No.256 蕨山(わらびやま・1044m) 平成21年(2009年)4月8日 |
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西武池袋線飯能駅-《バス60分》-名郷〜蕨入林道終点〜蕨山1044m〜藤棚山920m〜大ヨケの頭771m〜小ヨケの頭〜金比羅山660m〜金比羅神社跡〜さわらびの湯(入浴)-《バス50分》-飯能駅 【歩行時間:
4時間40分】 |
明るい雑木林 |
あっ・・・ アカヤシオだ! |
再び蕨山へ H24年(2012年)4月29日 今年は春が遅かったので、新緑の時季もずれ込んでいるようです。おかげで、芽吹きの新緑や山腹のパッチ状の萌黄色を存分に楽しむことができました。ミツバツツジはほぼ満開で、アカヤシオも辛うじてまだ咲いていたり、所々にはヤマザクラも咲き始めていました。山がくすくすと笑い始めていたのです。 しかし、下山地の「さわらびの湯」は大混雑で、30分待ち、とのことだったのでカットせざるを得なかったのが残念でした。いつもはガラガラの路線バスも、この日は行きも帰りも超満員でした。やはりGWは避けるべき、との教訓です。山中はとても静かだったのですが…。 帰路の飯能駅近くの中華店で打ち上げをしましたが、麦酒や紹興酒が美味かったので、ついつい飲み過ぎてしまいました。(^_^)/~ |
*** コラム ***
しかしちょっと疑問に感じたこともありました。それは植えられた樹種のことです。陰樹(耐陰性が高い)のイロハモミジはヒノキなどの高木の下層でも何とか育っていくかもしれませんが、ヤマザクラは陽樹(耐陰性が低い)なので、はたして暗い林内で育つでしょうか。それとも、光環境を管理して下層木(ヤマザクラの幼樹のことです)の生長を維持させるのでしょうか。その場合、上層木(ヒノキのことです)の間伐や枝打ちがしばしば実行されなければなりませんが、そんな“手間とヒマと金”を費やす気力とやる気と勇気が県にあるのでしょうか…。もしかして、植林地帯の北側が明るい雑木林(自然林)なので、そちらから斜めに日が差し込むのを見越した施策かもしれません…。と、まぁ、(多分)当地の森林施業の専門家たちが考えて植えたのですから、私がやきもきすることはないとは思いますが…。 と、ここまで書いたところで、ふと思いついて、上述の文章をほとんどそのまま埼玉県・森づくり課の担当者宛てにEメールで送ってみました。するとなんと、20〜30分後には間伐・森林循環担当の職員さんから丁重な電話があって、懇切丁寧に説明していただきました。この素早い対応には流石に驚いて嬉しかったです。 説明された内容を要約すると次のようになります。 埼玉県・森づくり課からの回答内容 ● (上述の意見については)概ねその通りである。つまり今後も枝払いや間伐などの管理を充分に行うつもりだ。尾根筋の登山道がギャップ(林床に光が射し込む樹冠の隙間)になることや、北側の明るい雑木林も光環境に寄与するはずだが、実際にうまくヤマザクラが育つかどうかは未知数で、不安がある。シカなどの食害も心配だ。 ● あえてヤマザクラを植えたのは登山者の目を楽しませたいからである。 ● 植えたイロハモミジやヤマザクラだけでなく、自然の埋土種子(シードバンク)からの実生も期待している。 ● このような意見や質問は大変に嬉しい。今後も埼玉県の山や森をよろしくお願いしたい。 なお、「ヤマザクラは短命だから(将来的に樹種を)変更しやすい」 ともおっしゃっていましたが、それは多分なにかの勘違いだと思いました。ソメイヨシノは短命だけれどヤマザクラは(陽樹としては)けっこう長生きなんです。しかしながら、ずいぶんと長い間、熱を込めて色々と説明していただいた埼玉県・森づくり課の担当職員さんには本当に感激しました。 蕨山のこの山稜における(数年後の)ヤマザクラの花やイロハモミジの紅葉がとても楽しみです。うまく育ってくれればいいのですが…。 |