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足和田山山頂にて
縦走路にて
三湖台から富士山を望む
三湖台から樹海を見下ろす
足和田山(右)
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富士山の好展望台へ
富士急行線河口湖駅-《バス15分》-一本木〜足和田山(五湖台)1355m〜三湖台1203m〜紅葉台(二湖台)1165m〜紅葉台入口-《タクシー》-河口湖温泉寺(入浴)〜河口湖駅 【歩行時間:
2時間30分】
→ 地理院地図(電子国土Web)の該当ページへ
天気予報が晴れだったので、富士山でも見に行こうか、と、急に思い立っての軽ハイキング。新宿駅からJR中央線と富士急行線を結ぶ直行便、午前8時10分発の「ホリディ快速ピクニック号」に乗り込む。この電車、特急券や急行券は不用、乗車券のみで利用できる。私達のような週末アウトドァー派にとって非常に便利な交通手段だ。それにしても“ピクニック”なんて、随分となつかしい単語だね、などと妻の佐知子とひそひそと話し合った。(*)
終点の河口湖駅に着いたのは午前10時29分。下部温泉行きの富士急バスは10時48分の定時を少し遅れて出発。午前11時10分、一本木のバス停に降り立ったのは私達夫婦だけだった。遠望は利かないが、予報通りの良い天気。閑散とした大和田集落を200メートルほど歩き、足和田山への木段の登山道へ入る。小鳥たちの声を聞きながらヒノキ、カラマツ、アカマツ、ナラ、カエデ類、ヤマザクラ、ダンコウバイなどの人工林+天然林(雑木林)をゆっくりと登る。標高差は約400mほどだ。稜線へ出て勝山・大嵐からの道を右から合わせると縦走路となり、東海自然歩道(*)と重なる。
途中一回休んで、テーブルやベンチや展望台などが設置された足和田山の山頂へ着いたのはお昼の12時半頃。南面に大きく広がる富士山を眺めながらお弁当の大休止。ここから眺めた富士山は、逆光のせいもあるのかダークグレイにぼんやりと染まっている。その富士山の薄っすらと雪を被った山頂部の中央に、白山岳が形よく盛り上がっている。西の方向に見える筈の南アルプスの峰々は殆どが雲の中だ。足和田山は五湖台とも呼ばれているが、周囲の樹林に遮られ、展望台に上っても山頂部のあちこちを歩き回っても、まともに見えるのは河口湖と本栖湖くらいのもので、富士五湖のすべてを見渡すことは難しい。
五湖台のベンチに腰掛けてオニギリを食べている時、大小様々なキノコを籠に入れた40歳代と思われる男性に出会った。ズボンなどは泥だらけで、山奥深くキノコ狩りをしてきたのが分かる。キノコの名前などを色々と教えてもらったのだけれど、何故か全部忘れた。ただ、キノコに関して博学のこの男性が
「コウタケ(香茸)はマツタケの何倍も美味しくて香りも良いのに、何故マツタケのほうが値段が高いのだろう」 と言っていたのが興味深かった。
たっぷりと山頂で展望を楽しんだ後、広葉樹の雑木林に囲まれた歩きやすいなだらかな縦走路(東海自然歩道)を西へ下る。夏でもない秋でもない、と思っていたのだが、歩道上のあちこちにクリのイガが沢山落ちている。やっぱり秋なんだなぁ、と、いくつかのイガを拾い上げてみたけれど、中身(クリの実)は全部カラだった。
五湖台から1時間足らずで眺めの良い広々とした三湖台へ着いた。ここから見下ろした広大で神秘的な青木ヶ原樹海の景色は特筆ものだ。そのずっと右手・北面には、西湖の奥に御坂山地の山々が連なっている。そのさらに右手の至近距離に、今登ってきた足和田山が、ススキの間から遠慮深く頭を出している。南面の富士山は、相変わらず絶対的な存在感で空を被っている。景色だけを楽しむのなら足和田山へ登らずとも、ここ(三湖台)だけで充分、と思われるほどの良い眺めだ。何気に…、麓の木曽馬牧場から馬が何頭か散歩にきている。
紅葉台入口のバス停に着いたのは午後3時半頃。バス待ちの時間が40〜50分もあるので、携帯電話でタクシーを呼んだ。近くに観光名所の「鳴沢の氷穴」と「富岳の風穴」があるのだが、今回は行かず、河口湖の南側にある「河口湖温泉寺」で降ろしてもらい、ここで風呂と食事を楽しんだ。
