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No.471 高幡不動尊から南平丘陵
令和6年(2024年)2月11日 快晴

高畑不動尊から南平丘陵の略図
梅が咲き始めていた(右手前)
高幡不動尊の五重塔

山内八十八ヶ所巡拝
弘法大師の石像めぐり

大室山の背後霊のような・・・
市街越しに富士山を望む

薄ぼんやりと・・・
筑波山が見えた!

前方に市街地を見下ろす
かたらいの路を進む

急な丸太階段
南平丘陵公園を下る

公園の出口は近い!
冬枯れの南平丘陵公園


多摩丘陵の散歩道

京王線・高幡不動駅~高幡不動尊(仁王門・不動堂・五重塔・高幡城址などを観光)~見晴らし台・愛宕山126m~南平東地区センター~南平丘陵公園~南平駅 【歩行時間:1時間30分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページ(愛宕山)へ


 ハイキングというよりはむしろ散歩に近いような、そんな簡単な山歩きをしたいねぇ、などと、2月のある日、夫婦で話し合った。そして今までも何回かはお世話になっているガイドブック「東京発・半日ゆるゆる登山(石丸哲也著・ヤマケイ新書)」を本棚から取り出してみた。紹介されている50のルートの中から(今回)私達が選んだのは「アジサイの高幡不動尊から南平丘陵」の項だった。不思議と私達は高幡不動駅で降りたことがなく、それが決め手になった。6月第2週(アジサイの花期)が歩くのに最適なコース、とのことだけれど、それはあまり気にしないことにした。

 新宿駅から京王線の特急で35分(運賃は356円)、動物園線と多摩都市モノレール線も乗り入れている高幡不動駅に着く。トイレへ行ったりして準備して、駅前から歩き始めたのは午前8時40分頃だった。まず参道へ進み、高幡不動尊の仁王門を潜る。カラッとした冬型の気圧配置。思ったほど寒くなくて、セーターと薄手のジャケットで暑いくらいだ。あちこちの梅が三分から五分くらいに咲いている。
 不動堂~奥殿~大日堂(総本堂)~とお参りして回る。土方歳三の銅像や弁天池や五重塔なども見て回り、後ろの小高い丘(愛宕山126m)に登り、高幡城址を観光したり弘法大師の石像めぐり(山内八十八ヶ所巡拝)の真似事もしてみる。なんでも、四国八十八ヶ所霊場を巡ったのと同じご利益があるそうだ。
 見晴らし台など、所々からの展望が素晴らしい。八王子市や日野市の街並みの左奥(南西方向)には…手前の富士隠し(西丹沢の大室山)を抱きかかえるように…白銀の富士山がくっきりと聳えている。その反対側(北東方向)の街並みの彼方には、なんと、常陸国の筑波山がその双耳峰を見せている。乾燥した表日本の冬にはこれ(遠望)があるからたまらない。高幡不動名物のアジサイの花期にも来てみたいと思ったけれど、そのころは梅雨時で、展望は期待できない…。

* 高幡不動尊金剛寺: 真言宗智山派の別格本山。山号は高幡山。通称は高幡不動。関東三大不動のひとつ。新選組・土方歳三の菩提寺としても知られています。
 外部サイトへリンク 高幡不動尊の公式HP

 高幡不動尊~愛宕山をあちこちと見て回り、その奥(南西側)の市街地へ下る。それから日野市の「かたらいの路」の指導標に従ってアスファルトを進み、南平東地区センター横の石階段を右へ上がると、そこからはよく整備された山道だ。振り返ると東京のビル群が…スカイツリーも…見えている。
 コナラが主体の、武蔵野を彷彿とさせる天然林(雑木林)が続く。左側(南側)は多摩動物公園裏のフェンスになっていて細いけれど、一応標高150m前後の“尾根歩き”だ。宅地化された多摩丘陵にぎりぎり残された緑地の一部でもある。人影は少ない。
 この(尾根筋の)小道の所々からも、富士山、笹尾根、高尾山系、奥多摩、奥武蔵、などの山々が、市街越しにきれいに並んで見えている。…あれが大岳山だから、その左奥は三頭山だね。大岳山の右奥の薄っすらと雪を被った山並みは…、あれは石尾根とか雲取山とか…さらに右へ続く山並みは(蕎麦粒山方面の)都県境尾根とか、に違いない。もっと右手の小さなピラミッド型は武甲山だね、多分。などと、その都度立ち止まっては至福の山座同定に興ずる。
 いったん下って再び市街地を通り、山道へ戻って少し登ると分岐があり、その小空間に設置された木製のベンチで一休み。この「かたらいの路」を真っ直ぐに進むと七生公園方面だが、私達は小休止後、予定通り右折して南平(みなみだいら)丘陵公園内へ下る。
 南平丘陵公園は200メートル四方ほどの小さい自然公園だけれど、私にとってはとても懐かしい処で、16~17年前に森林インストラクターとして(日野市が主催した)自然観察会の講師を何回か務めたことがある。二次林(雑木林)の話や薪炭林としてのコナラやクヌギの萌芽更新の説明などを、大勢の受講者の前で得々と話したのだ。あぁ、展望の良いここからは奥多摩の山々の山座同定を説明したな。あそこではムラサキシキブとヤブムラサキを見分ける同定の方法を教えたな。…など、まざまざと当時の思い出が蘇ってくる。懐かしいなぁ~。
 南平丘陵公園内の標高差約70mを下り、公園入口からは10分足らずの舗装道歩きで京王線の南平駅に着いた。まだ午前10時35分。昼飯前だった。
 ※ この日の歩数計: 約10000歩

 馴染みの中華料理店で昼食を摂ってから、東京都大田区の自宅に帰ったのはお昼の12時50分。軟弱な私達の半日ハイキングとはいえ、やっぱりきょうのトレイルはちょっと歩き足りない気がした。「かたらいの路」に続く近くの自然公園を…例えば長沼公園とか平山城址公園とか七生丘陵の散策コースなどを…繋げて歩いてみれば、けっこうなボリュームになったかもしれない。

* 多摩丘陵とは: 西は高尾山麓から東は神奈川県境へと東西約20㎞にわたる都内最大の丘陵地帯。(公益財団法人・東京都公園協会のHPより) →多摩丘陵の範囲についてはいろいろな説があるようです。

 外部サイトへリンク 日野市ウォーキングマップ・緑地編(東京都保健医療局)
 外部サイトへリンク 南平丘陵公園の施設案内(日野市)

 佐知子の歌日記より
 如月の高幡不動ゆ眺めたる富士山くっきり奥多摩すっきり



奥多摩や奥武蔵の山々がくっきりと見える
「かたらいの路」からの展望(日野市街越しに関東山地の山々)

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