No.42日和田山から物見山 奥武蔵の入口を歩く |
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INDEX @奥武蔵自然歩道を歩く:H9年4月 高麗〜鎌北湖 Aヒガンバナ見物を兼ねて:H19年9月,他 高麗〜ユガテ〜東吾野 B武蔵横手駅へ下山:R6年9月 高麗〜武蔵横手 コラム:ヒガンバナについての蘊蓄(うんちく) → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(日和田山)へ 日和田山から物見山-その@
高麗の里の、特異な地形の巾着田を観光 してから日和田山への登りに入る。少し登って、金刀比羅(ことひら)神社手前の岩場の辺りから振り返って眺めたその巾着田の景色が、何とも云えず美しくて印象的だった。左奥には関東平野が広がり、右手(南西の方向)には大岳山などの奥多摩の山々もよく見えている。 日和田山から高指山(たかさしやま)、駒高(こまたか)、物見山、北向(きたむき)地蔵と、所々自動車道とクロスしながらの穏やかな尾根歩き。芽吹いたばかりの若葉の淡い緑が目にまぶしい。 下山路の鎌北湖から毛呂駅までのアスファルト道歩き(約1時間30分)は、少々アルバイトだった。 毛呂からはタクシーと西武線を乗り継いで秩父に出て、今日の宿「新木鉱泉」へ。明日は金昌寺から丸山へのハイキング予定だ。 35〜6年前、私達が中学生の頃、遠足で来たはずの鎌北湖の思い出のかけらを捜してみたが、思い出さえ思い出せないほど…、時間が経過していた…。 * 奥武蔵自然歩道とは: 埼玉県の毛呂山町〜日高市〜飯能市を結ぶ全長約11キロメートルのハイキングコース。鎌北湖、北向地蔵、物見山、高指山、日和田山、巾着田、高麗峠、天覧山、などを通る。→ウィキペディアの該当項を参考にして記述 * 巾着田(きんちゃくだ): 蛇行する高麗川(荒川水系)に囲まれた、巾着のような形をした半円形の水田。現在では一部を残して休耕田となっており、コスモス畑や広場や駐車場などに利用されている。ヒガンバナ(曼珠沙華)の大群生地として近年つとに有名。 * 日和田山(ひわだやま)305m: 山頂には四等三角点の標石と大きな石塔(宝篋印塔)などがある。西斜面に岩場(男岩・女岩)があり手近なロッククライミングのゲレンデとして知られている。山頂部の南側には金刀比羅(ことひら)神社がある。 * 高指山(たかさしやま)330m: 山頂にはNTT無線中継所の電波塔があって立入禁止になっている。ガイドブックなどのルビには“たかざすやま”と書かれてあるが、日本山名事典(三省堂)では“たかさしやま”となっている。いったいどっちがホント? →この後(2021年10月)、高指山の山頂は解放されて、階段を上っていくと山頂標識のある(無線中継所の建物の隣りに位置する)広場へ出ることができるようになりました。[後日追記] * 物見山375m: 一等三角点の山だが檜林に囲まれて展望はそれほどでもない。南南東方面が僅かに開けていて、飯能市や入間市などの街並みが俯瞰できる。 →物見山の一等三角点375.30m(点名:物見山)は、じつは山頂標識のある地点から北東方向へ100mほども進んだ、樹林に囲まれてひっそりとした処にあります。[後日追記] * 北向地蔵の由来: 『天明6年(西暦1786年)、流行した悪疫を防ごうと野洲岩舟地蔵尊より分身として譲り受け、北の方、岩舟地蔵尊に向かい合わせ守護神にしたと伝えられる。丁度北を向いて立っているので北向地蔵の名で親しまれている。現在では男女の逢瀬をとりもつ縁起地蔵としても親しまれている。』 →現地の案内板を丸写し * 鎌北湖: 詳細については下呂山町のホームページへ 日和田山から物見山-そのA
せっかく来たのですから、私達夫婦がそのまま(巾着田のヒガンバナ見物だけで)帰るはずはありません。十年前を思い出して、近くの日和田山から物見山へ続く山道へ足を踏み入れました。檜林がメインの山域ですから、フィトンチッドがいっぱいの、森林セラピーというか、森林浴にはもってこいのコースです。 ちょっと気になったのが、日和田山への登路から振り返って見下ろした巾着田の景色です。10年前の山行メモ(上述)には 「何とも云えず美しくて印象的だった」 と書いてありますが、今回の印象から率直に云いますと、それほど“特異な美しさ”は感じられませんでした。当時の記憶がおぼろげで、その風景写真を撮っていなかったこともあり断定的な比較はできませんが、巾着田内のかなりの面積が駐車場や牧場(?)やコスモス畑になってしまったことが原因ではないか、と私達は推測しました。 花は夏と秋の狭間でそれほど種類は咲いていませんでしたが、里の沢筋のヒガンバナの他にはミズヒキやツユクサやヤブミョウガなどがその花期を迎えていました。 今回は北向地蔵から静かな山腹の小道を辿ってユガテへ下ったのですが、このユガテの集落が、見たことがあるような気がするけれどそれが何処だったのかは思い出せない…「山里の原風景」とでも形容したくなるほどの、心に沁みる美しさでした。そのユガテからアスファルトの車道をのどかに1時間ほどもさらに下ると、ここも矢張り閑静な東吾野駅へたどり着きます。 安心感のある里山歩きのよさを充分に味わった一日でした。
