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「バイファム」第35話感想

前回(第34話)から1日以上経過、のはず。正確な経過日時は不明。そういえば、ここ数回スコットのナレーションがない。キャンプ生活だと、後悔航海日誌の音声入力がほかの連中に聞かれるのが恥ずかしいとか? 入力中にチャチャが入る、ということは十分ありうる。
またもやミューラァのテーマで幕開け。少々連発しすぎの感もあり。ミューラァの部隊は、ジェイナスから物品を押収。しかし、あんな雑な調べかたでいいのかね。副官が落としたスコットの写真は誰のものだろう。ヌードグラビアと一緒になっているのが不思議だ。
ミューラァの机の上には人形が。「確かに、あの船に女・子どもが乗っているのは間違いないようです」子どもはともかくとして、ククトには女性の軍人はいないのだろうか? そういえば見ないなあ。
熱心にブラジャーをいじっていたもう1人の副官氏。あれは誰の…、ではなく、ククトにはブラジャーがないんだろうか。にしては、用途に気づいたのは単に知恵がまわったのか、似たものがあるのか。
敵(地球人)のパイロットに子どもがいるという報告もあるそうだ。どこでばれたんだろう? タウト星? 子どもだからといって油断するな、と言いつつミューラァは、先日の試作機を子どもが追撃?(撃墜のあやまり?)、馬鹿な!?と信じられないでいた。
ここでタイトル。なんか左にずれていた。
ククト軍の偵察機に身を隠すロディとバーツ。行ったと思ったのが引き返してきたり、今日はよく遭遇するらしく、あまり動かないほうがいいと話し合う。崖下のRVはよく見つからなかったものだ。この効率ではジェダと会えそうにないが、だがここには人なんていそうにない。
ククトの住む者とてない荒れ地を一行は旅している。今日の食事当番はペンチとマキ。「弱火ってこんなものかな?」と鍋をかきまぜるマキ。このあたりからしてそうだが、今回のマキは異常にかわいい。これはひとえに作画によるものだと思うが、誰?
暇さえあればという感じでケンツはトゥランファムの整備。部品がすり減ったのを交換しているようだ。シャロンがなにやら工作しているのを発見、下に降りていく。なにをやっているのかきくと、「わかんねーだろ? フフン、移動式プライベートルームだよ」、つまり「野外用のトイレ!」。「オレはなくったってヘイキなんだけどさ、クレアやペンチがイヤだっていうから作ってやったんだ」じゃあ、マキとカチュアは? カチュアはそういう文句は言いそうにないけど(というか、カチュアはトイレに行かないって信じている人もいるかも……いないか)、マキはさすがにイヤだって言う気がする。
それを聞いたケンツ、「かーっ、ここは戦場だぜ。まったくこれだから軍隊に女はいらねえっつーんだ」。「ほー、えっらそうに。まったくガキンチョのくせに言うことはいっちょまえなんだから。10年早いんだよ、10年」ま、実際2つ年上なんだけど、年上ぶりたいのかね。
できあがったものを見ても合点のいかないケンツ。シャロンが模範実演してみせる。使わないときはたたんでおく。使うときには、まずひなたを見つけ、地面に穴を掘り、その穴に簡易トイレを入れる。と、トイレがぼわんとふくらむから、そこに入って穴の上にしゃがんで、用を足す。(足したら穴を埋めるべきだろうね……。あと中は暗いから拭くとき困らないかな? そこまで文句は言えない?)
もとは形状記憶合金でできたパラボラ(パララって言っていたような)アンテナにシートをはっつけたものだ。そのアイデアに感心するケンツ。が、ひなたがなかったら?、とつっこむ。「あー、そりゃ問題だな。どーしよー?」で、「オシッコかけりゃふくらむ」。……ボツ。
しかしよく考えると、女子の場合、用を足すには紙が不可欠。そっちの準備はどうなってるんだろう? マキあたりが巻紙持って、こそこそどっかに行くのをケンツが見つけて、
ケ「お、マキどこ行くんだ? ウワッ、モガモガ……何すんだよ!?」
バ「バ、バカ! 紙持ってるだろ、トイレだよ、トイレ」(小声)
で、マキが帰ってきて
ケ「紙持ってったってことは、デカいほうか!? にしちゃ早かったな!」
ボカッ!
