No.100 大楠山241m(三浦半島) 低くて高い日本一の山 |
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インデックス @ 100回目の私達の山旅 H12年2月19日 A 山頂から360度の大展望 H14年1月6日 B 心からエールを送りたい H14年1月20日 C 菜の花が咲き始めていた H24年3月20日 D そんな感じのこの日だった H27年1月17日 E 低くて高い日本一の山 H27年11月27日 F 恒例の新年鍋山行 H28年1月16日 G 衣笠山公園へ下山 R6年1月14日 H やっぱり意外な名コース R6年1月14日 コース * @〜C 京浜急行線・安針塚駅〜塚山公園〜阿部倉温泉下〜大楠山〜(前田川遊歩道)〜前田橋-《バス20分》-新逗子駅 【歩行時間: 約3時間10分】 * D〜F JR逗子駅(または京浜急行線・新逗子駅)-《バス25分》-前田橋〜(前田川遊歩道)〜大楠平〜大楠山〜阿部倉温泉下〜大楠登山口-《バス20分》-逗子駅(または新逗子駅) 【歩行時間: 約2時間10分】 * G〜H 京浜急行線・逗子葉山駅-《バス21分》-前田橋〜(前田川遊歩道)〜大楠平・展望台〜大楠山〜エコミル(清掃工場)〜衣笠城址〜衣笠山公園(衣笠山134m)〜JR衣笠駅前-《バス6分》-佐野4丁目・のぼり雲(入浴)-《バス9分》-横須賀中央駅 【歩行時間: 約3時間30分】 → 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ 大楠山@ 100回目の私達の山旅
やや興醒めな舗装道歩きが長く続く。横浜横須賀道路をくぐって横断し、阿部倉温泉下を通り抜ける辺りから山道が始まった。例によって歩くピッチが速い。(いつもの私達夫婦が遅すぎるのだけれど…) シダの目立つ小沢沿いの山道を、遅れないように必死で歩く。 葉山国際カントリークラブの脇を通り、樹林帯を進むと、鉄塔と売店のある大楠山の山頂広場へ出た。山頂付近は桜の木(オオシマザクラなど)や山名の由来にもなったという…戦前戦後にかけて植えたものだと思われるが…クスノキが目立っている。幸運にも風がほとんど無く、寒さは感じない。早速大宴会、寄鍋の準備に取りかかる。 寄鍋のうどんをすすりながら、グループの会話が弾む。今回の山行が私達夫婦にとって100回目になるということが、メンバーの一人から紹介されて、喝采を浴びてしまった。大いに照れながら、強要されて、苦手なスピーチを行った。伊藤リーダーをはじめ祝福していただいた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいだ。 昼食後、山頂の展望塔へ登ってみた。ここは標高わずか241メートルだけれど、三浦半島の最高峰だ。あいにく富士山や丹沢の山々は雲の中だったけれど、東京湾と相模湾に囲まれた三浦半島が航空地図のように一望できる。ここから見下ろすと、子供の頃から何百回も訪れている三浦半島が、思ったよりもずっと小さいと感じた。 コナラやヤマザクラなどの冬枯れの落葉広葉樹に混じり、幾種類もの照葉樹(スダジイ、マテバシイ、カシ類、シロダモ、ヤブニッケイ、ヒサカキ、カクレミノ、アオキ、ヤツデなどの常緑広葉樹)が茂る下りのコースがとても良かった。でも、あっという間(約1時間強)の下山道だった。前田橋のバス停に着いたのは午後2時55分。幸か不幸か逗子行きのバスがすぐに到着。あれよあれよという間に帰宅してしまった。 * それにしても、私達の山旅の記念すべき100回目の山行が三浦半島の大楠山になろうとは、いろいろな意味で、当初は予想だにしなかった。 私達の当面のささやかな目標の、多分すぐに飽きてやめてしまうだろうとも思っていた100コースの山旅は、5年と6ヶ月の歳月をかけて、とりあえず達成されてしまった。達成し終わってみて、これが「ただの通過点」であると感じている自分達の今の気持ちが、何故か嬉しい。 山歩きの良さを少しばかり分かりかけてきた私達。高山植物や小鳥の名前でさえ、まだほんの僅かしか覚えていない私達。地理や地学に関することや歴史とか文学など、日本の山に関することについてもっと知りたいと思う。そのためにも、これからも山歩きを、元気なかぎり続けていこうと思う。 中年の私達の山旅は、今始まったばかりである‥‥。
このページのトップへ↑ 大楠山A 山頂から360度の大展望!