日和田山〜物見山〜ユガテのハイキングコースでは、檜林のフィトンチッドをたっぷりと吸って心身ともにリフレッシュ。物見山の細長い山頂に、ひとかたまりになって咲いていたヤブランの淡紫色の花も印象的でした。 物見山375mの一等三角点の位置は、じつは、山頂標識のある地点(右の集合写真)から更に100mほど北東へ進んだ処に位置しているのですが、今回もそれを確認するのを忘れました。いつかきっと、物見山の一等三角点を確認したいと思います。 日和田山から物見山-そのB
●令和6年(2024年)9月6日・晴れ: 下見を兼ねて、夫婦で久しぶりに、奥武蔵の玄関口を歩いてきました。9月とはいえ、まだまだ今夏の猛暑は治まらず、耐暑訓練のような一日だったかもしれません。…とはいえ、森の中を風が通る処などは割と涼しかったですが…。 まず、気の早いヒガンバナが少し咲き始めている巾着田の遊歩道をぐるっと歩き、それから日和田山〜高指山〜物見山とアップダウンして進みます。 今回の特筆は、新たに設置された高指山の山頂標識と物見山の一等三角点を確認することができた、ということです。 高指山(たかさしやま・330m)の山頂部については…令和3年(2021年)10月から…無線中継所跡地が広場として解放されています。階段を上った山頂広場からは大岳山などの奥多摩方面が見えていました。もっとすっきりとした陽気ならば富士山も見ることができるそうです。 物見山(ものみやま・375m)の一等三角点については、地形図とコンパスを駆使して、あっちの道筋の方向に間違いない!と確信しての“発見”でしたから、それ相応に…少し嬉しかったです。それ(物見山の三角点標石)は山頂標識のある小広場から更に100mほど北東へ進んだ地点に、樹林に囲まれてひっそりとありました。 この日は五常の滝を経由して武蔵横手駅へ下りました。ユガテを経由して東吾野駅へ下山するよりは一駅分の距離が短い計算になります。もうトシですから、そう、あまり無理はしません。で、今の私達にはちようど適量の日帰りハイキングになりました。 なお、この日の五常の滝は受付が閉まっていました。個人所有の滝、なんですね、五常の滝は…。 この山域の下山地付近に日帰り温泉入浴のできる施設がないのが、返す返すも、ちょっと残念です。 日和田山から物見山の写真集: 大きな写真でご覧ください。
それでも多少は咲いていましたので、それなりに楽しむことはできました。幸か不幸か(未だ見頃ではないので)巾着田曼珠沙華公園の入場料(@500円)は支払わないで済んだのが、多少の喜びでした。 森林浴も満喫して、武蔵横手駅に下山後は、“反省会”だけは参加というメンバーも加わりまして、宮沢湖温泉「喜楽里別邸」で賑やかに打ち上げました。総勢13名が集った、とても楽しい一日でした。 宮沢湖温泉「喜楽里別邸」: 飯能駅北口から路線バスで約15分の距離。ムーミンでお馴染みのテーマパーク「メッツァ」に隣接する…リラクゼーション施設など、ちょっと高級感のある…何でもありの(スーパー銭湯的な)日帰り温泉施設。アルカリ性単純温泉で広い内湯も展望露天風呂もそれなりによかった。無色透明無味無臭、加水、加温、半循環。 受付の女性の高慢な対応に最初は気分を害したけれど、入浴後の“反省会”に利用した食堂のスタッフなどはとても親切だった。 地方のあちこちにオープンしている日帰り温泉施設としては平均レベルで、奥武蔵のアウトドアを楽しんだ後の入浴施設として、今後も利用価値は充分にあると思う。入館料(平日・タオルなし)は@930円、とちょっと高いと感じたけれど、今どきはこんなもんかも…。 宮沢湖温泉「喜楽里別邸」のホームページ 佐知子の歌日記より ちらほらと巾着田に咲く彼岸花 見物人もまばらなりけり 「日和田山からエベレストへ」と碑に刻まれた田部井淳子の偉業を思う
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