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No.380 藻岩山(もいわやま・531m)
令和元年(2019年)6月27日(木) 曇り レンタカー利用
「藻岩山」の略図
旭山記念公園コースの藻岩山登山口
藻岩山登山口

花は終わって黄緑色の果実が・・・
(シロバナ?)エンレイソウ

慈啓会コース〜山頂
観音像(二十八番)

気持ちのいい自然林を歩く!
山頂は近い!

札幌の街並みを俯瞰!
藻岩山山頂の三角点
アイヌ料理では鱗茎を食するらしい・・・
水明郷のエゾスカシユリ


LCCを利用して北海道の山旅4日間・そのA
藻岩山は藻岩山だ!

第1日目(6/25)=…新千歳空港…-エアーホステルLCC(千歳市内)
第2日目(6/26)=エアーホステルLCC…樽前山登山…休暇村支笏湖

第3日目(6/27)=休暇村支笏湖-《車1時間》-旭山記念公園・藻岩山登山口駐車場〜馬の背〜藻岩山〜馬の背〜慈啓会病院前〜旭山記念公園(散策)〜駐車場-《車50分》-丸駒温泉旅館 【歩行時間: 3時間30分】
第4日目(6/28)=丸駒温泉旅館…オコタンペ湖…水明郷(勇払平野の一部)…新千歳空港…成田空港
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(藻岩山)へ


前項(樽前山)からの続きです

 第3日目(6月27日・曇): 藻岩山の山頂はブタナの花園…
 札幌市街の南西に位置する藻岩山の登山口のひとつ、旭山記念公園の駐車場から歩き始めたのは午前9時50分頃だった。天気予報によると午後からくずれ始めるらしいので、本日は特に“早目の対応”が肝心だ。
 「自然歩道」を歩き始めるとすぐ、シラカバ、ウダイカンバ、ダケカンバ、ミズナラ、イタヤカエデ(エゾイタヤ)、ハウチワカエデ、シナノキ、ハリギリ、コブシ(キタコブシ)、ハルニレ、オヒョウ、キハダ、サワシバ、ヤマグワ、アズキナシ、…などのやさしい森が私達を包んでくれる。林床の主はチシマザサ(ネマガリダケ)だ。公園的な植生かも、と予想していたのが、よい意味で裏切られた。なんとなれば、この藻岩山は(山頂部にあった碑文によると)大正10年に北海道の天然記念物に指定されて自然が保護されているという。地元の自然保護団体やボランティアの方々に頭の下がる思いだ。
 「ケーブルカーがあったり自然が保護されていたり市街地に隣接していたり、まるで(東京の)高尾山みたい」 と佐知子が云う。…なるほど、と思った。この地で発見された動植物も多いらしい。
 クルマバソウやエンレイソウなどが緑の果実をつけている、など、春の花が咲き終わって道端は少し寂しい感じだったが、チシマアザミが見ごろを迎えていたのは嬉しかった。その他に咲いていた花ではダイコンソウ、ハナニガナ、エゾタツナミソウが少しだが、目立っていた。
 「馬の背」で慈啓会病院前コースと合流すると、道端には観音様の小さな石像が次々に現れる。西国33観音霊場に因んだものであるらしく、慈啓会病院前から山頂までの“参道”に全部で33の観音像が祀ってあるという。表情や形の違うそれぞれを見るのも楽しい。樹林の隙間からはコンクリート色の札幌市街が見えている。
 しかし矢張り…高尾山と同じように…正味1時間強でケーブルカーの山頂駅前広場に着いてしまった。近くには電波塔や藻岩観音奥之院の六角堂があり…何気に、花壇にはブタナが咲き乱れている。駅舎(スターホール)の裏手に回ってみると立派に飾られた三等三角点の標石がある。曇り空だったこともあるけれど展望は案外で、東面の柵越しに札幌の街並みが(一部)見える程度だった。定評のある夜景がきっと素晴らしいのだろう。

* あとで知ったことなのですが、この山頂の駅舎内にはレストランがあり、屋上には立派な展望台があるそうです。苦労して(歩いて)山頂に辿り着いたら自動車が停まっていたりビルが建っていたりしたら、やっぱり興醒めで、どうしても引いてしまいます。私達のそのクセというか傾向が、今回はちょっと裏目に出た(山頂からの大展望を見損なった?)かもしれません。