塚山公園から登山口までの約50分間の舗装道歩きが相変わらずダルでしたけれど、この日はスッキリとした快晴で、大楠山(おおぐすやま)山頂の展望塔からの山座同定を楽しむことができました。西方の相模湾に浮かぶ富士山をはじめ、時計回りに、箱根連山、丹沢山塊、遠くに奥多摩や奥秩父の山並、横浜・川崎・東京の街並み、東方の東京湾の彼方には鋸山や富山などの房総の山々、南方には眼下の三浦半島、などを一望。“低くて高い日本一の山(司馬遼太郎)”の意味がよく理解できました。 自然林(照葉樹林)の中を緩やかに下る前田橋コース(歩行時間:1時間10分)は今回も気持ち良く歩けました。尾根を下りきると前田橋バス停へ続く車道になりますが、今回は左に逸れて、車道と並行している遊歩道(前田川遊歩道:全長約1.4Km)を歩いてみました。これが結果オーライで、飛び石を渡ったりして、ちょっとした沢歩きの気分を味わうことができました。 前田橋からバス通りを北へ向かって少し歩いた処に「大楠温泉」があることが分かりましたが、それは次回の楽しみにして、早々に帰路へつきました。(*) 明日からは再び仕事に追われる日常が続きます。それを思うと何となく憂鬱でしたけれど、大楠山が背後から「今年もガンバレ!」と私達に囁きかけているような、そんな気がして、新逗子駅へ向かうバスの車窓から何回も振り返ってみました。しかし、手前の小さな山や建物などに遮られ、大楠山の姿を垣間見ることはできませんでした。 * 大楠温泉はその後(平成17年8月)廃業したようです。残念![後日追記] 大楠山B 心からエールを送りたい! 今回も感じたのは、下りの照葉樹林コース(前田橋コース)が素晴らしい、ということです。冬たけなわですが、驚いたことに、南面の草むらの中に(タチツボ?)スミレの花が、一輪だけでしたけれど、もう咲いていました。 京浜地区のベッドタウンからもほど近いこの大楠山の貴重な自然を、何時までも大切にしたいと、しみじみとそう思いました。大楠山自然公園整備組合の方々などを中心に、大楠山の国定公園運動が今も続けられているとのことですが、心からエールを送りたいと思います。 何時の日か、花の季節に、また訪れてみたいな…。
大楠山C 菜の花が咲き始めていた! ややメタボで無愛想な友人の友人は、矢張り歩くのが難儀のようで、ともすると遅れがちになります。仕事と趣味がコンピューター関係、ということに起因しているのか、樹木などの自然について説明してもなんか上の空で、あまり興味がないみたいでした。「山(自然)」に向いていない人もいるんだなぁ、とそのときはそう感じました。 でも…、下山後の打ち上げ(反省会)では、満面に笑みをたたえた彼は飲むこと飲むこと。生ビールの大ジョッキを何杯もお代わりしていました。思わずニンマリの私です。
大楠山D そんな感じのこの日だった 山頂広場でスキヤキ宴会をして、其々の(よく憶えていませんが、多分、病気とか介護とか年金とかの)現況を報告しあったりしてから、ほろ酔い気分で寒風の展望台に登り、ざーっと360度の展望です。ちょっとモヤっていて富士山は望めませんでしたが、私たちは充分に満足でした。 で、あっという間に時間が過ぎ去ります。その時間の経過を惜しみながら、阿部倉温泉下の大楠登山口バス停に下山して、そしてバスの車中で解散しました。 …つまり、まったりとした半日ハイキングです…。 気心の知れあった友人たちとの山行は、日常の疲れが癒えるということにおいて、やっぱりとてもいいものだと思いました。…日常の疲れ…なんて、私には(ほんとうは)ありませんが、…そんな感じのこの日だったのです。(^^ゞ * 大楠山登山口バス停からは1時間に2本程度で逗子行きのバスが出ています。 大楠山E 低くて高い日本一の山だ! この日は風が強くて山頂の展望塔は閉鎖されていましたが、茶屋(売店兼休憩所)の西窓から相模湾越しの富士山を見ることができました。昨日の降雪も手伝って“真白き富士の嶺”になっていたのが、けっこうな感動でした。 やっぱり大楠山は“低くて高い日本一の山(司馬遼太郎)”…ですね。
