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No.43 金昌寺から丸山960m(奥武蔵)
平成9年(1997年)4月20日 曇り

山も春の芽吹き
山座同定も登山の楽しみの一つ

[前日は日和田山から物見山]…新木鉱泉(泊)〜金昌寺〜丸山〜西武秩父線芦が久保駅 【歩行時間: 4時間40分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


 金昌寺から丸山までは植林地帯の尾根筋をトラバースぎみに歩く。芽吹きの新緑や所々に咲いていたスミレやヒトリシズカが印象的だった。
 丸山の展望台はコンクリート製の立派なものだ。曇っていたので遠望は利かなかったけれど、うっすらと、武甲山、二子山、武川岳、大霧山などの近くの山々は見えていた。一度登ったことのある山を展望の山並みの中から探し出せたとき、子供のような喜びを感じている自分達を見つけた。これも登山の醍醐味のひとつかな。
 丸山の山頂付近には軽装の観光客が多く、ちょっと違和感を感じた。奥武蔵グリーンラインとその支線の丸山林道を利用すれば、自動車で簡単に山頂直下まで入ることができるらしい。それが分かったとき、な〜んだ、と思った。

新木鉱泉 高篠温泉郷「新木鉱泉」: 秩父三十四札所観音霊場の発願寺・四萬部寺(一番札所)や、1314体あるという石仏が並ぶ金昌寺(四番札所)の近くに位置するのが「新木鉱泉」。純和風の落ち着ける宿。含硫黄アルカリ泉。檜風呂。外湯は一風変わったタライ風呂。いい風呂だった。
 高篠温泉郷とは、不動、美やま、新木、山田などの横瀬川沿いに点在する温泉の総称。
  「新木鉱泉」のHP

*** コラム ***
丸山は日本で2番目に多い山名

 丸山は全国どこにでもある山名だ。山容(地形)から名付けられた、ということらしいが、つまりイージーな山名の代表格と云ってもいいと思う。「日本山名事典(2004年5月発行・三省堂)」によると、全国の丸山は187座もあり、内71座が北海道にあるという。同音同義の円山も別に24座(内北海道17座)あるとのことだ。ちなみに、同名漢字の山で最も多いのは城山の298座。丸山が第2位で、第3位は愛宕山の121座だ。ついでに調べたら、標高が最も高い丸山は南アルプス(悪沢岳の近く)の丸山3032mで、最も低いのは千葉県香取郡多古町の丸山32mだった。(円山では北海道宗谷支庁天塩郡豊富町の円山13mが最も低い。)

 関東ローム層の低い台地を少し下ると一毛作の田園風景が広がるが、ここが千葉県の山武町だ。その穏やかな谷間の片隅に私の田舎(母の実家)がある。今ではカブトムシやクワガタのいたクヌギの木や、根っこをおやつ代わりに齧ったニッキ(ニッケイ)の木などは伐採されてしまって、スギとタケだけの手入れのされない林になってしまったけれど、母の実家の裏山のことを、部落の人は丸山と呼んでいた。山といっても「お爺さんは山へ芝刈りに」の山であって、際立ったピークはなく 、その山上はスイカ畑や南京豆畑が広がる平原だ。ここでは昔から木の茂る山林の一区画のことを「山」と呼んでいるので、私にとっては特に不思議はないのだけれど、もしかしたら大昔の開墾以前はこんもりと盛り上がった山容だったのかもしれない。今となっては部落の誰に聞いてもその山名の由来は分からない。それどころか、部落の人でも若い人は、丸山という山名があることさえも知らないようだ。
 その千葉県山武郡山武町の丸山は、国土地理院の地形図には載っていない。わが国唯一の日本山名事典とのふれこみの三省堂の山名事典にも勿論載っていない。私の田舎の丸山が、地元の人たちにでさえ完全に忘れ去られる日も近い。そんな丸山が、多分、日本国中にたくさんあるんだろうな…。

 * 千葉県山武郡山武町はその後(H18年3月)の町村合併により千葉県山武市となりました。 [後日追記]

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