なんてね。
などとやっている(やってない)一行を崖の途中の茂みからのぞいている別の一行が。ククトニアン4人組だ。4人とも頭に木の葉を乗せている。一番年かさの少年、つまりガイが(この時点では名前は不明だけど不便なので)、バギーに目をつけて3人を連れてこっそり降りていく。が、ユウが食料につられて一人で別のほうへ。
鍋の中身はできあがったようで、マキは味見をしている。「こんなもんかな? いけるいける」と、ペンチが「さっきから何度味見すれば気がすむの?」。とぼけるマキだが、「? 何?」。茂みが揺れた気がしたのだが……。ここのマキも鼻と口の間の距離のせいか、独特のかわいらしさが。
マキが後ろを向いたすきに、茂みがテーブルに近づく。いっぽうバギーの下に潜りこむ残りの3人。シャロンとケンツが歩いてくる、簡易トイレの話をしながら。「いいアイディアだと思ったんだけどなー」「バーカ、まだ言ってんのかよー。ダメに決まってる、あんなの」「ショックだよ」2人はバズーカの弾を探しに来ただけだ。
「ここはあたいがやるから、あんたチビちゃんたち起こしてきてくれる?」と言っている後ろで、ユウが手探りでテーブルの上の食事をつかむ。「あ? なんか変だなー?」ふたたびマキが後ろを向くと、もうしんぼうしきれなくなったのか、ユウが手づかみでむしゃむしゃやり始めた。「あーっ!! 誰? あんた!?」「このーっ!」いきなり現れた子どもにいきなり皿を投げつける。「こいつーっ!」そしてとっつかまえようとするが……。
逃げるユウの前にシャロンとケンツが。「あー!」「つかまえて!」マキの声が飛ぶ。「敵か?」と言ってケンツは思わず持っていたバズーカを構える。「撃つんじゃないよ」としゃがみこむマキ。くわばら。が、そのときバギーの下のガイたちが飛び出す。「なんだー?」なんて言っている間にガイがケンツに飛びかかる。「なんだテメーら!?」残りの2人はシャロンを。「なんだよこいつら、いきなり!?」
騒ぎを聞いたスコットが銃を持って飛んできた。「ケンツ、どうしたんだ!?」そしてマルロとルチーナが(昼寝から?)起き、添い寝していた(?)クレアもテントから出てきた。「てめーら、どっから来たんだ! 地球人じゃねーな!?」シャロンが気づく。「え!? お前たちククトニアンか?」ケンツに加えてマキ、スコットも驚く。「いてーっ!」メルに腕を噛まれてシャロンが悲鳴を上げる。「そーか、お前たちククトニアンかー!」
しかし、ガイはバズーカを奪い、ケンツの首をしめあげて立ち上がった。そのままケンツを人質にして、バギーに乗る。メルとケイもシャロンに構わずバギーへ。「ケンツー!!」叫ぶシャロンだが、岩に足を取られてころぶ。「くそったれー!」その岩を地面から引っこ抜いて持ち上げて、バギーに投げつけようとする(?)。「だめよ、シャロン!」バズーカがこっちを向いた。「やめろ、シャロン! 君たち、食べ物がほしいんならわけてやる。だからその子を放せ!」察しのいいスコット。「食糧守れ! 食糧!」(第18話)の人だからか? 4人と対峙するマキの立ち方が内股ぎみ。
岩を持ったまま「こんなことしてタダですむと思ってんのか、このヤロー!」と叫ぶシャロン。だが、叫ぶしかできない。ケンツが、ククトニアンなんだから構うことはないと言ったので、スコットとマキは顔を見合わせる。「ケンツ、やつらに逆らうな! 静かにしてろ!」ケンツは静かにならない。「こんなやつらの言いなりになってることなんかねえ!」
「ど、どうしたの?」とカチュアにたずねるフレッド。返事はない。ペンチは食器を持ったまま震えている。シャロンたちと対峙するガイ以外の3人はメシをがつがつパクついている。「みんなー、なんとかしてくれよー!」ケンツが弱気になってきた。
ガイはケンツを運転席に座らせると、発進をうながす。バズーカで頭をこづかれては、そうするしかない。「わーよせよせ、頭が吹っ飛ぶぞ! おまえらだって吹っ飛ぶんだからな」しぶしぶバギーにエンジンをかける。「そこつっつくなよ、スケベ!」ってどこつつかれてたんだ?
