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「バイファム」第26話感想

今回からOp.のアニメ、曲のアレンジが変更になる。改悪。もっとも番組を続行するためにはOp.が削られるのはやむを得ないか。
8番のトゥランファムで訓練するロディとバーツだが、なかなかうまくいかない。ロディにはもうバイファムの操縦感覚が染みついているらしい。トゥランファムはパイロットとガンナーの2人が必要だから、人手のたりないジェイナスにはなかなか厄介な存在とも言える。
トゥランファムが全部で何機あるか知らないが、少なくとも1機ではない。ケンツとマキも11番のトゥランファムで訓練に参加。高ゲタもばっちりとりつけてある。
訓練の難易度はケンツが最高レベルと言うのをマキがビギナーに設定させる。出撃するケンツは、カセットテープ(?)をセット(なぜデッキがある…?)。エレキギターが鳴り響く。ケンツいわく、特殊機動部隊はそうしているんだそうだが、本当かな? 通信が耳に入らなかったら最悪だが。それにBGM付きで戦うのはゲーム感覚っぽくて嫌かも。船を出たケンツはいきなり最大加速、さっきからマキはいい迷惑だ。というか、マキのほうが年上なんだから、もうちょっとイニシアチヴをとったら?
銃口(円い)からタウト星に絵が切り替わる演出は、うーん。それを見ながらスコットは航海記録をつける。敵艦隊との遭遇、つまり第23話から2日後だ。そしてあと20数時間でタウト星が目視できる。
クレアに連れられてマルロとルチーナが入ってきて、「異星人って悪いやつなんでしょ?」。返事に窮するスコット、クレア。牙、金色の目、髪の毛がいっぱい、角がはえている、というのがマルロとルチーナにとっての異星人。「恐いけど、やっつけなきゃいけないんだ」と言う2人は、カチュアがジェイナスにいることの意味がまだ理解できない年齢のようだ。カチュアがここにいないのがせめてもの救い。
ロディもようやくトゥランファムに慣れてきたみたいだけど、やっぱりいまいちしっくりこない。いっぽうケンツとマキは、初めてにしちゃ相当うまい。トゥランファムの場合、コンピュータが肩代わりしてくれるところが、旧機種より多くなったとバーツが解説。
明日にはタウト星。「おふくろ元気でやってっかなー?」とシャロン。ペンチにおふくろが何をやってるのか聞かれる。ペンチが、父親のことを聞かなかったのは偉いが、もうちょっと察してやれよ。無理? 「いちおうアーチストなんだ。…アハ、踊り子さ。スペースダンサーよ。スペースダンサーっていったって、ちいちゃな酒場で踊るドサまわりだけどさ。でもおふくろが踊ると、ちいちゃな舞台が輝くんだ。ダイヤモンドみたいにきれいなんだから、ホントだぜ。たださ、体が弱いから大きな舞台じゃ踊れなかったんだ。今ごろカゼひいてなきゃいいけど」……ううっ、いじらしい。踊り子なのは本当だろうけど、時として踊りながら衣装を脱がざるをえないのは言えないんだろうね(あくまで邪推)。そうじゃなかったとしても、多分に性的な魅力を強調するようなたぐいの踊りであるのはほぼ間違いないだろうから、シャロンはどう思ってるんだろう? 体が弱いのは忘れていた。これも本当だろうけど、だから大きな舞台じゃ踊れないのは、ウソが入っていると思う。フレッドに「案外お母さん思いなんだね」と言われて「そーでもないぜ、オレだって人の子だからな」…照れてる、照れてる。
それを聞くカチュアもつらいものがある。彼女を心配するジミー。「ううん、何でもないわ」
そろそろ拡大して見えてきた星はククト。タウトは今、裏側にあって見えない。こちら側に来るのは2時間13分後。
訓練を終えて、トゥランファム2機は戻ってきた。"Welcome home, Mr.Barts", "Thank you, Boggy"(ボギーのスペルは適当) "Welcome home"はOp.の2番と3番の間のセリフを意識しているんだろう。自分の操縦を自慢するケンツに、バーツは「こいつの性能がいいんだよ」。ケンツは「ああ、さすが新型」……アムロに聞かせたいぞ。ケンツにしちゃ謙虚(?)。が、マキにはいちいち声を出すなと。脳波である程度(?)コントロールしている設定なので、声出したほうが操縦しやすい、とケンツが言うのはまあ一理ある。
食事時。スコットは心ここにあらずといった面もち。食事の味もわかっていないみたい。30回噛まなきゃいけないとマルロがうるさい。「あー15回しか噛んでない」――ホント、うるさい。
スコットとしては、この先戦闘があるかが気がかりなのだ。できるなら戦いを避けたい。ケンツは弱気なこと言うな、蹴散らせばいいみたいに主張するが、よく考えると人質をとられているも同然なんだから、堂々と近づくわけにはいかないよなあ。
