No.34 鬼怒沼湿原(奥鬼怒歩道) 温泉よし、新緑や紅葉もよし! 良質な温泉ハイキング |
||||
INDEX @秋の鬼怒沼湿原: 平成8年(1996年)10月 A初夏の鬼怒沼湿原: 平成19年(2007年)6月 ※奥鬼怒から大清水: 平成16年(2004年)7月 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ @ 秋の 鬼怒沼湿原 女夫淵(めおとぶち)の栗山村・村営駐車場に車を置いて、日光沢温泉をベースにしての往復ハイキング。 紅葉の最盛期、見事だった。薄雲りのため遠望は利かなかったが、草紅葉の鬼怒沼湿原からは根名草山の端正な姿がよく見えた。
第2日目の鬼怒沼湿原からの復路、日光沢温泉に再び立ち寄って風呂を使わせてもらった。湯上りのビールが旨かった。 ここで出会った70歳くらいのオバさん(仲間とはぐれてしまったとのこと)と、女夫淵までずっといっしょだった。太ったオバさんで、歩く速度が私達と同じ位の(とても遅いということ)、話し好きのやさしいオバさんだった。 * 「山からの言葉」や「多摩川探検隊」の著者・辻まこと氏の舞台のひとつに、奥日光の手白沢を中心として丸沼から会津にまで続く地域があるが、氏がムササビ撃ちに夜歩いた場所はここいら辺じゃなかろうか…。 今でもいるのだろうか、ムササビが。 貧しくもなく飢えてもいない人が何故、鳥や獣を撃つのだろうか。狩りをすることが人間の本能だとして、人間の存在自体が「自然」に含まれるものだとしたら、それは自然なことなのだろうか。少し解せない。 * 鬼怒沼(きぬぬま)湿原は、栃木県日光市の西端、群馬県片品村に接する標高約2200mに広がるヌマガヤが主役(ヌマガヤ群落)の高層湿原で、面積は約13.4haとのことです。苗場山や五色ヶ原 (立山連峰)、平ヶ岳などとともに、高標高に位置していることで知られています。環境省のHPによりますと、生物多様性の観点から、鬼怒沼湿原は重要度の高い湿地(略称:重要湿地)…「日本の重要湿地500」…に選定されています。[後日追記]
A 初夏の 鬼怒沼湿原 山の仲間たち(山歩会)と奥鬼怒温泉郷の一角(手白沢温泉)に前泊して、鬼怒沼湿原への往復ハイキングをしてきました。 途中の山道にはけっこう雪が残っていて、トチ、サワグルミ、カツラ、フサザクラなどが生い茂る沢筋には柳絮(りゅうじょ:白い綿毛をもった柳の種子が雪のよう散る)が風に舞っていました。 なんとも云えぬ哀愁のあるエゾハルゼミの鳴声が谷間にこだまします。ミズナラ、ブナ、カエデ類(オオモミジ、イロハモミジ、イタヤカエデ、エンコウカエデ、ハウチワカエデ、ウリカエデ、ウリハダカエデ、ヤマモミジ、ミネカエデ、等)、ツガ、アスナロ、ウラジロモミ、トウヒ、ネズコ、(ウラジロ?)ナナカマド、コメツガ、シラベ、ダケカンバなどの山腹の自然林も相変わらずとてもステキで、今が新緑の旬です。足元にはクルマバソウが小さくて可愛らしい白花を咲かせていました。 登りきって湿原へ出ると、ここは未だ殆ど早春状態で、ショウジョウバカマやハルリンドウが申し訳なさそうに咲いていました。標高の高い(2039m)高層湿原とのことで、さもありなんといったところです。 手白沢温泉の飼い犬(クロちゃん)が、ずっと私たちと行動を共にしてくれたので、それもとても楽しくてよかったです。宿泊客といっしょにハイキングする名物犬、とのことで、登山道を外れないコース取りのマナーなど、ナカナカ立派なものでした。復路の下山途中にあっさりと私たちから離れていった“別れ際の潔さ”は、見習うべき点が多々あったように感じました。下山地の加仁湯で待ち合わせをしていたタクシーの運転手さんに聞いたら、クロちゃんは30分ほど前に手白沢へ向かって歩いていった、とのことでした。スローペースの私たちと別れてからは殆ど走るようにして下っていったようです。 温泉よし、新緑や紅葉も大変よし、のこのコースは、特にご同輩(中高年)の温泉ハイキングに超お勧めです。 手白沢温泉については No.167奥鬼怒から物見山・大清水 を参照してください。 |