「私達の山旅日記」ホームへ

No.23 笹子雁ヶ腹摺山1358m
平成8年(1996年)2月10日 晴れ


道に迷って大苦戦

JR中央本線笹子駅〜笹子雁ヶ腹摺山1358m〜米沢山1357m〜お坊山1430m〜(東峰へ脱コース)〜笹子駅…甲斐大和駅…田野温泉(泊)… 【歩行時間: 5時間40分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


登路から顔を見せた笹子雁ヶ腹摺山
笹子雁ヶ腹摺山

枯葉と枯枝の道なき道‥‥
お坊山の下りから道に迷った
 笹子雁ヶ腹摺山(ささごがんがはらすりやま)から米沢山辺りまでは、冬枯れの木立の中、富士山などを振り仰ぎながら順調に歩いていた。しかし、お坊山の下りから道に迷った。本来はもっと左方(北側)のコース、大鹿峠から景徳院へ下る筈だった。
 脱コースの下りは急勾配の落ち葉と枯れ木の道なき道だった。何か変だ、と気がついた時はもう随分と下った処で、5万図やコンパスや周囲の景色などで東峰(地図上では途中から道はなくなっている)へ入ってしまっているのが分かった。えーぃままよ!、とそのまま下ってしまった。途中、枯れ枝に右手首を引っかけてV字型の大怪我。佐知子は膝痛。そして夕暮れの寒気…。
 ヒョイと中央高速道の脇へ出たときは、矢張りほっとした。 振り出しの笹子駅に戻ってしまった訳だが、電車待ちをしていた一時間…、暖房のない駅の待合室は寒かった。

 今回の山行で学んだことは、読図力とコンパスの必要性と重要性だった。
 落葉樹の雑木林が多いこのコース、紅葉か新緑の季節がよさそうだ。
 この日は田野温泉に一泊し、翌日は大月から岩殿山ハイキング

* 雁ガ腹摺(がんがはらすり) 鳥道となっているタルミ(鞍部)の意。
 大菩薩連嶺の南部には、北から順に牛奥ノ雁ヶ腹摺山1990m雁ヶ腹摺山1874m、笹子雁ヶ腹摺山
1358m(本項)と、「雁ヶ腹摺」の名を冠する山が3つある。このなかでも雁ヶ腹摺山は旧500円紙幣裏面の富士山の図柄の撮影地として特に有名だ。最近では、もうひとつ、日影雁ヶ腹摺山(岩崎山)1155mというのもあるそうだ。

田野温泉「石黒館」: 甲斐大和駅まで、口数は少ないが親切な宿のご主人が車で迎えに来てくれた。ひっそりとした宿。山菜料理など、美味しかった。硫黄泉、タイル貼り、加熱。温かい湯が心に染みた、が、腕の怪我にも染みた。
* この後、由緒ある石黒館は取り壊されて、その跡地に大和村福祉センター「田野の湯」という小さな入浴施設が新設されたようだ。私達の山旅の思い出の温泉宿が消えてしまった、ということで、なんか、ちょっと寂しいような気がする。[後日追記]

このページのトップへ↑
No.22「影信山と陣馬山」へNo.24「岩殿山」へ



ホームへ
ホームへ

ゆっくりと歩きましょう!