フレッドが「どっちにしてもタウト星に着いたら戦わなきゃいけないんでしょ」と口にしてしまい、食堂は静まり返る。ロディは、ローデンが言っていたようにガーディアンがついていると言うが、スコットは「そう願いたいね」。ごちそうさま、と一人先に立つスコット。実はしっかり全部食べているみたい。
どうやら夕食だったみたいで、暗い円周通路でスコットは一人、「本当に、ガーディアンなんて僕たちについているんだろうか?」。いかん、いかんなあ。ローデンが言ったのは、そう信じられるものがあるなら、信じるべきだということなのに。
タウト星が姿をあらわしはじめた。その周囲を巡るのは、どうやら監視物体だ。それも4つ。ということは、見つからずに接近するのは難しそうだ。しかし、4つの間に死角となる進入角度、つまり盲点があるんじゃないかと、それを探してみることにする。
眠っているマルロとルチーナの様子を見に来たクレア(疲れたのか、2人の部屋で屈伸運動)。彼女が部屋を出るとフレッド、マキ、カチュアがその盲点を探し当てて、休みに戻ってきたところ。監視物体のうち1つが機能していないのを発見、そのそばを通り抜ければいいと。
3人とも疲れているのだが、カチュアは1人、まだベッドに入らない(カチュアとクレアの部屋が別々のように見えた。相部屋のはずだが)。実はもう朝の7時だったりする。ブリッジで仮眠していたロディはシャワーを浴びに行く。ジョギング(?)しながら通りかかったロディがのぞいてみると、ククト語で、パパ、ママはどう言うかなどをコンピュータに翻訳させていた。「チャン、カア、ソドニ、タイアイ」このデータってラレド氏が残したんだろうか??
朝まで徹夜でブリッジにつめていたスコット。ついに居眠り。「案外かわいい顔してるんだね」「言えてる」「およしなさいよ2人とも」が、警報が鳴ってガバとはね起きる。結局、敵に見つかったらしい。
シャロン、ジミーは砲座に。ケンツがいなくなって手薄になった感はある。ケンツはもちろんトゥランファム。マキを呼び起こして、「ケンツ・ノートン軍曹、マキ・ローウェルガンナーと出撃します」と口上を述べて敬礼。スコットも思わず敬礼をかえす。「ああ、頼むよ。どうも」RVは初陣のケンツは「かかれー!」とはりきっている(いつものことか?)。しかし実機で訓練したのが昨日の今日なのに……。
バイファム出撃シークェンスが結構細かく描かれている。格納庫内の減圧はまだ。マキが搭乗していないから。なんと彼女はパジャマ姿&髪をおろしたまま&でも帽子はかぶっている。ドキドキ。彼女もまだ子どもっぽいところは残しているんだろうか? あと1、2歳、年上だったら、かなりあざとい演出になっていたと思う。「パージャマのままでー、あーなーたとー、ラウンドバーニアン、乗ーりーたいー」と歌いたくなる(ちょっと苦しい)。彼女は、どうせかけるんだったらこれにしてくれる? とカセットを渡す。
「あそこに動いてる星がある」とジミー。ドギルム3機が接近(敵RVの名前はいつつけてるんだろうねえ?)。またもや最大加速のケンツ。先走って討ち死にするタイプな気がする。「止めてよー」と悲鳴をあげるマキが不憫だ。トゥランファムのコンピュータの音声は、ボギーあたりとは少し変えてあるみたい(バイファム、ネオファムと違ってよくしゃべる)。
さっきのマキのカセットも昨日のケンツのも、「ディスク」と呼称されていた。メディア1枚に横に2枚ディスクが入っている構造なんだろうか??それはともかく、マキの音楽は、クラシック(「美しく青きドナウ」だっけ?)。個人的にはマキは普通にポップスだと思うんだが、ケンツへのあてつけなんだろうか? ケンツに「似合わない音楽」なのはたしかだが。
さすがにケンツは撃墜されかけて、ロディたちに助けられる。が、その後は敵の動きが妙で、簡単に撃破されていく。ジェイナスでは例のエキストラ力線が、放出されていた。調子に乗ったケンツは、逃げていくARVを深追いする。「ケンツ、やめてよー!」、「ケンツ、もうやめて」、「もうよしなって」、「もうやだー!」とマキはさんざん(「バーツ、もうやめて」だとアレかも…、おっとっと)。
もう1つ別の監視物体が近づいてきて挟まれそうになってトゥランファムはようやく引き上げる。が、やはり様子が変だ。ジミーは「この音」と何かを聞いたところを見ると、エキストラ力線があまりに強いとヘッドフォンにノイズがかかるか何かするらしい(かかっているBGM(?)ではないと思うが)。接近してきた監視物体は、もう1つにぶつかってどちらも爆発してしまった。
後半の第1回が佐々門作監なのもちょっと……。
原画
佐々門信芳

Vd: 1999.11.14, Vd: 1998.3.27