自画自賛王・ターザン山本、見参!
〜 自 画 自 賛 と は 何 か !? 〜


この「とあるウェブマガジン」が
本格創刊したら最大の目玉になるはずの
ターザン山本さんの連載。
それに先がけて、初めて
山本さんにお会いした時に聞いた話を
これからほぼ毎日、掲載していきます。

※ターザン山本さんがどんな人なのかは
 こちらを参照してください

一時はプロレス界を追放され、
奥さんにも逃げられてしまったにも
かかわらず、見事に完全復活!

こんなに元気で
メチャクチャで、楽しそうな、
55才の人はまずいないでしょう!

そしてこれほど
自分を自画自賛できる人もまずいません!
これは素晴らしい才能です!

そういうわけで、
山本さんの元気の源である
「自画自賛」とは何か?
を中心に話は進んでいきます。

読めば、きっと元気が出るはずです!
自画自賛の面白さに気づくはずです!
もっと毎日が楽しくなるヒントが
見つかるはずです!

ではどうぞ!



<01> 今は最高に面白いよぉ! 
<02> 自画自賛とはギャグであり、サービス!
<03> VIP待遇を受けて楽観主義になった!
<04> オレは現在の日蓮、親鸞!そしてモーツァルト!!





<05> 「無邪気さ」は重要なキーワードだね!

山本  ヤバイと思ったよ。
    オレがこんな風になったらおかしいって思ってたよ。

    オレがそんな風になる必要ないんだよね。
    ほんとにさぁ、思ったようにさぁストーンッと落ちたよ。
    上にあがった分だけ、落ちたら落差、大きいよね(笑)。

谷田  普通、人は落ちるのイヤじゃないですか。
    どんどん上に行きたがるというか。

山本  あのね、上に行くとね、
    守ろうとするんだよね、まず。

    地位を、そのポジションを守ろうとするわけですね。
    もっと上にいきたいと思う。
    もっと上に行こうとしたら、そこにものすごい無理があるわけよ。
    で、まわりに迷惑をかけたり、バランスが崩れたりするわけよ。

    結局はそれが挫折の原因になったりするんだよね。
    守ろうとすると、また窮屈な精神状況、生活状況、
    日常的な状況に陥るわけですよ。

    上に行けば行くほど、そういうリスクを背負うんだよね。
    そうすると、その人の自我が、なんていうかさ、
    苦悩した状態になるわけ、何かがまとわりついた状態というかさ。

谷田  あー、政治家の汚職とかって、そういうことなんでしょうね。
    上にいることを守ろうとした時に、
    不自然なことが発生するというか。

山本  そうなんだよ。自分の地位とポジションを守ろうとするわけよ。
    ってのなぜかっていうと、政治家のさぁ
    ポジションにまつわる余力みたいのがあるじゃない、いろいろ。
   
    たしかに、上に行けばあるんだよね。
    週刊プロレスの編集長であればさ、みんな寄ってくるもん。

谷田  その時と今を比べると、やっぱり
    今の方が断然楽しいなってかんじですか?

山本  だって何も気にしなくてもいいもん。
    週刊プロレスだと売り上げを守らなきゃいけない
    ってのがあるわけよ。

    売り上げを守らないと、あれだけ会社で
    好きなことやってて許されてた存在だから、
    もし落ちたら、パッと、ガバっと反動がきちゃうわけよね。

谷田  会社は手ぐすねひいてるわけですよね。

山本  あの状態になるわけですよ、
    佐渡金山奉行の大久保長安みたいに。

    一網打尽にさぁ、一族郎党、全部殺されたでしょ、
    徳川家康かなんかに。自分で金を着服したかなんかして。
    そういう状態になるわけよ。

    だから僕としては、ヤバかった。
    会社的にももうヤバイ状況にあるわけですよ。
    僕には、好きなことをやらせてくれてるわけですよ。
    
    会社でアルバイトは禁止されてるんだよね。
    でも、僕はテレビとかラジオとか出るでしょ、
    あるいは他に本は出してはいけないとか、あるわけよ。
    オレは、テレビは出るわ、ラジオは出るわ、
    新聞には出るわ、雑誌には出るわ、本は出すわでさあ、
    もう会社の就業規則全部、打ち破ってるわけですよ。

