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No.46 那須岳1917m
平成9年(1997年)7月19日〜21日 曇り


剣ヶ峰と茶臼岳(右):熊見曽根付近から後日撮影活火山と花・そして優しい三本槍

第1日=JR東北本線黒磯駅-《バス1時間》-那須山麓〜峠の茶屋〜峰の茶屋跡〜茶臼岳1915m〜峰の茶屋跡〜朝日岳1896m〜熊見曽根〜隠居倉〜三斗小屋温泉 第2日=三斗小屋温泉〜大峠〜三本槍岳1917m〜清水平分岐〜(中の大倉尾根)〜北温泉 第3日=北温泉〜(那須自然研究路)〜八幡温泉-《バス45分》-黒磯駅
 【歩行時間: 第1日=4時間 第2日=6時間 第3日=45分】
 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ


  もう20年近くも昔のことだが、ヨチヨチ歩きの長男とまだ赤ちゃんだった長女を背負って、ロープウェイを利用して那須の茶臼岳に登ったことがある。 快晴の日で、近くの那須連峰や磐梯吾妻連峰などの雄大な景色に見惚れたものだった。 風が強かったことや子供たちが小さくて軽かったことなど、妻の佐知子とそのときの思い出話をしながら、今回は麓から歩いて登ってみた。

ガスが出てきて展望イマイチ
茶臼岳山頂

茶臼岳より朝日岳を望む
朝日岳

所々に東屋やベンチがあります
那須自然研究路
  第1日目(7月19日): バス終点の那須岳山麓からロープウェイ乗場を左に見送り、峠の茶屋も通過して暫らく進むと、右手前方に朝日岳や鬼面山の岩峰が見えてくる。 足元のあちこちにはウラジロタデが群落して白い花をつけている。
  稜線へ出て、峰の茶屋跡から茶臼岳を往復。 ゴウゴウと音を立てる爆裂火口の噴煙やザレた岩場などの景観は、相変わらずの迫力だった。 こういった火山特有の荒涼とした景色を眺めると、何時も私は、下北半島の恐山を観光したときのような畏敬と戦慄を覚える。 それは多分、火山の凄さと怖さを本能的に感じ取っているからだろう、と思う。
  茶臼岳山頂部の「お鉢廻り」をしたのだが、ちょうどこのときガスってしまい展望は得ることはできなかった。 早々に引き返し、主稜線を北進する。
  赤茶けたガレ岩の景色を楽しみながら朝日岳に登り、展望を満喫してから踵を返す。 熊見曽根の尾根を下り、隠居倉を経て、この日は三斗小屋温泉に宿をとった。

  第2日目(7月20日): 三斗小屋温泉の裏手から、いくつかの沢筋をトラバースして大峠へ出ると、お花畑が見事だった。 そこで出会った中年のご夫婦から教えてもらい、ハクサンフウロやナントカ(忘れた)シャジンなどの花名を知る。 有名な高山植物なんだそうだ。 花の名前も勉強しなくてはいかんな、と思った。 大峠辺りからの明るく開けた尾根歩きは気分がよかった。
  今ではこちらが那須岳の最高峰という三本槍岳は、打って変わって緑の穏やかな山だった。 しかし、1等三角点のある広い山頂は、ハイカーなどの大勢の人間が踏み続けたせいだろうか、ザレていた。
  それから、ササとハイマツの平地(清水平)を右に見ながらなだらかに下り、長い中ノ大倉尾根を辿って北温泉へ下山した。 いたるところで沢山のトンボが飛んでいたが、その正確な種名は分からずじまいだった。 → 赤く色づく前の(避暑に来ていた)アキアカネだったかもしれない。
  この日は下山地の北温泉に宿をとった。

  第3日目(7月21日): 北温泉から車道を少し登って那須高原道路へ出て、そこから「那須自然研究路」へ入り、八幡温泉のバス停まで歩いてみた。 1時間足らずの歩程だったが、那須高原一帯の景色を眺めながらの楽しくてのどかな「散歩」だった。


* 那須岳: 那須五岳などの総称。 五岳とは茶臼岳1915m、三本槍岳1917m、朝日岳1896m南月山1776m、黒尾谷岳1589m、を指しているという。 標高で三本槍岳に少し負けているが、盟主が茶臼岳であるのは誰も依存のないことだと思う。

* 峰の茶屋跡に避難小屋: 私達夫婦が訪れた数ヶ月後(H9年の秋)、峰の茶屋跡にログハウス風の避難小屋が新築されたらしい。 強風で有名なこの地に逃げ場ができた、ということは、ハイカーにとっては頼もしいかぎりだ。[後日追記]

