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No.344 藤野丘陵 金剛山から高倉山
平成28年(2016年)3月8日 晴れ

「藤野丘陵・金剛山から高倉山」の略図
心と体に優しい極上の里山歩き…

JR中央本線藤野駅〜一本松山(名倉山)337m〜葛原神社下〜鶴島金剛山491m〜名倉金剛山456m〜天神峠〜高倉山379m〜芝田〜藤野駅 【歩行時間: 4時間】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ[鶴島金剛山]へ


 スギ花粉が飛びまくる早春の、しかしほんのりと暖かい日に、JR中央本線の藤野駅前から南へ向かって歩き始めたのは午前8時40分頃でした。目指すは2座の金剛山(鶴島金剛山と名倉金剛山)と高倉山へ連なる低山群で、その一帯を藤野丘陵と呼ぶ人もいるようです。
 まずは桂川(相模川)を弁天橋で渡って、道標に従ってアスファルトを葛原(とずらはら)方面へ進みます。暫く進んで左手の遊歩道へ入り、一本松山(名倉山)へ向かって山道を登り…、その山腹から北面を振り返ると…
おぉ!
一本松山の登りから北面を望む
大菩薩〜扇山〜権現山〜三頭山〜笹尾根〜生籐山〜連行峰〜陣馬山…などが一望です。
弁天橋のたもとにある「カナダ雁」 葛原にある「FLORA・FAUNA」 葛原にある「回帰する球体」
藤野には「芸術の道」があり、様々なオブジェ(野外環境アート作品)も楽しめます。
明るい尾根道
鶴島金剛山へ続く雑木の尾根道
この山域にはコナラが多いです。
石祠があります
鶴島金剛山の静かな山頂
樹林の隙間から360度の展望!
鶴島金剛山の山頂からの展望(YouTube)
早くも開花!
尾根道沿いのヤマツツジ
開花しそうでした。今年は早い!
古峰神社の祠があります
名倉金剛山の山頂
旧・藤野町十五名山の1座です
左下に見えるのは「ふじの温泉病院・東尾垂の湯」
名倉金剛山の山頂から南面(丹沢〜道志)の山々を望む
三等三角点のある高倉山の山頂
天神峠から登り返すと高倉山山頂
* 通行止めの件: 高倉山の山頂から更に10分ほど東へ進むと「見晴し台」へ出ますが、ここに「通行止め」の看板(相模原市)が出ています。 → ここから秋山川橋へ下って芝田の里道へ至る区間の遊歩道が「平成26年2月の大雪や激しい降雨の影響で、安全のために通行止め実施」…
 一瞬たじろぎましたが、しかしまぁ自己責任で、と覚悟を決めて、当初の予定通りその通行禁止区間を歩いて下山しました。私の鈍足で約30分間の歩程でした。…結果論ですが…、“遊歩道”としては通行禁止もやむを得ないかもしれませんが、“登山道”としては問題ないと感じました。
少し荒れていますが問題なく歩けます。
秋山川沿いの「遊歩道」を芝田へ向かう
ここも、実は通行禁止区間です!
日連アルプスの八坂山(左)と金剛山
芝田の集落から秋山川を挟んで日連金剛山を望む
藤野駅に着いたのは午後2時頃でした。

 心と体に優しい里山歩きはアウトドアの真髄を再確認するには打ってつけですが、玉の汗の極限の境地(つまり達成感のある登山の境地)に至れるか、ということになると少し物足りなさを感じてしまうものです。今回のこのコースについては、期せずして遊歩道の他に登山道(つまり通行禁止区間)も歩いたので、それが幸いしたのかもしれません。多少は“達成感”を得ることができました。…と、少し「山ヤ」を気取ってみたくなってしまったこの日の私です。

* この山域の金剛山について: JR中央本線藤野駅の南側に位置する低山群には、少なくても4座の金剛山があるようです。藤野丘陵の(本項の)名倉金剛山456mと鶴島金剛山491m、その東側に秋山川を隔てて連なる日連(ひづれ)アルプス西端の金剛山420m、そして南に離れて聳える秋山・阿寺沢地区の金剛山632mです。地籍については名倉金剛山と日連金剛山が神奈川県相模原市緑区で、鶴島金剛山と阿寺沢金剛山は山梨県上野原市に属しています。面白いのは、その4座の何れもが国土地理院の地形図には山名注記のない、つまり知る人ぞ知るの(静かな)山であるということです。

東尾垂の湯:バックは高倉山温泉マーク 下山後は、JR藤野駅前から無料送迎バス(約15分)を利用してふじの温泉「東尾垂(ひがしおたる)の湯」で山の汗を流しました。この温泉施設の北側には、秋山川の流れる谷を隔てて今回歩いた高倉山などがすぐ近くに望めますが、(高倉山から)直接下山するには橋がないので、ぐるっと迂回する長〜いアスファルト歩きを覚悟しなくてはなりません。なので、いったん藤野駅へ下山、というコースを選択した次第です。
 “源泉100%掛け流しの湯”が売りのようで…微妙ですが(循環式を併用?)…多分そうだろうと思いました。隣接する「ふじの温泉病院」で利用していた源泉を一般開放したものであるとのことですが、何れにしても、至極気持ちのいい湯でした。泉質はナトリウム・カルシウム硫酸塩温泉(PH9.9:アルカリ性)、源泉45.8度、無色透明無味無臭、ヌルヌル感あり。休憩室やレストランなど、各種の設備は充実しています。地籍は神奈川県相模原市緑区で、ロケーション(山に囲まれている)もよく、この方面へ行ったときに“使える”日帰り温泉施設だと思いました。
 → この後、「東尾垂の湯」は閉館したようです。いい立ち寄り湯だと思ったのですが、とても残念です。[後日追記]