    そしたら、他の役員とか社員からしても
    「おかしい」ってことになるわけじゃない。

    週刊プロレスの売り上げが絶大で、
    資本主義の論理からすると、儲けさしてるわけじゃない、莫大な額を。
    だから痛し痒しなわけですよ。言えないわけですよ。
    泳がされるわけですよ、ボクは。

谷田  売れてる限り、ほっとこうと。

山本  だってさぁ、会社の給料と他で稼いだお金が同じだったんだもん。
    だから全会社の200何十人いた中で、給料さぁ、
    部長だったのにオレ、5番以内に入ってたもん。

    だから余計もう、それ自体が常軌を逸しているわけでしょ。
    そうするとやがては、マット界を追放されたり、
    会社を辞めるはめになるんだよ。

谷田  「いい状態」ってのは、つづかないもんなんですね。

山本  つづかないよ、そんなものは。
    でも、まぁ、ベースボールマガジン社では、
    そういう会長命令で、ボクはVIP待遇されてたわけですよ。

    「あいつには何もいうな」という命令が下ってるから、
    人事部長にせよ、他の重役連中もボクのやることには、
    見て見ぬふりしてたわけ。会社的にはおかしいもんね。

    でも資本主義の論理としては、
    儲けさしてる奴がナンバーワンだってのがあるでしょ?
    そのへんでボクはほんとにさぁ、
    バランスが悪い状態に入っちゃってたんだよね。

谷田  でも今から考えると、山本さんみたいな人が、
    会社に属していたってことが信じられないですね。
    ベースボールマガジン社は懐が深かったんだなぁって思いますよ(笑)。

山本  ボクに対してだけ深かったんだよ(笑)。
    それもなんていうかさぁ、ひとつはね、
    許されるのは、「才能」で許されるんじゃないんだよね。

    「性格」で許されちゃうですよ。性格からくる雰囲気で、
    普通だったらルール的には間違いなんだけど、
    性格で認められるというか、許されちゃうとこがあるというか。

    性格でトクをするというのは、重要なわけですよ。

    うん、人間ってのは性格が重要だ!
    で、その性格が、無邪気であればあるほど許されちゃうわけですよ。

谷田  無邪気!

山本  無邪気というキーワードは重要だね。

谷田  まず無邪気になれ!と。

山本  無邪気になるためには、やっぱりさっき言ったように、
    それだけの実力と才能が必要なんだよね。
    それがなくて無邪気だったらさぁ、ホントにさぁ、
    「お前アホか!」と一言で終わるからね(笑)。

谷田  たしかに(笑)。

山本  だから、才能があるとか実力があるということと、
    無邪気さという、この非常に相反するものとのアンバランスさが、
    人を楽しませちゃうんだよね。
    この落差の大きさがいいわけですよ、逆に言ったら。

谷田  スゴイことやってるのに、この無邪気さ!ってことですよね。

山本  そうそう。だからボクがテレビに出てくると、
    会社の人間も喜んでたよ(笑)。

谷田  面白いな〜って(笑)。

山本  そうそう。こいつ社員だけどアルバイトしてるとか
    どうだこうだというより、面白いな〜笑えるな〜!
    ということなんだよね。
   
谷田  ところで飲み物、おかわり頼みます?

山本  ああ!…(メニューを見て)これだ、
    お兄さん!クランベリー一丁!

                          (つづきます)


※元週刊プロレス編集長、今はプロレスライター&編集者養成塾
 「一揆塾」の塾長でもあるターザン山本さんの「一揆塾」HPは
 こちら。塾長と塾生の本気の闘いは一見の価値アリ!


 


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