三斗小屋温泉 三斗小屋温泉「大黒屋」: 標高約1500mの山間に位置。 山の麓の温泉宿、という形容は、ここの場合、多分相応しくない。 あくまでも温泉付きの山小屋、として考えた方がいいと思う。 だとすると、相当上質な山小屋、ということになる。 贅沢は望めないが一応個室で、一応部屋食。 限りなく山小屋に近い温泉旅館である、という云い方もできる。 泉質は石膏芒硝硫黄泉、湯温45度。 檜風呂と岩風呂は秘湯の気分。 明かりはランプと自家発電の裸電球。 9時消灯。 「煙草屋」という屋号の、同じような木造旅館が隣にもう一軒ある。

北温泉 北温泉「北温泉旅館」: 標高約1160mに位置する山間の一軒宿。 単純泉。 食堂食。 とにかく湯量が豊富。 湯治場的な面影が残っており、私達好みの渋さだが、館内のいたる所に置かれている(敢えて“飾ってある”とは書かない)仏像などのオブジェは、少々暗すぎるムード。 大きな温泉プール等、風呂は多彩。 料金はリーズナブル。 明治以前は源泉の岐路が多いことから「岐多温泉」と書かれていたらしい。
  部屋の窓から見た、次々と谷を下る蜻蛉の大群…。 あれは、一体、何だったのだろうか…。



火山特有のガレを行く
朝日岳への道
稜線上に、盆栽みたいな松(?)を見た。
何か、面白い木
稜線上に、盆栽みたいな松を見ました。
アカマツだったかヒメコマツ(五葉松)だったか、
それともカラマツだったか、
確認はしていません。 <(_ _)>


再び 那須岳
平成19年8月16日〜17日 強風でしたが・・・ほとんど良い天気でした

第1日=東北新幹線・那須塩原…黒磯-《バス60分》-那須山麓駅-《ロープウェイ》-那須山頂駅〜茶臼岳〜峰の茶屋跡・避難小屋〜三斗小屋温泉 第2日=三斗小屋温泉〜隠居倉〜熊見曽根〜朝日岳〜峰の茶屋跡・避難小屋〜那須山麓〜大丸温泉(入浴)-《バス50分》-黒磯駅… 【歩行時間: 第1日=2時間30分 第2日=3時間30分】

  山の仲間たち山歩会と三斗小屋温泉(今回は煙草屋)に1泊して歩いてきました。
  第1日目はロープウェイを利用して山頂へ至り、峰の茶屋からは、かつては茶臼岳の噴気孔から採取した硫黄を牛の背に乗せて運んだという道を、三斗小屋温泉へ下りました。
  第2日目は、熊見曽根から朝日岳を経由してふりだしのロープウェイ山麓駅前へ戻り、そこから大丸温泉までテクテクと歩きました。
  身体にやさしい(イージーな)コース設定でしたが、那須岳の真骨頂は充分に味わうことができたと思います。 火山性の岩山(茶臼岳や朝日岳など)の凄まじい景色や、そんなガレに咲くウラジロタデなどの地味な植生もたっぷりと観察しました。 山の麓や中腹のあちこちではノリウツギが白く咲き、三斗小屋温泉から山稜へ至る山道ではギボウシ、オヤマリンドウ、ソバナ(ミヤマシャジン?)などが紫色に咲いていました。 いい山は、何回行ってもいい山だと思いました。
  両日ともお天気はまぁまぁだったのですが、特に稜線上の峰ノ茶屋跡(ログ風の避難小屋が建っています)付近は風の通り道としても有名とかで、物凄い強風でした。 下山後の温泉に浸かりながらの雑談の中で、男性メンバーのKさんからずばり言われてしまいました。 「風対策についてTamuさんは “重心を低くしろ! ガニ股で歩け!” と指示していたけれど、それならTamuさんは特に何もしなくても大丈夫だね」 、だって…。 ^_^;
「煙草屋」の露天風呂
三斗小屋温泉「煙草屋」: 私の薄識とおぼろげな記憶を頼りに、隣り合ったもう一軒の宿「大黒屋」との優劣を比較してみた。 風呂に関してはダイナミックな露天風呂を有するということからも、この「煙草屋」に軍配が上がると思った。 「大黒屋」の真骨頂は“浴衣付き”と“部屋食”だ。 どちらを選ぶかは、その人の自由だと思う。 しかし人気の三斗小屋温泉。 シーズン中は特に、私たち利用者が選ぶのではなくて小屋に選ばれる、という悲哀もあることを心しておく必要があるかもしれない。
  泉質などは「大黒屋」と殆ど同じ。 湯量はどちらも豊富。 宿泊料は若干「煙草屋」のほうが安いようだ。(H19年8月現在、「煙草屋」は1泊2食付一人8,000円、「大黒屋」は同8,800円) どちらも日帰り入浴は不可とのこと。
  さて、結論はどっちだ!?


朝日岳の山稜にて

岩場をトラバース
岩場をトラバース
バックは朝日岳の山頂部です
風の強い稜線

南月山 この後(H23年9月)、那須岳南部の南月山に登りました。

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