ココアとチョコレート

1828年に、オランダのヴァン・ホーテンは、カカオ豆からカカオバターの3分の2ほどを抽出し、残りの粉末状のココアを作り出すことに成功しました。
オランダもチョコレートづくりが盛んだった国のひとつです。
日本ではココアとチョコレートは区別されていますが、ヨーロッパでは、今でもココアとチョコレートは、明瞭な区別がされていません。

 

スペインから世界への旅立ち

最初、カカオ豆の栽培から、調理に至るまでが、スペイン独占で行われていました。
これは、オランダやイギリスが、各所でスペイン船とぶつかり、スペイン船につまれているカカオをシープス・タング(羊の糞)と呼んで、海へ投げ捨ててどこにも運ばないようにしてしまったためといわれています。
1606年に、スペイン宮廷に仕えるイタリア人のアントニオ・カルレッティがイタリアにチョコレートを伝えます。
その後、スペインのアンヌ・ドートリッシュ姫がルイ13世に嫁ぎますが、その一行に、チョコレートを調理する侍女が加えられました。


これを契機として、フランス王室や上流社会でチョコレートが賞味されるようになり、流行だします。
そして、1760年にフランス初のチョコレート工場のフランス王室チョコレート調進所が建設されました。
イギリスでは1652年頃、コーヒーハウスができてのちにチョコレートが提供されるようになりました。
時とともに、チョコレートには、いろいろな工夫が加えられ、次第に口に合うおいしい飲みものとして完成されていきます。

 

古代アステカで誕生したといわれショコラトールから、飲みものとしてのチョコーレート。そして食べる板チョコに辿り着くまでのその歴史は意外に長い道のりだったのですね。

 

 

 


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