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福岡〜大分の山旅 そのB
No.396 ロープウェイで 鶴見岳1375m
令和2年(2020年)4月3日 薄晴れ レンタカー利用

九州北部の略図
略図
鶴見岳の略図
由布岳・東峰のピークから東面を撮影
由布岳から鶴見岳を望む
「四季の里」のサクラが満開!
高原駅から鶴見岳を望む

山上駅前から鶴見岳山頂部を望む
山上駅前の広場

左手に見えているのが由布岳
鶴見岳の山頂

山頂の岩(磁石)の上に石祠
火男火売神社上宮


マスクをつけて観光ハイキング

第1日目(3月31日・曇)=東京・成田…福岡空港…太宰府…英彦山麓
第2日目(4月1日・雨)=英彦山麓…英彦山登山…耶馬渓…別府温泉

第3日目(4月2日・晴)=別府温泉…由布岳登山…由布院温泉
第4日目(4月3日・薄晴)=由布院温泉-《車15分》-高原駅-《別府ロープウェイ》-山上駅〜鶴見岳の山頂部を散策(七福神巡りなど)-《ロープウェイ》-高原駅-《車》-福岡空港(LCC)16:50…18:50成田空港… 【歩行時間: 約1時間】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


*** 前項「由布岳」からの続きです ***

 3泊4日の福岡〜大分の私達の山旅も最終日を迎え、その帰りがけの駄賃に登ってみたのが鶴見岳でした。古来よりの霊山とのことで、本来は麓から歩いて登るべきだとは思ったのですが、帰路に予約していた航空便の時間の関係もありまして、標高差で800m近くを端折り…つまりロープウェイを利用して時間短縮を(楽を)しました。そのおかげで鶴見岳の山頂部をまったりと散策することができたのです。もちろん(新型コロナウイルスの感染予防のため)マスクをつけて、人との距離にも充分気を付けました。というか、今回の山旅では(何処も彼処も閑散としていて)ヒトとは殆ど会っていませんし会話もしていません。それは本当は悲しいことですが、今のこの世の状況ではやむを得ません。…で、この時季のこの人気の山としては(多分)超珍しい簡素で静かな観光ハイキング、を楽しめたと思います…。

●第4日目(4月3日・薄晴) 湯布院〜鶴見岳〜福岡空港
 閑散とした大駐車場に車を停めて、往復1,600円の乗車券を買って、別府ロープウェイの高原駅から始発(9時00分発)のゴンドラに乗る。定員101名の大型ゴンドラには私達の他にはもう一組の(私達と同じくらいの年齢の)ご夫婦と係員が乗っているだけで、やはりひっそりとしている。
 眼上の鶴見岳や眼下の別府市街など、移りゆく展望を楽しみながら高低差792.5mをゴンドラで約10分、標高約1300mに位置する鶴見山上駅に到着する。駅前の広場には「鶴見山上権現一の宮」やジャンボ温度計(このときの気温は約5℃)などがあり、ここから「札所めぐり」や「七福神めぐり」などを楽しみながら園地の遊歩道を散策する。…コハウチワカエデ、コミネカエデ、ツクシヤブウツギ、リョウブ、マユミ、コウツギ、アセビ(花)などの樹木が形よく管理されていて、よく整備された自然公園を歩いているような感じだ。パンフレットによると4月下旬にはマメザクラ、5月中旬から6月上旬にかけてはミヤマキリシマの花が見ごろになるそうだ。
 傾斜してしまった三等三角点の標石や立派な電波塔などのある、鶴見岳山頂の小広場に着いたのは10時頃だった。累積標高差で100m足らずの軽ハイキングだが、この山頂部をはじめ幾つかの展望所からの眺望はなかなかのものだ。少しモヤっていたのが残念だったけれど、北東面の別府市街の奥の国東半島や西面の由布岳の左奥の九重連山なども薄っすらと見えていた。この山頂広場の一角にある火男火売(ほのおほのめ)神社上宮の岩は磁石になっている、とのことで面白そうだったのだが、このときはそれをうっかりしてコンパスなどで確認するのを(つまり遊ぶのを)忘れてしまった。
 踵を返してロープウェイの高原駅へ戻ってから、近くの鶴見岳自然公園「四季の里」の満開の桜などを愛でたりした。そしてそれから、一路帰路についた。ところが…、レンタカーのカーナビが何故か高速道路を選ばずに一般道を指示したこともあり、福岡市内へ入るのに3時間半ほどがかかってしまった。とはいえ飛行機の時間には余裕で間に合って、やはり(ロープウェイを利用して)時間短縮したのが功を奏した、と今回の鶴見岳登山を正当化する私達だった。

 佐知子の歌日記より
格安のレンタカーにて旅すれば最後の仕上げは車内の掃除

* 一気登山: この鶴見岳には別府市的ヶ浜の海抜0メートルから一気に山頂までの約12km(標高差1375m)を駆け上る、という名物イベント「べっぷ鶴見岳一気登山大会」があるそうです。例年4月の第2日曜日に開催されるとのことですが、今年は新型コロナウイルスの感染防止のため中止ということでした。 残念なことですが、今は「トンネルは必ず抜け出るもの…」を信じてみんなが我慢するしかないですね。

* 鶴見岳・由布岳の恋物語: この地には美しい鶴見岳をめぐって由布岳と祖母山が争ったという三角関係の民話・伝説があるようです。 現地の解説版などによると…、やさしくて凛々しい由布岳と筋骨たくましい祖母山は(大地を揺るがして)争ったが決着がつかず、最後に鶴見岳は由布岳を選んだといいます。それで今でもすぐ近くに仲よく聳えていて、別府と由布院に熱い温泉が湧き続けているのは2つの山の仲が熱いからだそうです。

別府旅館「湯元美吉」と由布院温泉「山のホテル・夢想園」については前項「由布岳」を参照してください。

* 中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者が相次いだことが昨年末(12月31日)に発表され、それに端を発したのが新型コロナウイルスによる世界的な災厄です。国内では1月16日に初の感染者が発表され、それは3月末ごろから急速に増加して広がりました。私達が今回の福岡〜大分の山旅を終えて東京に戻った、その4日後(4月7日)に、7都府県を対象に緊急事態宣言が発令されました。そしてさらに4月16日、全国に向けて同宣言が発令されたのです。
 こんなときに3座の霊山(英彦山・由布岳・鶴見岳)に詣でたのですから…特にこの鶴見岳では「札所めぐり」や「七福神めぐり」もしたことですし…きっとご利益があるはずです。
 しかしもういけません。これから当分の間は家でじっとしているしかありません。まぁ、たまには近所の公園でも散歩してみようとは思いますが…マスクをして。[後日(4/16)追記]



*** 祈りを込めて、鶴見岳の「七福神めぐり」 ***
中国、道教の長寿神
福禄寿
大国主命と神仏習合したもの
大黒天
弥勒菩薩の化身といわれる
布袋尊
福禄寿と同じく星の化身
寿老人
七福神中で唯一の日本の神様
恵比須天
七福神の中で唯一の女神
弁才天
四天王の一仏で別名「多聞天」
毘沙門天

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