和歌山・奈良・兵庫へ 5日間の山旅日記-その② No.482 釈迦ヶ岳1800m(奈良県) 令和6年(2024年)9月19日(木) |
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大展望のスカイライン! 9月18日=烏帽子山登山…十津川温泉 9月19日=十津川温泉-《車90分》-太尾登山口~古田の森~千丈平の少し手前~古田の森~太尾登山口-《車5時間》-兵庫県養父市・やぶ温泉 【歩行時間: 約3時間】 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ 9月20日=やぶ温泉…氷ノ山登山…ハチ北温泉 9月21日=ハチ北温泉…東京 *** 前項「烏帽子山(和歌山県)」からの続きです *** 和歌山県の烏帽子山910mの登山を途中退却したおかげで、時間に余裕ができた。なので、熊野川(新宮川)に沿った国道168号線を北西に進み…つまり世界遺産に登録されている熊野参詣道の一部を通り…大峯奥駆道の起点にもなっている熊野本宮大社に立ち寄ることができた。熊野本宮の境内にはトレッカーと思われる外人さんが目立っていて、エキゾチックな雰囲気になっている。神社がエキゾチック(異国情緒)なんて、なんか、皮肉だね。などと、私達は笑いながら話し合った。 烏帽子山の俵石登山口からは(その熊野本宮大社の参拝時間を除いて)正味1時間30分ほどの運転で、奈良県十津川村の十津川温泉「山水」に着いたのは15時40分頃だった。おかげさまで、宿のテレビで大相撲(11日目)もゆっくりと観戦することができた。…後日談だが、この9月場所で大の里が2回目の優勝を果たして(史上最速で)大関昇進を決めた。…って、もちろん登山には何も関係のないことだけれど…。 十津川温泉・静響の宿「山水」: 十津川(=熊野川)の支流・上湯川沿いに位置する静かで情緒ある…昭和の面影を残した…温泉ホテル。中心街からは離れているので一軒宿的な佇まい。部屋の窓や露天風呂などからは河原を見下ろすことができる。受付の方も外人スタッフも親切な対応で、過ごしやすかった。男女別の大浴場も露天も、二つある家族風呂も、微かに硫黄臭、微かに白濁で、湯量が豊富でとても良い風呂だった。もちろん源泉掛け流し。泉質はナトリウム-炭酸水素塩泉(低張性・高温泉)。食事はどれも美味しくて、特に朝食に出てきた鮎の干物(焼いて食べる)は絶品。…とはいえ、その朝食が7時30分からというのがアウトドア派の私達にとっては少し遅すぎた。なんとなれば、翌日の釈迦ヶ岳登山では時間に追われることになる。 私達は「登山プラン」のコースで翌日のお弁当付きだったが、それで1泊3食付一人14,150円(税込)は良心的な料金だと思った。 ●9月19日(晴):十津川温泉…釈迦ヶ岳登山(途中撤退)…やぶ温泉 十津川温泉「山水」の朝食後、8時20分頃にスタートして、十津川に沿った国道168号線をさらに北上する。そして田長瀬トンネルの手前(旭橋)を右折して林道へ入り、旭ダムの南側を通ってからクネクネと高度を上げる。道標がしっかりしているのでひとまず安心だ。 トイレもある立派な太尾登山口の駐車場に着いたのは9時半頃だった。人気コースの登山口とあって、平日だというのに駐車スペースの8割方(約10台)が埋まっている。まぁ、路上駐車は可であるらしいが…。ここは既に標高約1310mあるので、流石に涼しい。 少し遅い登山開始時間が気になったけれど、整備された登山道を無心に登る。辺りは明るいブナ林で、森の脇役は(ウラジロ?)モミ、ツガ、ミズナラ(少ない)、ヒメシャラ、コハウチワカエデ、オオイタヤメイゲツ、タンナサワフタギ、五葉のツツジ(シロヤシオ?)、シナノキ、…などで、やがてツクシシャクナゲなども交ざり始める。登山口から30分ほど登ると樹高が低く疎になり、林床にはシダ類に代わって背の低いミヤコザサが目立ち始める。そして空が抜けて傾斜も穏やかになってきて、その広大なササ原が、これからずぅ~っと続くのだ。展望の稜線散歩で、正に天空のスカイラインだ。草地の所々にはヤマトリカブトが見事に咲いている。 前方の釈迦ヶ岳やその右手の大日岳などの大峰山脈の山々や、それらの後方に屏風のように連なる台高山脈の山々などの展望を楽しみながら、ルンルンと歩く。 これも疎林の古田ノ森を過ぎて暫く進んだ処(千丈平の少し手前=トウヒの目立ち始めた地点)で振り向くと、困った顔の佐知子が立ち止まって何かを訴えている。時計を見るともう午前11時半を過ぎている。う~ん、やっぱりここまでか、と首をうなだれる。 きょうは下山してから(明日の氷ノ山登山のため)兵庫県養父市のホテルまで運転しなければならない。臨時夫婦会議の結果、昨日の烏帽子山登山に続いてのタイムリミット、きょうも山頂を断念(途中で撤退)せざるを得ない、と観念した。で、踵を返して来た道を戻る。昼食は、復路の途中で宿(十津川温泉・山水)のサービス弁当(おにぎり)を食べた。 太尾登山口に戻り着いたのは13時40分頃だった。そしてそれから急いでマイカーを発進させる。古いカーナビと現在の道路事情のギャップに翻弄されながらも、高速道路をフル利用して、途中のSAで夕食を摂ったりして、兵庫県養父市のホテル(やぶ温泉・但馬楽座)に着いたのは20時を少し過ぎていた。落ち着いて考えてみると、老体の私達夫婦にとってはギリギリの強行軍だった。 まぁしかし実際…釈迦ヶ岳山頂の釈迦如来像を拝むことができなかったのは残念だったけれど…もしも山頂まで(無理をして)足を延ばしていたら、と考えるとぞっとする。宿に着いたらゆっくりと風呂に入って…冷えたビールを飲んで…充分な睡眠をとる、というのが山旅における私達のポリシーなのだ。(*^^)v ともあれ、明日は氷ノ山登山だ。…今度こそ! 佐知子の歌日記より 登山着の参拝の人数多いて熊野大社に我らも詣でる テレビでは田中陽希がスキップの釈迦ヶ岳への草原へ来た 十五年前のカーナビと土地勘のない我ら乗せ車は養父市へ |