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No.406 小浅間山1655m
令和2年(2020年)10月29日(木) 快晴! マイカー利用

小浅間山の略図
アプト式鉄道時代のロマン
めがね橋を見物
右手に東大火山観測所の白い建物
小浅間山へ登山開始

道端のオシダの緑が鮮やかだ!
まず樹林帯を進む

バックが小浅間山
「馬返し」にて

バックが浅間山
小浅間山の山頂にて

疎林越しの浅間山
山頂部奥から浅間山


浅間山の大展望台に遊ぶ

前日まで(10/27-28): 霧積温泉に2連泊して剣の峰と鼻曲山登山
…霧積温泉「金湯館」…(軽井沢周辺をドライブ観光)…峰の茶屋〜馬返し〜小浅間山[往復]… 【歩行時間: 1時間25分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


 2連泊した霧積温泉「金湯館」を8時半頃にチェックアウトする。支払った金額が少ないのにびっくりして、駐車場までの宿の送迎車の中で、思わず領収書の明細をじっと見つめる。2日間ともお酒も飲んだりして(2泊3日4食付・2名)で総料金60,880円のところ、GoToトラベルや「安中市おもてなし」のキャンペーン割引で、実際に支払ったのは34,560円だ。しかも、別に9,000円分の地域共通クーポン券ももらった。…もう、なにやかやで実質半額以下、なのには本当に驚いた。…ただ驚いた。

 小浅間山ハイキングへの行きがけの駄賃に、旧国道18号を西進する際に煉瓦造りの遺物・めがね橋(碓氷第三橋梁)に立ち寄って、観光客に交じってあちこち散歩した。
* めがね橋: かつての国鉄・信越本線横川駅〜軽井沢駅間の橋梁(煉瓦造りの鉄道橋)の一つ。アプト式鉄道時代のロマン…です。なんか、よかったなぁぁ。

 それから、小瀬温泉や長日向や白糸の滝を通る有料道路(白糸ハイランドウェイ・500円)もドライブ観光した。今日は快晴で、軽井沢周辺は紅葉絶好調だ。何処も彼処も美しくて懐かしい。

 その白糸ハイランドウェイと鬼出ハイウェイの接点で、中軽井沢から北軽井沢〜長野原方面へ続く国道146号線との交点でもある峰の茶屋の駐車場にマイカーを停める。東大火山観測所の白い建物の脇から、西へ向かって遊歩道を歩き始めたのは11時10分頃だった。2組のご夫婦と思われる高年カップルと、たまたま殆ど同時のスタートだった。ここは標高既に1406mだ。右手前方に浅間山東側の寄生火山・これから登る小浅間山のずんぐりとした山容が見え隠れしている。
 まずはミズナラ、ダケカンバ、ミズキ、ハリギリ、ヤマザクラ、ナナカマド、ヤシャブシ、カラマツ、アカマツ、シデ類、ツツジ類、などの雑木林(自然林)をなだらかに進む。道端のオシダの緑が鮮やかだ。スコリアなどの火山性の土壌が“らしさ”を醸し出している。小浅間山の南麓を巻くように道は続く。
 30分ほども歩くと森林帯を抜け出て、明るくてただっ広い空間へ出る。ここが「馬返し」と呼ばれる処で、西面の浅間山と北面の小浅間山との鞍部でもある。とてもいい場所だったので、ここで小休止。なお、ここから浅間山本峰へ向かう道は、火山規制によって現在は立ち入り禁止になっている。
 富士山の砂走りのような(火山礫や軽石などの)急斜面を、大きくてダイナミックな浅間山を振り仰ぎながら、20分強で登りきると、三等三角点のある広々とした小浅間山山頂(東峰)に着いた。同じころに出発した2組の老カップルが、それぞれに静かに憩っている。西面は大容量の浅間山で、東面は(左から)浅間隠山〜昨日登った鼻曲山〜留夫山の角落山塊が横並びで美しい。北側の疎林部分を除けば、殆ど270度の大展望だ。
 山頂部の一角の、ススキが生い茂る風の弱い場所に陣取って、コンロで湯を沸かしてコーヒーを濾す。グリコポッキーチョコレートを食べながら啜ったブラジル産ミディアムローストのレギュラーコーヒーは、ほどよい香りと爽やかな味わいで、この場の雰囲気にぴったりだ。見上げると、浅間山の山頂部から白い煙(噴煙)が立ち上っている。
 小浅間山の山頂(東峰)でコーヒータイムの後、その北側の疎林へ分け入ってみた。道なき道だけれど、左手の大浅間山が木々の隙間から常に見えているので、方向を見間違うことはない。100m近くも奥へ進むと、もうひとつの立派な展望箇所もあったりして、この広い山頂部のミニ探検はとても面白い。

* 小浅間山の山頂にて: ススキをかき分け山頂部の疎林を少し観察してみた。樹種は当然少ないが…みんな細身(若木)で、アカマツ、カラマツ、ヤシャブシ、ミネヤナギなどの、火山の噴火などによる撹乱の跡地にまず生えてくる超パイオニアたちばかりだ。それが理論的に正しい植生とはいえ、植物って本当に律儀なものだと感心する。小浅間山は1983年の噴火(火山ガス)によって攪乱があったと聞く。それから40年近くの植生の一次遷移によって、ここまでに育ったんだな、と思うと感慨もひとしおだ。

 素晴らしい小浅間山の山頂部に名残を惜しみながら、東岩塔経由で来た道へ合流して、展望と植生などを復習しながら下山する。閑散とした峰の茶屋に戻り着いたのは13時40分頃だった。駐車場をお借りしたこともあって、この茶屋で昼食を摂った。そのときに注文した「冷やしとろろそば@960円」が、これまたとても美味しかった。食事をすると駐車料金が半額になるとのことで、峰の茶屋に支払ったのは(960円×2人前+駐車代500円=)2,420円だった。
 マイカーでの帰路、横川の荻野屋に立ち寄って(GoToクーポン券を利用して)土産に「峠の釜めし」9個を買った。

  佐知子の歌日記より
 紅葉と澄む青空に励まされ足の痛みをしばし忘れる
 GoToのクーポンを手になつかしの峠の釜飯九つを買う

霧積温泉「金湯館」についてはNo.1「鼻曲山・私達の山旅の始まり」を参照してみてください。



中央奥は赤城・榛名方面
小浅間山の山頂から東面を望む:右手前は三等三角点

白い噴煙を上げる浅間山
小浅間山の山頂から下山開始:正面に大容量の浅間山

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