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No.460 入笠山(にゅうがさやま・1955m)
令和5年(2023年)8月28日(月) 晴れ時々曇り マイカー利用

入笠山の略図


南アルプス北部の前衛峰を巡る山旅・その@
ポピュラーな山を堪能する

《マイカー利用》 …中央自動車道・諏訪南IC-《車10分》-富士見パノラマリゾート・ゴンドラ山麓駅-《ゴンドラ約10分》-山頂駅〜入笠すずらん山野草公園及び入笠湿原を散策〜山彦荘〜ヒュッテ入笠〜マナスル山荘天文館〜入笠山1955m〜仏平峠〜首切清水〜大阿原湿原散策〜首切清水〜(入笠林道)〜ゴンドラ山頂駅-《ゴンドラ》-ゴンドラ山麓駅-《車30分》-ロッジ・アトリエ(泊) 【歩行時間: 約4時間】
  翌日は日向山登山
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


 マイカーを利用して二日間、何時ものメンバー(夫婦)で、中央自動車道の甲信国境付近をぶらぶらして、南アルプス最北部の前衛峰を歩いてきました。
 その第1日目に歩いたのが人気の(ポピュラーな)入笠山です。長野県の富士見町と伊那市に跨るドテッとした山容で、山頂近くまで車道が通る観光的な山だったこともあり、ずぅ〜っと敬遠してきた山でもあります。しかし、思い切って歩いてみて「よい山だから人気がある」を痛感しました。山はやっぱり行って歩いてみなければわからない、と今回も悟った次第です。



入笠山登山アルバム
1050m〜1780m(標高差730m)
ゴンドラに乗って山頂駅1780mへ
往復券購入で入笠山のガイドブックがもらえます。
スズランの花期は6月上旬で・・・
まず、山野草公園を散策 9:20am
前方は八ヶ岳・眼下は富士見高原
山野草公園〜入笠湿原に咲いていた花たち
松虫草:マツムシソウ科の多年草
マツムシソウ
浅間風露:フウロソウ科の多年草
アサマフウロ
節黒仙翁:ナデシコ科の多年草
フシグロセンノウ
この他、ウメバチソウ、エゾリンドウ、ノコンギク、アキノキリンソウ、ツリフネソウ、なども咲いていました。

標高1734mに位置する
入笠湿原(面積2ha弱)
ワレモコウとアキノキリンソウ
二等三角点の標石あり
入笠山の山頂 10:40am
日本アや八ヶ岳の展望が雲で・・・
簡易トイレがあります
首切清水でも一休み
ここで高遠藩の金奉行が首を切られた・・・
サルオガセ:樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣類
林道沿いのサルオガセ(地衣類)
枯れそうなカラマツに着生していました。
乾燥化が進んでいるようです
大阿原湿原(面積約12ha)
3万年前に形成された高層湿原
曙草:リンドウ科センブリ属の2年草
アケボノソウ
花冠の斑点を夜明けの星空に見立て・・・
まるで苔生した日本庭園のよう・・・
大阿原湿原の苔の森
鵯花・山蘭:キク科の多年草。アサギマダラの食草。
ヒヨドリバナとアサギマダラ

 ゴンドラ山頂駅から歩き始めたのは9時20分頃で、何時もの通り休み休み、自然観察などをしながら、ぐるっと周回して戻ったのは14時20分頃でした。それから山頂カフェでルバーブソフトクリーム(@400円)を食べながら、雲のかかった八ヶ岳連峰を眺めたりして、まったりと過ごしました。ゴンドラ下りの最終は16時30分なので、超余裕です。
 今回のルートには隣接するサブコースがいろいろとあるようで、子供連れや犬連れやバイク(自転車)の若者などもけっこう見かけました。コースの殆どはよく整備された広い遊歩道で、先月のスイスアルプス・トレッキングを彷彿とさせる…なんてふと思いました。

* 大阿原湿原(面積約12ha): 3万年前に形成された高層湿原とのことですが、ここも乾燥化が進んでいるようで、シラカバ、ズミ、ヤナギ類などが侵入してきているようです。その湿原の西の外れに清らかな水が流れ出ている(テイ沢へ繋がる)沢の始まりがありますが、この辺りの苔生した森の姿がなんとも美しかったです。まるで日本庭園のようにも見えました。周辺の樹種はカラマツが多く、ダケカンバも交ります。この苔の森を見ることができただけでも、入笠山を歩いたかいがあったと思いました。

温泉マーク ロッジ・アトリエ: 今回の山旅で利用した八ヶ岳山麓のリゾート地に位置する温泉ペンションです。入笠山のゴンドラ山麓駅の駐車場からは30分ほどの運転でした。小淵沢アートアンドウエルネス(当地のゴルフ場・美術館・乗馬・テニス場なども運営する株式会社アルテミス)の施設のひとつで、感じのよいスタッフたちが出迎えてくれました。予想のレベルをずっと上回ったのは独自に汲み上げているという源泉掛け流しの温泉です。薄茶色に濁った湯は微かに甘しょっぱい味がして、肌にはいい感じでした。泉質はナトリウム-塩化物温泉(低張性アルカリ高温泉)で泉温は57.0度。やや熱いので、水を少し足して入浴することになります。石貼りの浴槽は二人で入るにはちょうどいい広さで必要かつ十分です。何といっても、何時も湯船から湯があふれているのが最高の贅沢です。もちろん24時間入浴可。源泉名は「アーティストの湯」と云うらしいですが、それが公式HPなどに書かれていないのは少し残念で、訝しいと思ってしまう原因かもしれません。…まぁ、カタカナの(英語の交じった)源泉名というのは珍しすぎるとは思いますが…。隣接するレストランで頂くフランス料理も上質で、これで1泊2食付き一人12,822円(税込み)はコスパが高いと感じました。小淵沢駅からは車で約6分ほどの距離だそうで、この地へ旅する時には是非また来てみたい、と思う温泉宿でした。
 外部サイトへリンク 「ロッジ・アトリエ」のホームページ

  佐知子の歌日記より
 ゴンドラで七百米を稼ぎおり後ろめたさをリュックに負いて
 元気な子虫を嫌がる子らがいて入笠山は賑わいにけり
 源泉の掛け流しの湯に足ほぐすジャズが流れるロッジ・アトリエ


この翌日は日向山登山

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