No.111-2木曽の 御嶽山3067m その2 平成24年(2012年)7月29日〜30日 |
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山頂部のトレッキングを楽しむ 【歩行時間: 第1日=3時間30分 第2日=約5時間】 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ なんとか“しがらみ”を断ち切って、老いた両親の世話を近くに住む長女に任せて、山の仲間たち(山歩会)と木曽の御嶽山に登ってきました。特急電車とタクシーをフル活用しての大名登山です。 * やさしい長女には本当に感謝感激です。<m(__)m> 私達夫婦にとっては久しぶりの御嶽で、前回のとき(もう12年前です)は雨とガスでなぁ〜んにも見えず、こんなところを歩いていたんだ、と感慨もひとしおでした。 田ノ原から登って、お風呂のある山小屋「二ノ池新館」に泊まって、翌日は賽ノ河原、摩利支天山、三ノ池など、広大な御嶽山の山頂部をトレッキングして、ロープウェイの飯森高原駅に下山しました。つまり、1792年(寛政4年)に普寛行者によって開かれたとされる(御嶽山では2番目に古い)王滝道を上り、1785年(天明5年)に覚明行者が開いたとされる(御嶽山で最も古い)黒沢道を下る、というメジャーなトレイルでした。 * 覚明行者と普寛行者は御嶽教中興の祖です。 第1日目(7/29)は日曜日ということもあり、例の白装束の講登山者など、ものすごい人出でした。ガスっていたので展望は殆どありませんでしたが、足元のシナノオトギリやミヤマダイコンソウなどが目を楽しませてくれました。いきなりの標高3000mで、軽い高山病の症状が出たメンバーもいましたが、大事には至らず、知らずのうちに回復へ向かいました。 二ノ池新館は賽ノ河原を隔てて横長の摩利支天山を正面に仰ぎ、背後には剣ヶ峰が聳えるという好ロケーションです。山小屋にお風呂があるというのが、標高2900mの高所だというのに、うれしいかぎりです。石鹸もタオルも使えないというのは仕方のないところですけれど、なんと(木曽の)檜風呂で、無いよりはずっとマシだと思いました。山小屋に風呂は是か非か、という問題は…、この際“先送り”しておきますが…。 第2日目(7/30)は人影も大分少なくなって、お天気もまずまずで、中央アルプスや乗鞍岳などの展望もばっちりでした。今が旬の高山植物の花たち(→「木曽の御嶽山・花の写真集」)もとてもよかったです。山頂部の岩礫地など、厳しい条件下に逞しく咲くイワベンケイやコマクサ、そして可憐に俯いて咲くアオノツガザクラ…などが特に印象的でした。 女人堂を経由する下山路にはウラジロナナカマドとタカネナナカマドが特に多く、それらの違いなどについて観察したりして、とても楽しかったです。“御嶽山の中でも屈指の紅葉スポット!” には大納得です。 ところで、前回の御嶽登山がシドニーオリンピックで、今回がロンドンオリンピックの開催中、というのはなにかの因縁でしょうか…。 * NHKの取材班と遭遇: 八合目の女人堂からロープウェイの鹿ノ瀬駅へ下っているときに、シリーズで放映中のNHK・BSプレミアムの番組「にっぽん百名山」の取材班とすれ違いました。イケメンのガイドさんが先頭を歩いていました。 「こんにちは〜」 と明るく挨拶して、道を譲っているとき、後方のスタッフから声を掛けられて、メンバーの何人かがインタビューを受けました。私もインタビューを受けたのですが、「どちらから登ってきましたか?」 という質問にとっさには“田ノ原”の地名が思い出せず、「あっちから登ってきました!」 と答えましたが、やはりなんとなく白けたムードになりました。放映されるとしたら来月(9月)だそうです。私の部分は当然“カット!”だろうと思いますが、かなりマニュアル的にてきぱきと答えていたメンバーもいましたので、もしかしたら…、などと、反省会でもみんなと盛り上がりました。 → 9月10日の夜に放映されましたが、やはり私たちのシーンはカットされていて、代わりに若い女性たちのパーティーへのインタビューの模様が映し出されていました。(^_^;) [後日追記] ホテル木曽温泉: 帰路の立ち寄り湯に利用しました。ホテルですからゆったりのんびりまったりと湯に浸かることができます。泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウム−炭酸水素塩・塩化物温泉で、薄茶色に濁った湯でした。口に含むと甘酸っぱい味で、近くの鹿ノ瀬温泉からの引湯とのことです。特に露天の檜風呂は気分最高でした。専用の休憩所もあり、風呂上がりに飲んだ缶ビールが旨かったのは言うまでもありません。2台のタクシーの運転手さんは、この間ずっと私たちを待っていてくれました。 御嶽登山関係のバス便については、非常にその便数が少なくて、計画の段階でもとても苦労しました。ここも、矢張り、マイカー登山が主流のようです。 木曽の御嶽山・花の写真集: 本山行で撮ってきた花の写真をまとめました。 木曾の御嶽山・その1: 12年前(H12年9月)の山行記録です。 * 平成26年9月27日の、戦後最悪といわれる御嶽山の噴火災害について、被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。[後日追記]
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