No.16 八甲田山1585m 平成7年(1995年)8月18日 |
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第1日目(8/17)は酸ヶ湯温泉に宿泊。 第2日目(8/18)にロープウェイを利用しての八甲田山登山。風が強かったけれど、晴れていて展望には恵まれた。その盛期を少しずらしてしまったものか、思ったほど花は咲いていなかった。 ハイマツの稜線歩き。赤倉岳手前の五色岩や井戸岳の噴火口や大岳のガレなど、稜線上の各ピークは八甲田成層火山の噴火の歴史を感じさせる。 八甲田大岳から酸ヶ湯への下り、オオシラビソ(アオモリトドマツ)の樹林帯を抜けると、毛無岱(けなしたい)の大湿原が眼下に広がる。素晴らしい景色に思わず立ち止まっては何回も休憩を取った。 酸ヶ湯に下山してから車を少し走らせて、この日は谷地温泉に宿をとる。山麓には個性のある温泉が点在しており、それがなんといってもウレシイ。 登山中、「八甲田山死の彷徨」について、つい意識してしまった。青森市街がこんなにも近くに展望できるところなのに何故…、と考えて、冬の山の怖さを想った…。 * 「八甲田山死の彷徨」: 1902年1月に起きた青森歩兵第5連隊の遭難事故。新田次郎が小説化している。 第3日目(8/19)は奥入瀬渓谷を通り、十和田から八幡平とドライブし、夏油温泉へ。渓谷沿いに点在する野趣あふれる露天風呂のハシゴは楽しかった。 第4日目(8/20)、一路東京へ。私達夫婦の短い夏休みは終わった。 酸ヶ湯(すかゆ)温泉: 北八甲田、主峰大岳の西麓、標高約900mに位置する。昭和29年に国民保養温泉の第1号に指定された、とのこと。総ヒバ造りの大きな混浴の「千人風呂」がメイン。湯治の宿らしさが随所に感じられる。とにかくおおらかだ。酸性硫黄泉。白濁。本当に酸っぱい。肌がチリチリした。 「酸ヶ湯」のHP 谷地(やち)温泉: 八甲田山の東麓、標高約800mに位置する。硫化水素泉(白濁)と硫黄泉(透明)の二種類。内湯のみ。ここも源泉掛け流し。湯船はそれほど大きくはない。硫黄泉はぬる湯好きの私達には丁度いい湯加減。素朴な一軒宿だった。ニセコ薬師温泉(北海道)・祖谷温泉(徳島)とともに「日本三大秘湯」に数えられているそうだ。 「谷地温泉」のHP * 平成9年7月12日、報道によりますと、毛無岱の麓の窪地にて、訓練中の自衛隊員十数名が、火山性の二酸化炭素による酸欠のため次々と倒れ、うち三名が死亡したそうです。風の無い日だったといいます。合掌…。[後日追記] * この後(平成22年10月1日付)の国土地理院の発表によりますと、東北地方の三角点標高成果の改定に伴う標高変更により、八甲田山<大岳>の標高は1m高くなって1585mとなったとのことです。それを受けまして、本項の標高表示を修正しました。[後日追記] ホームへ |