事態を見ていたマルロは、パチンコでガイに狙いをつける。「だめよマルロ!」と叫ぶが、ガイのおでこ(?)に玉が命中。ガイは思わずバズーカをぶっ放す。マキとスコットは当たらずにすんでよかった。
4人組が爆風に驚いているすきにケンツは逃げようとするも失敗。バギー発車。爆風で飛びかけたのか、マキは帽子を横向きにかぶっている。「ケンツ逆らうな! 必ず助けてやる!」スコットの声がバギーを追いかける。後を追うシャロン、「ケンツを返せー! ケンツをどうにかしたら、テメーら必ずぶっ殺してやるー!」
鍋(?)が音を立てて転がる。「あの子たちもおびえていたわ」と冷静なカチュア。「ああ、無茶なことしなきゃいいけど」
「みんなナニしてんのさ!?」シャロンが岩を放り投げて言った。「なんでヤツらを追わねーんだよ!?」「ああっ、そうだった」スコットがトレーラーに走る。シャロンも乗り込む。カチュアは偵察中のロディたちに連絡をとる。
4人組はまだメシを食っている。その食いっぷりにおもわず見とれるケンツ。しかし、こいつまで車の運転ができるとは……。いっぽう追うシャロンはバズーカを持って、「早く早く! 急いでってば!」とスコットをせかす。
事情を知らないバーツとロディがみんなを責める。「なんでみすみす!」「相手は子どもだったんだろ!?」って、自分たちだって子どもなのにねえ。武器も人質もいたのだ、下手に動けなかった。西へ向かっている彼らを追おうとしたとき、スコットと連絡がとれた。トレーラーとバギーでは見失わないようにつけるのがやっと。「何でもいいから早く来い!」とシャロンがせっぱつまった声をあげる。「くそったれめ!」
さっきからスコットをせかしまくっているシャロン。「早く早く!」「キャップ、これ以上スピード上げらんないの?」しかしこれが精一杯。「本当!? なんでよー? メーターの目盛り165まであるじゃん、たくー」(165km出せっての? それはあんまりじゃ……)「これは燃料計!」「えー? な、なんでもいいからもっとスピード出してよ!」彼女がうるさいのでスコットは運転の気が散って見失いそうだ。
が、なおも気をもむシャロン。「まずいなー、このままじゃ」そしてドアを開けて、「ロディたちはナニをもたもた……。来た、来たよ! 急いで、こっち、こっち! ったく」
バイファムとネオファムがバギーの前に出ようとする。ロディはバギーに通信を入れ、速度を落とすように指示する。ガイが通信機のスイッチを切ろうとしてケンツともみあいになり、車は危うく崖に激突しかける。
もみあいの最中、バギーは敵をキャッチ。2時の方向からUO2機急速接近。ケンツは、「お前たちの仲間」と言うが、4人の様子がおかしい(でもよく敵(ククト人)が来るってわかったな)。「こうなったらもうヤケクソだ。送り届けてやる」とケンツが加速しようとしたとき、ガイは逆にUターンを指示する。「行かなくていいのか? こっちは助かるけどな」
トレーラーの2人はバギーを見失っていた。崖の上に出たトレーラー。シャロンが見つける。崖を下って追跡続行。
敵のフローティングタンクに見つかってしまった。ロディたちはバギーを逃がし、敵を迎え撃つ。敵にやられるロディの顔の影のつけかたがこわい。タンクを1機撃破。「バーツ、横へ回り込め」「はいよ」結構余裕。
ガイはなんと迫ってくるタンクに向かって機銃を撃つ。しかしビームを受けて車から投げ出される。ケンツの上に4人が折り重なる。逃げ出す5人。ロディはバーツを5人のほうへ行かせる。が、2機を相手に苦戦、岩壁に激突する。ロディは敵を始末してバーツを助けに。
岩陰から戦況を見守るケンツ。「そうだロディ、やっちまえ!」だが、1機のギブルが5人をつかまえようと手を伸ばす。「南無三、もうだめか……!」そうはさせるかとシャロンがバズーカを構えて狙いをつける。反動でしりもちをつくが、見事に命中。バズーカをスコットに渡してケンツのほうへ走り寄る。「やったな、シャロン」とスコット。
残りの1機もロディが撃破し、戦闘終了。その場で4人を尋問。ガイ以外の3人は泣いている。「やいお前たち、よくも俺様をコケにしてくれたな! どういうわけなんだよ!? お前らも俺様も死ぬところだったんだぞ! やい、黙ってりゃすむと思ってるのか、このやろー! けっ、言葉が通じないと思ってだんまりかよ」
ペンチが彼らに非常な恐怖を抱いていることに注意。ククトニアンとはそういう存在なのだ。その点、「13」はちょっと。
どうせなら、簡易トイレじゃなくて簡易シャワーを作ってほしかった。シャワーじゃなくて行水なのかなあ。
そういえばジミーは? まったく出番がなかった気が。
原画
大島城次、井上和夫、古川達也、桑原周枝、佐藤久美子

Vd: 2000.2.12, Vd: 1998.5.28