* ホリディ快速ピクニック号(8:10発)は、その後「ホリデー快速河口湖(8:14発)」と名を変えたようです。なお、交通手段に関しては、もっと安くて便利な新宿駅前発の中央高速バスもあります。[後日追記]
* 東海自然歩道: 東京の明治の森高尾国定公園と大阪の明治の森其面国定公園を結ぶ長距離自然歩道。全長 は1343km(総延長1697km)で、自然歩道としては世界最長というのがスゴイです。主務官庁は環境庁(→環境省)で、案内板や道標を作ったりしている所謂スポンサーは、東海銀行(現・UFJ銀行→三菱東京UFJ銀行・後日追記)とも繋がりの深い財団法人東海財団(→三菱UFJ環境財団・後日追記)という公益法人、とのことです。昭和45年、事業に着手。昭和49年9月に完成。今回私達が歩いたコースは魅力のある自然景観に恵まれていることから、モデルコースとして最初につくられたそうです。
河口湖温泉寺(おんせんじ): 富士急行線河口湖駅から歩いて約20分、河口湖南岸に位置する民営の高級日帰り温泉施設。ゴルフ場にあるクラブハウスの風呂みたい、と云ったら怒られるかな。カルシウム・ナトリウム硫酸塩泉、石タイル貼り。食事処などは充実している。風呂上り、熱燗をチビチビ飲った後の蕎麦が旨かった。
「河口湖温泉寺」のHP
三湖台にて ・ 麓の木曽馬牧場から馬が散歩にきていました。
三湖台にて
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再び 足和田山(五湖台)1355m
平成25年(2013年)11月16日
新宿高速バスターミナル-《高速バス》-河口湖駅-《バス15分》- 一本木〜足和田山(五湖台)〜三湖台〜紅葉台〜紅葉台入口〜富士眺望の湯「ゆらり」(入浴)-《タクシー15分》-河口湖駅前-《高速バス》-新宿 【歩行時間:
3時間10分】
仲間たち(山歩会)と新宿駅前から中央高速バスを利用して、再び五湖台(足和田山)〜三湖台〜二湖台(紅葉台)を歩いてきました。お天気に恵まれて、かぶりつきの富士山はもちろんのこと、近隣の御坂山地や南アルプスなどの展望も充分に楽しむことができました。紅葉もちょうど見ごろで、特に登路でのダンコウバイ(クスノキ科クロモジ属)の黄葉が見事でした。
今回も思ったのは、三湖台が広くて明るくて四方の展望に優れている、ということでした。その西端から俯瞰した青木ヶ原樹海は、カラマツの黄葉がまだら模様となって、この時季にしか見ることのできない独特な風情を醸し出していました。
下山口の紅葉台入口からは国道139号線を東へ約30分歩き、「富士緑の休暇村」内にある富士眺望の湯「ゆらり」へ立ち寄りましたが、メチャクチャ混んでいてイモ洗い状態でした。シーズンの週末ですから、まぁ覚悟はしていましたが…。
でも、山の中は静かで、心の洗濯ができました。家路の夜空に、十三夜でしょうか、くっきりとお月さまが浮かんでいます。1週間ほど前にやってしまった私のこの季節恒例のギックリ腰も、山と森の気のおかげで急速に快方へ向かっているようです。
* 道標がない?: 一本木のバス停から足和田山の登山道入口までは県道を北東へ約200m歩くのですが、なんと、案内板がどこにもありません。登山口にはシカやイノシシなどからの食害を防ぐための電気柵(フェンス)が設けられていて、鉄扉を開けて尾根筋の木階段に取り付くのですが、そこにも指道標はありませんでした。なんかの理由(付近が工事中とか)があるのかもしれませんが、初めてこのコースへ入る方は特に、当面は要注意です。
富士眺望の湯「ゆらり」については三方分山の項を参照してみてください。
佐知子の歌日記より
小春日に怪しく広がる大樹海 富士が両手で静寂つつむ
三湖台から御坂山塊を望む: 西湖の上に王岳〜鬼ヶ岳〜十二ヶ岳〜黒岳
クマ棚…?(山稜にて撮影)
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紅葉台から(樹海の上に)富士山を望む
逆光ですが、なんとか撮れました。
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