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鈴鹿山脈2日間の山旅・そのA
No.377 藤原岳1140m
令和元年(2019年)5月18日(土) 高曇り
藤原岳の略図
藤原岳の大貝戸登山口
神武神社の「二の鳥居」

家族連れが多かったです
八合目の広場

前方は藤原岳展望台・建物はバイオトイレです
藤原山荘前の広場へ出る

カレンフェルトの突き出た頂上
藤原岳展望台・風が強い!
要注意外来生物です!
ハルザキヤマガラシ


石灰岩の山だった!
なんか…、奥武蔵の武甲山と似ているような・・・

前日は御在所岳登山…湯の山温泉-《タクシー約30分》-神武神社(大貝戸登山口)〜(大貝戸道)〜八合目〜藤原山荘〜藤原岳1140m[往復]・神武神社〜三岐鉄道・西藤原駅…富田…名古屋…東京 【歩行時間: 5時間10分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


 湯の山温泉「三慶園」の朝風呂に浸かって、そして品数の多い(豪勢な)美味しい朝食をまったりといただいてから、予約のタクシーで宿を出たのは8時40分頃だった。のだが…、何とタクシーの運転手さんが道を間違えてしまったらしく…この地に不案内な私達夫婦にはよく分からなかったけれど、盛んに私達に謝っている。そして途中から料金メーターを倒して(オフにして)運転してくれている。湯の山温泉から藤原岳の大貝戸登山口までは、事前にネットで調べたタクシーの所要時間と料金は30分で約7,000円ということだったが、この日実際に支払ったのは6,350円だった。乗車時間は40分ほど(約10分間のオーバー)だったが、まぁ特に急いでいない私達だから、少しトクした気分だった。
 となにやかやで、立派なトイレや駐車場もある大貝戸登山口(神武神社の一の鳥居・標高約160m)から歩き出したのは9時半頃だった。土曜日ということもあるのか、家族連れなどのハイカーが多い登山道で、藤原岳が人気の山であることが推察できる。
 コース上にはしっかりとした合目表示があって、現在位置が分かりやすい。三合目まではスギの植林地帯で、林縁のユズリハ、シロダモ、アセビなどの照葉樹が目立っている。やがて辺りは雑木林(天然林)となり、新緑のシロモジ、クリ、イヌブナ、リョウブ、ハウチワカエデ、カジカエデなどが其々の葉の形をアピールしている。ツツジ類については五合目の辺りでヤマツツジが少し咲いていただけだった。登山道はよく整備されていて、急勾配だけれど歩きやすい。六合目辺りから八合目の手前までは再びスギ林になり、ジグザグと高度を上げる。
 藤原岳名物のひとつは早春に咲くフクジュソウとのことだが、その群生地があるという北側の聖宝寺道が八合目で合流する。この八合目は人影の多い広場になっていて、私達もここで昼食の大休止。定番のメロンパンとアンパンだ。周囲にはバイケイソウやニリンソウが群生しているけれど、その花期はさぞかしと思う。
 八合目からはミズナラの目立ち始めた自然林の急坂を登る。足元には(ミヤマ?)ハコベがよく咲いていたけれど、流石にフクジュソウはとっくに花期を終えていて、ちょっと珍しい(花びらの裏側がピンクに色付いた…色っぽい)ニリンソウが僅かに咲き残っていた程度だった。春の花と初夏の花の狭間で、花に関しては今回は運(タイミング)が悪かったようだ。
 昨日の御在所岳は花崗岩の山だったけれど、この藤原岳は石灰岩やチャートの山だ。その小岩や石ころの山道の様子は、同じ石灰岩の山・奥武蔵の武甲山と似ていると感じた。
 やがて樹木たちの背が低く疎になってきて、ハイカーで賑わう藤原山荘前(ここが十合目?)の広場へ出た。眼前には“広大な斜面”が広がっていて、じつに気分のよい処だ。この平たんな準平原(平頂峰)も典型的なカルスト地形のひとつであるらしい。
 藤原山荘前からは、紅い新葉が印象的なアセビなどを観賞しながら(県境に沿って)緩やかに下って上って、藤原岳展望台(展望丘)を往復してみた。のだが、頂上付近の風の強さが半端なかった。体温が急速に奪われていくのを(それこそ肌で)感じたので、慌ててウインドブレーカー代わりのカッパを着込んだ。“展望台”というくらいだから勿論360度の大展望なのだが、とにかく風が強いので目を開けていられない。今朝登ってきた登山口の方面(東面)の簡素な街並みが、春霞の中から薄っすらと浮かび上がる光景が脳裏に残っている。
 藤原岳という山名はいくつかのピークの総称であると聞くが、狭義の解釈では南端に位置するこの展望台が藤原岳1140mの山頂であるらしい。ここもいわゆるカレンフェルト(石灰岩のカルスト地形のひとつで岩柱が林立している地形のこと)で、その突き出た狭いピークが印象的だった。ともあれ、この広大な山頂部の景観に藤原岳の人気の理由があると確信した。

 * ハルザキヤマガラシ: 藤原岳の山頂部にアブラナに似たハルザキヤマガラシ(春咲山芥子:ヨーロッパ原産のアブラナ科二年草)があちこちに咲いていましたが、これは要注意外来生物に指定されています。地元の「藤原岳の自然を守る会」などが中心となってその駆除に努めているようですが、なかなか大変なようです。

 下山は来た道を戻り、大貝戸登山口からは閑静な里道を7〜8分歩いて、三岐(さんぎ)鉄道の終点駅・西藤原駅に着いたのは16時の少し前。16時11分発の上り電車に悠々と乗ることができた。
 電車が動き出すと、私達は右側(南側)の車窓に顔をつけて藤原岳の姿を探した。…しかしやはり(裏側は)見なければよかったと後悔した。東藤原駅を通過する頃にはかなりはっきりと藤原岳の南東面(藤原鉱山)を見ることができたのだが、石灰岩の採掘で地肌をあらわにした山容が矢張り痛々しい。…そういえば、露天掘りしているセメント会社についても奥武蔵の武甲山と同じ社名が垣間見えたような…。

湯の山温泉については前項(御在所岳・一ノ谷新道)を参照してみてください。

  佐知子の歌日記より
 風強く藤原岳の山頂に五分と立てず腰かがめ下る
 東側を深くけずられいたいたし藤原岳はうす雲に座す
 耳なれぬ会話がはずむ近鉄の名古屋線にて異邦人となる



藤原岳山頂部(カルスト地形)の“広大な斜面”
アセビの紅色の新葉が印象的でした。
藤原山荘前から展望台(山頂)へ向かう
カルスト地形を進む!
藤原岳展望台から下山開始!

藤原岳の東南面は丸裸です!
おまけの2枚!

東藤原駅近くから藤原岳を望む

三岐線の懐かしの切符(硬券)

西藤原駅から近鉄名古屋駅までの切符

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