No.123 大台ケ原山1695m 平成13年(2001年)5月3日〜6日 |
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第1日=近鉄大和上市駅-《ホテルの送迎バス》-湯盛温泉 第2日=湯盛温泉-《タクシー》-大台ケ原駐車場〜シオカラ谷〜大蛇ー〜牛石ヶ原〜尾鷲辻〜正木ヶ原〜正木峠〜日出ヶ岳分岐〜駐車場・大台荘 第3日=大台荘〜日出ヶ岳〜(大杉谷)〜桃ノ木山ノ家 第4日=桃ノ木山ノ家〜宮川第一乗船場-《乗合タクシー》-松阪駅… 【歩行時間: 第2日=3時間 第3日=5時間20分 第4日=3時間10分】 |
大台荘 大蛇ー 牛石ヶ原 正木ヶ原 |
*** コラム *** 正木峠付近のトウヒの立ち枯れについて、開発のあおり、大気汚染がもたらした酸性雨、温暖化、シカの食害…、など様々な要因が考えられているようです。 はっきりとした主因の一つに自然災害とその後の処置があるようです。昭和34年にこの地を襲った超大型の台風・伊勢湾台風とその2年後の第2室戸台風により大台ヶ原のトウヒ林は決定的な打撃を受けたそうです。木々がなぎ倒されて、開いた空間に太陽が直接当たり風が通って、苔生していた地面は乾燥し、ササが侵入してくるなど、トウヒの種が直接芽を出すのは難しい状況になってしまったのです。そしてもっといけなかったのがその後の(人間による)処置だったといいます。大量の風倒木を(すぐに)搬出してしまったのです。つまり、苔生した倒木に落ちた種か育つという自然の遷移を(トウヒの倒木更新を)期せずして妨げてしまった、ということらしいのです。 また、トウヒ林衰退のもう一つの主因にシカが増えすぎたことがあるのも間違いないようです。シカの好物でもあるイトザサ(ミヤコザサ)が生い茂っているからトウヒの実生が育たない、ということもありますが、仮に芽生えたとしてもシカが新芽を食べてしまうのです。ミヤコザサは55年くらいのサイクルで一斉に枯れるといいますが、そのワンチャンスをものにして芽生えればいいのですが、そのときはときすでに遅し(つまり当地のトウヒが絶滅してしまっているかも)…と、負のスパイラルに巻き込まれているのがこの地の現状かもしれません。 「日本の森列伝・米倉久邦著」などを参考にして後日追記しました。(H27年7月) 人間が関与してシカの個体数を調整(管理)することについては、絶滅させてしまった(シカの天敵の)ニホンオオカミに対する日本人の永遠の懺悔として、今もこれからもずっと実行していかなければならないことです…。 と…しかし…今までのところ…、人間は自然界においてはそれほど(自然を管理できるほど)エラくはないと思います。…それは、矢張り神が決めることなのかもしれません…。
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