感覚なのかもしれない。その2人をうらやましそうに見ているケンツとフレッドは、やっぱりやらせてもらえない。でも見ているくらいならいいと思うけど。シミュレーションのCGは、あれは実際には手で描いて作画しているらしい。ゴールドライタンのワイヤーフレームも同じだそうだ。交代して、ロディの戦闘を見つめるバーツは爪を噛んでいる。意外にそういうところがある。
管制室に降りていくケイトをマキが追いかける。やはり、ジワイメルウから何の連絡もないのが心配なのだ。シーツ(?)をエプロン代わりに首からかけている。ちゃんと気を使ってるんだねえ、って、この基地はエプロンすらないのか? ケイトはクレアと交代、クレアはマキの料理を手伝いに。心配性のスコットは自分で仕事を増やす。そういう意識はないだろうけど。
シミュレータを使えなくてふてくされているケンツ、フレッド。身長が足りないのは確かに仕方ない。ペダルに足が届かなければ操縦できない。なら、とフレッドは頭に電球が光る(光らないって)。こっそり格納庫に入る2人をシャロンが目撃。シャロンが単なる特ダネ屋じゃないのが、普通のパターンと違うところか。だって結局しゃべらなかったもんね。シャロンもちゃんと13人の中で必要とされる技能を持っている。でも人づかいは荒いみたい。マルロとルチーナがただ遊んでいるだけなのは許せないんだろうけど。
食事がほぼ出きて、あとは人数分お膳を揃えるだけ。さりげなくジミー(とカチュア)は既に待ちかまえている。まだ食べちゃダメなんだが……。
格納庫でパイロットごっこのケンツ。ひたすら騒々しい。「最年少パイロット」なんてうかれている(実際にそうなるんだもんなあ)、フレッドは自分の思いつきに夢中なんだろうか、まるで意に介せず、計測計測。足がペダルに届かないなら、ペダルのほうを足に届かせよう、という工作。
まだシミュレータにこもるロディは5機撃破。緊張で息を詰めてるんだろう、息づかいが荒いが、まだやる気でいる。バーツのほうが音を上げてしまう。
洗濯が終わったのか、シャロンが格納庫でのたくらみに参加。溶接は、オバさんちがジャンク屋で、その2階に住んでいた使用人のおっさんに教わったらしい。というか実際には見ていただけなんだろう。門前の小僧って奴。オバさんちと自分の関係には触れないのがいかにもシャロン。ペンチが食事に呼びに来て、作業は一時中断。ケンツがタラップから落ちそうになるけど、あれって相当危ないような。このころのシャロンの声はかなり作っている感じで、「できたぞーい」とか、2クール目以降とは大分変わっている。
さあいただきます、がジミーはもう食べ終わっている。これが日本なら面倒なことになりそうな気がするが、みんな結構寛大だ。しかしジミーにはカチュアが野菜全部、ウィンナ1本、パン1個をおかわりにあげてしまった。それで持つのかカチュア? マルロはルチーナのウィンナを1本横取り。本当に食うあたり、意地汚いのか、いたずら心なのか。ケンツたち3人は、さっさと食べ終わって出て行く。「早メシなんとか芸のうち」なんとかって何? 何やら勘づくバーツ。
1人食堂に集まらなかったケイト。ロディが彼女に食事を持ってくる。ケイトは例の遺跡の調査報告作成中。彼女がしゃべっている「明らかな目的のために」の「明らかな」は"particular"とか"distinct"の直訳っぽく聞こえる。どちらも日本語にしづらい。遺跡の分析ができなかったということで、異星人の科学力を恐れる2人。
フットペダルの改造は一応済んだ。試しにケンツに使わせてみるが、ベキッ。そこへバーツ登場。多分自分もバイクを改造したりしているのだろうし、「偉そうな大人」にも反発するバーツ。3人の意気を認めてやる。
管制室では敵の接近をキャッチしていたが、とりあえずこちらには向かってこなかった。「バルガランド」(?)、「オレコーニ」(?)という地名が出てきた。
ロディはディルファムの駆動音を聞きつける。バーツとは違うロディ。フレッドに対して、兄として振る舞わなくてはならないということもあるんだろう。弟が言うこと聞かなかったら面白くないから。そういう意味では「虫の居所」が多少悪くなったのかもしれない。とにかく、ロディはケンツのディルファム試乗をやめさせ、次に乗るはずだったフレッドを引っ張っていく。
夜、フレッドのベッドが空だ。マルロと一緒に寝ているらしい。まだ管制室にいるケイトにコーヒーをさしいれるロディ。深夜、妙齢の女性と2人きり。……勘ぐりすぎかな? だって、スコットやバーツも寝ているのに、1人で起きているなんて……。
と、恐らくさっきの敵がこちらに向かって接近してきた。ディルファムのコックピットにいるフレッドは慌てる。慌てた上に、高ゲタが折れてしまう。コントロール不能に陥る。どっちかというと気が動転しているからの気がする。突っ走るフレッド機を追いかける、ロディ、バーツ機。スロットルを切るのも「できないよぉー!!」敵はもうそこまで迫っている。ついにロディ機がフレッド機にとびつく。間一発、イグニッションを切るが、フレッドがあの状態でそれができたのはどうしてだ、と余計なつっこみ。何とかやりすごした汎用艇の消え去り方が独特。
夜明けが美しい。ただし、ロディはそんなに深夜まで起きていたんだろうか……。気になる。泣きじゃくるフレッド。バーツはスターダストが1週間しか生きられないことを、ふとつぶやく。
今回は「しぐさ」の回だと個人的に感じた。クレアは管制室から出ていくときにスコットに送った「頑張ってね」のサイン、ルチーナの口をふさぐとき。マキは階段でケイトと話すとき。フレッドは荷物が重くてへたりこむとき、溶接するとき、ロディに引っ張っていかれるとき。ついでに、「虫の居所っかな?」のときと、ラストのバーツの表情がかっこいい。
カチュアは徹底的に目立たない。セリフ1つもないし。
原画
吐内孝行、平田智浩、藤川大、富田悦子、岩永しのぶ

Vd: 1999.7.31, Vd: 1997.11.21