大楠山F 恒例の新年鍋山行 山頂で約2時間の大休止。肉と野菜とお餅とうどんがたっぷりと入った鍋を皆でつついて、お酒も少し飲んだりして(新年山行だけはお酒は可)、楽しく憩いました。長老の76歳のご婦人から25歳の青年まで総勢18名(うち夫婦参加は私達を含めて4組)、と、かなりバラエティに富んだメンバー構成です。でも、今年も安全安心な良い山行ができますように…と願う気持ちはみんな同じです。 佐知子の歌日記より 鍋囲み大楠山の頂上で呑んでは語る山仲間なり 二次会へ行かず帰宅の午後の五時 介護モードに切り替えねば…ね 大楠山G 衣笠山公園へ下山
行程: 京浜急行線・逗子葉山駅-《バス21分》-前田橋〜(前田川遊歩道)〜大楠平・展望台〜大楠山241m〜エコミル(清掃工場)〜衣笠城址〜衣笠山公園(衣笠山134m)〜JR衣笠駅前-《バス6分》-佐野4丁目・のぼり雲(入浴)-《バス9分》-横須賀中央駅… 【歩行時間: 3時間30分】 西麓(相模湾側)の前田橋バス停から前田川遊歩道を通って山頂部で憩い、今回も「低くて高い日本一の山(司馬遼太郎)」を実感しました。 下りは何時もの阿部倉温泉方面(大楠登山口バス停か安針塚駅へ下山)ではなくて、立派なトイレのある近代的な清掃工場(横須賀ごみ処理施設・エコミル)の脇を通り抜けて、横浜横須賀道路を大畑橋で渡って、衣笠城址〜衣笠山公園と進み、JR衣笠駅まで歩きました。所々に舗装道歩きが交じりますが、概ね山道で、案外と変化に富んだ意外な名コース、だと思いました。 衣笠駅前のバス停から京急バスで約5分、佐野4丁目バス停で降りて、佐野天然温泉・湯処「のぼり雲」で打ち上げです。湯上りにここのレストランで食べた三崎マグロが美味いのなんのって…。「穴場的で安近短の極上温泉ハイキングコースだったね」と自画自賛しながら、大満足の一日を振り返る私達夫婦でした。 ●山行メモ ※大楠平の展望台には上れましたが、この日の山頂の展望台には(入口に鍵が掛かっていて)上れませんでした。 ※何時からでしょうか、大楠山山頂部の鉄塔が取り除かれていて、随分とスッキリしました。 ※今回コース上のトイレは、大楠平と清掃工場(エコミル)の脇と衣笠山公園に立派なのがあります。大楠山山頂のトイレは使用禁止になっています。火気厳禁(つまりコンロが使えない)といい…イージーハイカーにとっての最近の大楠山山頂はちょっと残念です。 ※今回の下山路(大楠山〜衣笠山公園)について、分岐が多くて少し分かりづらいですが、道標は完備されています。とはいえ、その道標も見つけづらい箇所もあったりしますので、注意が必要です。地理院地図(25000図のコピー)とコンパスは必携、だと思います。くどいようですが、案外と変化に富んだ意外な名コース…です。 佐野天然温泉・湯処「のぼり雲」についてはNo.120-7「三浦アルプスPart7」を参照してみてみてください。 佐知子の歌日記より 大楠山「火気厳禁」の貼り紙に鍋山行の予定失せたり 横須賀の千八百円のマグロ丼 三崎が近いとやっぱり旨い
大楠山H やっぱり意外な名コース!
この日はじめじめとしたうっとおしい空模様で、雨に関しては何とかもってくれましたが、かいた汗も飲んだ水分も2リットル以上でした。夏の低山歩きは殆ど耐暑訓練です。(^^;) とはいえ、ウグイスやコジュケイの囀る木陰は案外と涼しくて、群生するヤブミョウガの白い花に目が奪われます。所々の足元にはウマノアシガタ(キンポウゲ)やヤマハッカなどの花も目立っていました。今回は咲き始めのウバユリ(姥百合:ユリ科ウバユリ属の多年草)にも出逢えて、花が咲くころには葉(歯)が萎れる…だから姥(ウバ)…の現場をしっかりと見学してきました。真夏の低山とはいえ、やっぱり山歩きはいいものです。 この日に出会ったハイカーは(矢張り猛暑を気にしない奇特な)1名の中年男性だけで、おかげで静かなハイキングを楽しめました。誰もいない大楠山の山頂、というのも初めての経験でした。 衣笠へ下山するこのコースは、案外と変化に富んだ意外な名コース、だと今回も思いました。なんといっても温泉入浴でシメ、というのが最高です。 そういえば、関東甲信と東海がこの翌日(7月18日)に梅雨明けしたようです。 佐野天然温泉・湯処「のぼり雲」についてはNo.120-7「三浦アルプスPart7」を参照してみてみてください。 佐知子の歌日記より 大楠山汗かき下り腹痛をいっとき忘れまぐろ丼食う |