No.42日和田山から物見山 平成9年(1997年)4月19日 |
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西武池袋線高麗駅〜巾着田〜金刀比羅神社〜日和田山305m〜高指山330m〜駒高〜物見山375m〜北向地蔵〜鎌北湖〜毛呂駅…新木鉱泉(泊)… 【歩行時間:
4時間40分】 |
物見山(左端)と日和田山 高麗駅のホームから撮影 |
北向地蔵(後日撮影) |
鎌北湖畔にて |
再び 日和田山から物見山へ
平成19年(2007年)9月26日
日和田山から巾着田 |
ヒガンバナ(曼珠沙華)の咲き乱れる山里
巾着田のヒガンバナ |
美しい山里の“原風景”(ユガテ) |
* この翌年の秋分の日(平成20年9月23日・晴)、「山歩会」のみなさんをお誘いして同コースを歩いてきました。例年のことながら、ヒガンバナの巾着田は見物客で大賑わいでした。 日和田山〜物見山〜ユガテのハイキングコースでは、檜林のフィトンチッドをたっぷりと吸って心身ともにリフレッシュ。物見山の細長い山頂に、ひとかたまりになって咲いていたヤブランの淡紫色の花も印象的でした。 |
*** コラム *** ● 中国から伝わった1株の球根から日本各地に株分けの形で広まったようです。日本に存在するのは全て遺伝的に同一の雌株であり、三倍体だから種子で増えることができません。 ● 花の後にロゼット状に線形の葉を出しますが、開花期には葉がなく葉があるときは花がないことから韓国ではヒガンバナのことを「相思華」とも云うそうです。 ● 別名(地方名)が一番多い植物がヒガンバナとも云われています。一説によると1000以上の呼び方があるそうです。極楽花、天蓋花、灯篭花、狐のかんざし、などといったきれいな呼び方もあるようですが…、不吉であると忌み嫌われることもあり、地方によっては死人花、墓場花、盆花、地獄花、幽霊花、仏花、葬式花、厄病花、剃刀花、狐花、捨子花、鬼首花、歯っかけばばあ…などと呼ばれているようです。有毒植物なので毒花、舌曲、気触れ花、手腐れ…等々。家に持って帰ると火事になる花(火事花)とも云われ、もうボロクソです。なお、「曼珠沙華」は赤を表す梵語によるとのことです。 ● 秋の彼岸ごろに咲くからヒガンバナ、というのは誰でもが納得できる名の由来だと思いますが、有毒なためこれを食べた後は“彼岸=死”、という説もあるらしいです。それにしても、日本各地のヒガンバナが等しくお彼岸の頃に咲く、というのが不思議といえば不思議です。すべてがクローンである(個体差がない)ということと関係しているのかもしれません。 ● 墓地や田畑の畦に植えられることが多いですが、これは野犬、イノシシ、ネズミ、モグラ、虫などがヒガンバナの毒を嫌って近付かないように、掘り荒されるのを防ぐためでもあったとされています。 ● 誤食した場合は、ひどい場合には死に至るほどの毒性(アルカロイド)があるらしいですが、長時間(何回も)水に晒せば食用になるとのことです。澱粉質に富んでいることからかつては救荒食とされたときもあったと聞いています。鱗茎からは石蒜(せきさん)という生薬が作られ、利尿や去痰作用があるといいます。しかし、素人が食用や薬用に利用するのは大変危険であるらしく、まぁ、真似はしないほうが無難だと思います。 かつて能登では毒抜きした球根の澱粉から作った餅(ヘソビ餅)を食べたそうです。岩手県では江戸時代の天明の飢饉で村民の7割が餓死したといいますが、彼岸花を入手できた村が餓死を免れたそうです。一説に、彼岸花さえ口にできず餓死した人を悼んで墓に植えた、という言い伝えもあるそうです。 ● 花言葉は「悲しい思い出」「情熱」「再会」・・・など、けっこう“まとも”です。 |