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No.496 釜伏山登谷山
令和7年(2025年)10月6日(月) 晴れのち曇り

「釜伏山~登谷山」の略図
ウォーキングとハイキングと登山を楽しむ

秩父鉄道・波久礼駅~夫婦滝~(風のみち遊歩道)~姥宮神社~日本の里~花山コース分岐~釜伏山582m~天狗松休憩地(東屋)~釜山神社・釜伏峠~登谷山668m~井草バス停-《バス15分》-寄居駅 【歩行時間: 5時間(うちロスタイム30分)】
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 手首骨折の後遺症も大分癒えてきた妻の佐知子を誘って、奥武蔵の北端の穏やかな山域を歩いてきました。秩父鉄道の波久礼駅から歩き始め、登った山は釜伏山(かまふせやま・582m)と登谷山(とやさん・668m)です。簡単な山行のはずでしたが、常日頃の鍛錬不足がたたって…ちょっと道迷いもあったりして…けっこう疲れました。
 釜伏山は小林泰彦氏が選んだ日本百低山(2009年・文藝春秋)の一峰で、発表されたときからずっと気になっていた山ですが、ちょっと調べてみた感じでは「なんでこんな山(失礼)?」と、懐疑的な見方をしていました。ところが、歩いてみるとそのロケーションの良さなどがじゎ~っと理解できました。やっぱりプロの選んだ山は流石だなぁ、と納得した次第です。



秩父鉄道の波久礼駅
 ①波久礼駅からスタート 8:50a.m
 ↑秩父鉄道秩父本線の波久礼駅は、かつて鐘撞堂山ハイキングの際の下山駅として利用した思い出があります。
全長109mのアーチ橋
 ②荒川に架かる寄居橋(波久礼橋)を渡る
↑奥武蔵の低山たちと荒川の景色が魅力です。この周辺は「埼玉県立長瀞玉淀自然公園」に指定されています。
釜伏川に架かる夫婦橋から撮影
 ③夫婦滝を見物
釜伏川に沿った遊歩道です
 ④「風のみち遊歩道」の入口
* 風のみち遊歩道は荒川の支流・釜伏川(風布川)に沿って整備されています。なお、「風布」は「ふうぷ」と読むそうです。
ヒノキの植林地帯を進む
 ⑤「風のみち遊歩道」の檜並木

小橋で徒渉
 ⑥「風のみち遊歩道」の徒渉

今回コースの植生について、人工林(ヒノキ・スギ)と天然林(コナラ、カエデ類など)の割合は4:1といったところです。

林道入口
 ⑦花山コース分岐(林道入口)
 ↑じつは、ここで真っ直ぐに歩いてしまい、塞神峠方面への坂道を進んでしまいました。釜伏山への正しい道(花山コース)はここを左折だったのですが、随分と歩いてから…日本水(やまとみず)の水くみ場近くまで進んでから…気が付いて、慌てて引き返しました。ロスタイムは約30分です。…云いたくはありませんが…この地の道標はちょっと分かりずらいです。(^^;)

蛇紋岩だそうです
 ⑧釜伏山山頂直下の岩場 ↑蛇紋岩だそうです
急登を登り終えて・・・
 ⑨釜伏山の山頂部に到着
 ↑バックは鐘撞堂山方面です。

天気は下り坂
 ⑩釜伏山山頂にて釜山神社の奥宮に参拝
 ↑秩父地方の真骨頂・この狛犬も狼です。

釜伏山の西側の山腹に(稜線から10分程下ると)日本名水百選の一つ日本水(やまとみず)の水源があるそうですが、現在は崖崩れの恐れがあるため「立ち入り禁止」となっています。

サイト情報によりますと、釜伏山はこの男釜(おがま・582m)ともうひとつの女釜(めがま・591m)の2峰から成っているそうです。→『角川日本地名大辞典』 女釜は荻根山とも呼ぶそうで…地形図で読むと…男釜の南西、直線距離にして約580mの距離に位置しています。何時か、機会があったらその荻根山にも登ってみたいです。

釜伏山の山頂付近で観察のできた樹木: ヒノキ、コナラ、アオハダ、ミズキ、リョウブ、ツツジ類(アカヤシオやミツバツツジなど)、シラカシ、アセビ、ヒサカキ、アカマツ(少し)、など。少し下った処ではクリも目立ちました。…つまり人工林と天然林の入り交じる、この地におけるごく普通の植生です。平凡というのは人の心を疲れさせません。

環境庁・埼玉県の現地の解説板によりますと、釜伏山は全山が蛇紋岩からできているそうです。あの早池峰山や至仏山などの地質と同じ超塩基性岩、というのが面白いと思いました。でも…、その割には植生は平凡で、特に珍しい植物(特産種など)が無い、というのが不思議です。里山だから…ヒトの手と足が永年に亘って大量に関与してきたから…まぁそれは奥武蔵の個性ですが…と関係があるのかもしれません。

秩父地方の狛犬はオオカミ・が多い
 ⑪釜伏峠に建つ釜山神社に参拝
 ↑日本武尊と狼などが祀られています。


舗装されています
 ⑫電波塔のある登谷山へ登る
 ↑舗装された道を登ります。

曇ってきました
 ⑬登谷山の山頂から寄居町方面を望む
寄居駅まで15分
 ⑭井草バス停で15時15分のバスを待つ

今回のコースにはウォーキングコースとハイキング(トレッキング)コースと釜伏山の山頂直下の登山コースなどが微妙に錯綜していて、そういう意味では変化に富んだコースでした。女釜(荻根山)591mや皇鈴山579mや愛宕山655mなどと繋げて歩くと、もっと充実した山歩きになると思います。春の草花やアカヤシオの咲いている頃(4月上旬頃)が特に良いかもしれません。
大田区の自宅からは(公共交通が)ちょっと遠いのと、下山地の近くに適当な日帰り温泉施設がない、というのが玉に瑕です。…とはいえ、久しぶりに山に浸って大満足な一日でした。

 佐知子の歌日記より
 左手をかばいつつ行く釜伏山 二人っきりの晴れた秩父を
 一時間走るごとくに歩きたり本数少ないバス捕らえんと



ヒノキ林を歩く
風のみち遊歩道にて
天狗岩を通過(風のみち遊歩道)
ここもヒノキ林
釜山神社の参道を下る

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