広島・山口 4日間の山旅日記 その2 No.435 秋芳洞と秋吉台 令和4年(2022年)5月31日(火) |
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第2日目(5月30日)=宮島・弥山登山…宮島観光…宮島口 第3日目(5月31日)=宮島口駅07:37-《山陽本線》-08:08広島駅08:26-《新幹線》-09:12新山口駅10:17-《バス》-10:54~秋芳洞見物~カルスト展望台~秋吉台科学博物館~若竹山253m~カルスト展望台~秋芳洞14:34-《バス》-15:19湯田温泉「西の雅・常盤」 第4日目(6月1日)=湯田温泉…東鳳翩山登山…山口…東京 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(秋吉台・若竹山)へ *** 前項(弥山)からの続きです *** という訳で、新山口駅前から路線バスに乗って37分、秋芳洞バス停に着いたのは午前10時47分、バスセンター内のコインロッカーにザックを預ける。時間をお金で買ったおかげで、秋芳洞も秋吉台もゆっくりと散策できる。…まぁ、痛し痒しといったところだ。 入洞料が高い(@1,300円)だけのことはあって、秋芳洞の大きさや奥行きの深さには圧倒された。「豪壮」とか「荘厳」という単語が、何のためらいもなく使えるスケールなのだ。岩手県の龍泉洞や高知県の龍河洞などとともに日本三大鍾乳洞のひとつに挙げられているという。洞窟の総延長は約10kmとのことで、累計の長さにおいては岩手県の安家洞(約23km)に次ぐ日本第2位、なんだそうだ。 サイト検索で調べていて面白いと思ったのは、その秋芳洞の総延長についての異同だ。美祢市の公式サイトでは「全長は約8.8km」で、美祢市観光協会の関係サイトでは「総延長は11.2kmを超え…」と書いてあり、ウィキペディアの該当項では「総延長は10.3kmに伸び、現在日本第3位にランクされている」となっている。なので私は“約10km”と書いたけど…、一体どれが本当? …まぁ、何れにしてもこの秋芳洞が“鍾乳洞としては日本最大規模”であることは間違いがないようだ。私的には、「トム・ソーヤーの冒険」や映画「八つ墓村」の洞窟シーンを、ず~っと脳裏に思い描いていた。 秋芳洞の奥まった処からエレベーターに乗って地上に出で、5~6分ほどアスファルトを上ると「カルスト展望台」で、秋吉台の大展望が広がる。こぎれいな休憩所で(昼食代わりの)ソフトクリームを食べながら、チラシやパンフレットを読み漁り、秋吉台と秋芳洞の成り立ちや地質・地形のことを勉強する。そしてそれから近くの秋吉台科学博物館方面へ進み、反時計回りに、「秋吉台自然研究路」へいよいよ足を踏み入れる。 若竹山253mまでをぐるっと周回するこの(ネザサやススキなどの)大草原の遊歩道は、明るくてとても開放的だ。カルスト地形特有の…超特大な一枚岩だという…石灰岩が草原からニョキニョキと突き出ている景観を間近に見ることもできたので、歩いてみて本当によかったと思う。所々の足元にはアザミがきれいに咲いていて、一瞬、この地の特産であるというアキヨシアザミ(絶滅危惧IA類)かと思って興奮したけれど、冷静になって考えると、今は初夏。…そうだよね、それは(どこにでも咲いている)ノアザミ、だよね。 *アザミ類は秋に咲きますが、その中で初夏に咲くのはノアザミだけです。 秋吉台の遊歩道(トレッキングコース)について、帰宅してから調べてみて分かったことだが、凡そ5つのコースがあるようだ。私達夫婦が(知らずに…指導標を頼りに)歩いたのは、そのうちで最も距離の短い周回コース「カルスト展望台コース:自然研究路」だったらしい。そのキャッチコピーは「気軽に歩ける自然観察プラン。時間がない人におすすめ」というもので…、結果オーライの効率的なコース選択だったようだ。正味の歩行時間は約30分で歩き足りないが、秋吉台の景観や自然を垣間見ることはできたと思う。…何時かまたこの地を訪れる機会があったなら、今度はもっと(気合を入れて、充分に時間をとって)長いコースを歩いてみたいな。 秋芳洞も秋吉台も国指定の特別天然記念物だ。ボキャ貧でその感動をうまく表現できないが…「流石にスゴかった!」というのが私達の本音の感想だ。昨日までの弥山(安芸の宮島)もそうだったが、…せっかく日本に住んでいるのだから…、矢張り一生に一度以上は訪れてみなければならない名勝だ、としみじみそう思う。 秋芳洞のバスセンターに戻って、14:34発の路線バス(乗客は私達の二人だけ)に乗って約45分、湯田温泉に着く。そしてまずお目当ての「中原中也記念館」へ行ってみて驚いた。なんと、本日(最終の火曜日)は休館日だった。またやってしまった。事前の準備(下調べ)不足だ。顔を見合わせて額に縦線を入れて、目玉を点にする私達夫婦だった。 とぼとぼと仕方なく、予定よりもずっと早く、今日の宿「西の雅・常盤」にチェックインする。 * 秋芳?or 秋吉?: Wikipediaの該当項によると「1955年に秋吉村を含む4箇村が合併した際に町名を秋芳町(しゅうほうちょう)とした」とある。それで(字の違いに)ガッテンだ。秋芳洞について、地元では「しゅうほうどう」と発音する人が多いという。一般的には矢張り「あきよしどう」であるらしいが…。 湯田温泉「西の雅・常盤」については次項「東鳳翩山」を参照してください。 佐知子の歌日記より 不思議とも不気味ともおもう秋芳洞 億万年の自然の力よ 石灰石が緑の小山につき出てる秋吉台を夫と歩めり |