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No.291 伊豆大島 三原山758mハイキング
平成23年(2011年)11月23日 ギリギリの晴れ

伊豆大島・略図
植生の一次遷移を垣間見た!

小田原駅-《バス》-熱海港-《ジェット船45分》-大島・元町港-《バス25分》-三原山頂口〜溶岩先端〜三原神社〜お鉢廻り〜すすきヶ原〜三原山温泉(入浴)-《バス18分》-元町港-《ジェット船》-熱海港-《バス》-小田原駅 【歩行時間: 約2時間】
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 勤労感謝の日、昔の仕事仲間たちと伊豆大島の三原山を歩いてきました。東海汽船と小田急が主催する小田原駅が起点のツアー「日帰り伊豆大島ハイキング」に便乗したものです。ツアー参加者は約100名でバスは3台。登山口からは三々五々、それぞれのペースで歩きます。火山特有のダイナミックな景観を目の当たりにして、下山後は雄大な三原山を眺めながら温泉入浴。甘露甘露の楽々ハイキングです。とはいえ、ツアーの決定的な弱点、時間に自由とゆとりがない、というのは仕方のないところです。旅行代金は一人9,500円で、割安に感じました。
 三原山の溶岩だらけの山腹では、壊滅的な撹乱(大噴火)から急速に回復している植物たちのたくましさを垣間見ることができました。山麓ではサザンカは勿論のこと、ツバキも少し咲き始めていました。そして、オオムラサキシキブのきれいな実があちこちで目立っていたのが特に印象的でした。



三原山ハイキング・アルバム
三原山の内輪山へ向かう
舗装された遊歩道
 11時10分、三原山頂口(三原山展望所・標高約560m)から歩き始めます。道は完ぺきに整備されています。
 バリバリの活火山・三原山は伊豆大島の中央に位置する中央火口丘です。昭和61年(1986年)の11月に大噴火が起きて、全島民1万人が島外へ脱出し避難生活を送ったというニュースは、同じ東京都民として、衝撃的でした。内輪山の山腹に黒い筋が何本も見えますが、それがそのときの溶岩流の爪痕だそうです。
周囲は玄武岩質の溶岩流・・・
三原神社
 11時40分、遊歩道の途中にある三原神社に参拝。86年の噴火の際、何故かここは難を免れたそうです。溶岩流に囲まれた、なんとも不思議な空間で、小さくて華奢な神社ですが、なんか、ご利益がありそうです。“大噴火後、厄除けとしての人気が急上昇した”とのことですが、さもありなんと思いました。
 舗装道はここまでで、ここから先は細かいスコリアの歩道になります。
ススキは植生遷移のパイオニアです
溶岩とススキの道
 11時45分、再び歩き出すと、ここにも植生回復のパイオニア中のパイオニア(先駆植物)…ススキが所々茂っています。土壌の最初を作るのですから、ススキってスゴイやつだと思います。
 海を隔てて南南西の方向には伊豆七島の利島や新島など、西面には伊豆の山々などがぼんやりと見えています。澄んだ空であれば房総半島や富士山も見えるとのことです。
 玄武岩質の黒いスコリアに覆われた荒涼とした風景が暫く続きます。
ここが剣ヶ峰かも・・・?
ぐるっとお鉢めぐり
 12時〜、三原山中央火孔(お鉢)をぐるっと、三原新山758mの少し南側を巻いたりして、時計の反対廻りに進みます。この写真の地点がかつての最高峰・剣ヶ峰749mだろうと思われますが、標識がないので判然としません。写真の左側がお鉢(直径300〜350m、深さ200m)です。岩山的なゴツゴツ感は富士山山頂部のお鉢のほうが迫力がありますが、規模は同程度だと感じました。
 風の比較的に弱い場所を見つけてそこで中休止、昼食のお弁当。
富士山の砂走コースのようです
裏砂漠のすすきヶ原を下る
 12時40分、北へ向かって下山開始。下るに従って溶岩だけの景色からススキ、ハチジョウイタドリ→ハチジョウイヌツゲ、オオムラサキシキブ→オオバヤシャブシ、シロダモ、ヤブツバキなど…と植物たちの背が少しずつ高くなり、種類も豊かになってきます。期せずして植生の一次遷移を、その現在進行形で垣間見ることができました。自然が、自らの力で、加速度をつけて回復しているのです。
 ふわふわとしたスコリアの下り坂は膝に負担が少なくて、ここも歩きやすかったです。
三原山展望に優れたロケーションです
大島温泉ホテル
三原山温泉「大島温泉ホテル」: 13時30分、標高約500mの外輪山の縁に建つ温泉ホテルに到着。自然観察もそこそこに早足で歩いたおかげで温泉入浴をまったりと楽しめました。露天風呂からは正面に雄大な三原山を眺めることができます。無色透明の単純泉。元町港まではバスで18分。ツアー代金に含まれていましたので私たちは支払いませんでしたが、日帰りの入浴料は800円とのことでした。
  大島温泉ホテルのHP
ジェット船で熱海港へ
元町港から帰路につく
 ちょうど当地の「伊勢海老まつり」とのことで、元町港では地元の方たちから伊勢海老入り味噌汁の振舞を受けました。熱々の身がたっぷりで、とても美味しかったです。家のお土産にはクサヤと椿油と自然塩を買いました。
 15時20分発のジェット船に乗ると45分後には熱海港へ着きます。なんか…、あっという間の伊豆大島・三原山でした。



まるで大きなお椀のようです
三原山山頂中央火孔(直径300〜350m、深さ200m)
ここからゴジラが出てくるんだぞ〜 (^^ゞ

三原山に実っていた!
クスノキ科:常緑高木
シロダモの赤い実
モチノキ科:イヌツゲより葉が大きい
ハチジョウイヌツゲの黒い実
クマツヅラ科:暖帯、亜熱帯に分布:別名ゴメゴメ
オオムラサキシキブ
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