旅の途中の気軽な散歩道
《マイカー利用》 …関越自動車道・渋川伊香保I.C-《車60分》-吾妻線の川原湯温泉駅近くから吾妻渓谷バス停まで吾妻川に沿って渓谷をぐるっと散策-《車30分》-万座温泉(泊)… 【歩行時間:
1時間15分】
→ 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ
吾妻渓谷遊歩道
飛鹿橋から吾妻渓
|
東京からの出発が遅れ、関越道の渋滞に遭い、草津白根登山は断念した。その代わり、佐知子の発案で、川原湯温泉駅近くの食堂でとろろ蕎麦を食べた後、食堂の駐車場に車を置かせてもらって、旅の途中の散歩を楽しむことになった。いくつかの滝や奇岩を観賞しながらの、ナラ、トチ、カエデ、ケヤキなどの落葉広葉樹に囲まれた、吾妻渓谷(吾妻峡)の散策だ。
紅葉には少し早すぎて中途半端な季節だったが、山は確実に秋になっていた。冷気が肌に心地よい。新しい道でもできるのか、それともダム工事のためか、遊歩道入り口から暫くは仮設道になっていた。渓流の水が濁っていたのはそのせいだろうか。少し残念に感じた。
途中、大勢の中高年男女の写真同好会(?)の人たちと出会った。大きなカメラと重たそうな三脚を持って、一体どんな芸術作品を撮るのだろう。馬鹿々しいような、羨ましいような、そんなイキイキとした小父さんたち、小母さんたちだった。
近くに川原湯や川中温泉があるのだけれど、今夜の宿は万座温泉に決めてある。後ろ髪を引かれる思いをしながら、鹿飛橋を渡って国道145号線(吾妻渓谷バス停)へ出て、吾妻川に沿った散策舗道を歩いて食堂の駐車場へ戻った。
明日は黒斑山(浅間山)登山の予定だ。
万座温泉「万座ホテル聚楽」: 白根火山の西斜面の標高1800mに位置する。部屋の窓から谷間に湧く湯気が見える。「空吹き(からだき)」というのだそうだ。硫黄の臭いが鼻をつき、いかにも本格的な温泉に来たという感じ。スキーシーズンに何回か来たことのある懐かしい地だが、あの深雪の銀世界とは全く趣の異なる、緑優しい万座だった。
硫黄泉、白濁。内湯、露天風呂ともに檜枠の浴槽。風呂に関しては、相変わらず、泉質といい豊富な湯量といい文句のつけようがなかった。露天風呂の外扉に設置されている寒暖計によると、夕方5時の外気温は摂氏8度、夜7時は6度。食事は、どこのスキー場の宿も同じ、食堂食だった。
「万座ホテル聚楽」のHP
* 吾妻渓谷のその後について(後日追記): この後の当地に激変がありました。例の、あの八ッ場ダム(やんばダム)建設に伴うあれこれのため、この地におけるJR吾妻線や国道145号線などの(交通の)状況も随分と変化しているのです。例えば吾妻線については、2014年(平成26年)10月からは(岩島駅から長野原草津口駅の区間で)線路付け替えが行われ、まったく違うルートを走っています。もちろん川原湯温泉駅の位置も大きく変わっています。
この地は未だ、何が良いのか悪いのか判然としないままの…、近代史の途上にあるようです。[平成26年11月現在]
さらにその後、2019年(令和元年)に八ッ場ダムの工事は竣工し、2020年(令和2年)4月1日より多目的ダムとしての運用が開始されたそうです。ウィキペディアの該当項によりますと、総事業費は約5320億円で日本のダム史上最高額となり、計画から68年を要したそうです。水没総面積:316ha、水没戸数:340戸…。何れにしても、私達が歩いたかつての吾妻渓谷遊歩道の西側半分は、ダム湖(八ッ場あがつま湖)に沈んでしまっています。
小蓬莱(見晴台)にて:1998年10月24日に撮影
↑このすぐ後ろが八ッ場ダムになりました・・・
このページのトップへ↑
ホームへ
|