 下山は来た道を馬の背まで引き返し、分岐を右折して尾根を外れ、慈啓会病院前コースを辿った。途中に「日本初のスキーリフト跡地」なるものもあって、その解説文などを丁寧に読んでみたりした。付近にはエゾマツ、オニグルミ、カツラ、ツルアジサイ(花)なども目立っていた。
 右手に慈啓会病院、左手に観音寺のある下山口からは閑静な舗装路を歩き、こちらも札幌市民の憩いの場であるという旭山記念公園をぐるっと散策してみた。東面を向いた公園の高台(標高138mの展望デッキ)に立つと、札幌の街並みが低アングルの大パノラマとなって広がる。左手(北面)には円山225mが近く、右手(南面)の藻岩山531mも近いのだけれど、生憎と厚い雲が垂れ込めていて殆ど見えない。これが残念と云えば残念だった。…ここもロマンチックな夜景スポットとしてカップルに人気らしいが…。
 振り出しの旭山記念公園の駐車場に戻ったのは14時10分頃だった。まだ日は高いので、南へ向かう国道453号線のドライブをまったりと楽しみながら、今日の宿・支笏湖北岸の丸駒温泉旅館へ向かうことにしよう。

* 藻岩山と高尾山について(補足): 八王子市の高尾山が都民の憩いの場であるのと同じように、この藻岩山は札幌市民の憩いの場で、何れも近くて良い山ということになるのだろう。観光的というか人の手が多く入っているというか、の割には自然が豊かに保たれている、ということもよく似ている。藻岩山の植物は約450種で、高尾山は約1500種ということだが、緯度の違い(つまり気候風土の違い)による「自然」の中身にはかなりの差がある。例えば、エゾマツやトドマツやオヒョウなどは高尾山には無いし、モミやイヌブナやシラカシなどは藻岩山には無い。…まぁそれは当然。
 年間の来訪者について、藻岩山は約90万人であるのに対して高尾山は約300万人で、藻岩山の方が静かな山であると云えるかもしれない。しかし単純には比較できない。というのは、冬期の入山者数の差は札幌と東京では段違いだと思うからだ。
 …そう、矢張り藻岩山は藻岩山で、高尾山は高尾山なのだと思う。


 第4日目(6月28日・薄晴): 案外と若そうな森だった…
 山旅最終日の午前中は、まず恵庭岳の裏側にある北海道三大秘湖のひとつ・オコタンペ湖へ行ってみたのだけれど、濃霧のためもあって何にも見えなかった。
 それから新千歳空港へ向かう途中の(勇払平野の一角)水明郷を散策してみた。樽前山の山稜からも見えていた「樹海」を歩いてみたかったのだ。「ヒグマに注意!」の看板にビビりながら、サイクリング道を横切って少し(樹海のような深い森の)奥へ立ち入ってみたけれど、道迷いが心配でそれほど遠くまでは行けない。ミズナラやシナノキやサワシバなどの…案外と若そうな森だったけれど…ステキな森林浴だった。上向きに咲くエゾスカシユリを見つけたときはちょっと感動だった。
 そして早目に空港へ行ってレンタカーを返して、食事をしたり土産を買ったりしてから、14時20分発のLCC(バニラエア)で成田へ向かった。
 イージーでフレキシブルで、そしてリーズナブルな今回の私達の山旅だった。

休暇村支笏湖と丸駒温泉旅館については前項(樽前山)を参照してみてください。

  佐知子の歌日記より
 樹木の葉 藻岩山のは大きいとインストラクターの君が言う
 帰るなり着替えもせずに梅を漬け午前一時の風呂に浸りぬ



藻岩山は自然がいっぱい!
夏緑林=冷温帯の落葉広葉樹林
夏緑林(この地の自然)を歩く
千島薊:キク科の多年草
チシマアザミが咲いていた!
夜景はすごいだろうな〜やっぱし・・・
旭山記念公園の展望デッキから札幌の街並みを俯瞰する

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